2015.12.05
08:55 蔵王でいま何が起きているのか


11月30日、蔵王山で、火山性の微動が観測されました。
今回は、蔵王でいま何が起きているのか、お伝えします。

宮城県と山形県にまたがる蔵王山。
30日に、温度が高い地下水などの動きを示すとされる
火山性微動がおよそ14分間観測されました。
14分間続く火山性微動はこれまでの観測では
比較的長いと言うことです。
蔵王山は今年4月に活動が活発化して、
気象庁は4月から6月まで火口周辺警報も出していました。

蔵王と言えば、スキー。
これからスキー場が次々にオープンする中、
どうなるのか気になっている方も多いと思います。
そこで、火山研究が専門の
東京大学地震研究所 青木陽介助教に話を伺いました。

 蔵王では山の傾斜が変わるような変動が観測されていて
 火山の中で、マグマの圧力が少し高まった状態と言える。
 それはさらに地下深くからマグマが供給されて
 地上方面に出やすい状況になっていると言える。
 今のところ、それほど大きな変化ではないので
 いますぐ噴火に至るとか、
 近くにいる人に被害を及ぼす心配は基本的にはありませんが、
 今後、観測データに注意を払っていく必要がある。
 
 蔵王ではこれからスキーシーズンに入る。
 もし山に雪がある状態で噴火すると、
 熱い噴出物と雪が一緒になって、
 『融雪泥流』が山を駆け下る危険性もあるが、
 今のところ、いますぐ噴火する兆候はないので
 それほど心配する必要はない。
 
 これから冬、スキーなどで山に行く方も多いが、
 普段何気なく行っている山が
 実は活火山と言うケースは結構ある。
 その場合、その山に注意を払って近づいて欲しい。
 それぞれの活火山の活動については気象庁のHPに
 現在の状況が乗っているので、
 確認してから山に行って頂きたいと思います。



青木先生も仰っていますが、
日本は活火山だらけなのが現実。
いつもスキーやスノー―ボードで訪れている山が
実は活火山と言うことも、決して少なくありません。
山に行くときには必ず一度、
どういう特性の山なのかをきちんと確認して行きましょう!


音声ファイルはこちら


2015.11.28
08:55 備蓄の日?備蓄品にひと手間かけて、美味しい食事


11月19日は『備蓄の日』でした。
今回は、備蓄品を使った災害時の食について。
日本災害食学会 理事 守真弓さんに、
すぐに役立つ料理のアイデアを2つ、教えて頂きました。
まずは、調理法そのものがユニークなものです。


 いまお勧めしているのは、『パッククッキング』と
 私たちが呼んでいるものです。
 別名『ポリ袋調理』や『真空調理法』と呼び方もしますが、
 高密度ポリエチレン袋(ポリ袋)の中に食材を入れて、
 お鍋にお湯を沸かし、その中に入れて火を通す。
 湯煎のようなものです。
 私は、冷蔵庫の中に根菜類を常備しておいたらいかがですかと
 良く申し上げています。

  例えば、じゃがいもが残っていた場合、ポリ袋に入れた上で
 ケトルや電気ポットに入れて、柔らかくする。
 そうすると簡単につぶせるんです。
 そこに、缶詰のツナやとうもろこし、
 ミックスビーンズなどを混ぜて袋の上からぐしゃぐしゃとすると、
 簡単なポテトサラダになります。



これだと汚れ物も出ないし、手軽に作れますね!
それではもうひとつ。
非常食としてお馴染みのアルファ米を活用したアイデアです。


 アルファ米に関しては、
 メーカーの袋に書いている方法ではありませんが、
 炊飯器で普通のご飯のように水加減をして炊く方法があります。
 そうすると時計とにらめっこしなくていい。
 例えば、五目御飯。
 和風の味付けですが、意外に野菜ジュースと合うんです。
 いまお勧めしているのは、
 アルファ米の五目御飯1合をお釜に入れて、
 そこに野菜ジュース缶1本くらい入れる。
 足りなければ野菜ジュースか水を少し足すくらいにすると
 普通の水加減になるので、それを炊く。
 そうすると、結構おいしいトマトリゾットのようなものになるので、
 お勧めです。



備蓄品にひと手間加えて、より美味しく食べる。
温かい料理は、心身ともに元気を与えてくれそうです。

音声ファイルはこちら


2015.11.21
08:55 備蓄の日?整理収納アドバイザーによる備蓄アドバイス


11月19日が何の日だったか、あなたはご存知でしょうか。
実は、東京都が定めた『備蓄の日』でした!
『いち・いち・いちく』で「1年に1度は備蓄の確認」という語呂合わせです。
首都直下地震など大規模災害への備えを、家庭で考えるきっかけにして欲しいという
思いが込められていて、今年は前日の18日に新宿駅西口広場で
備蓄にまつわるイベントも開かれました。
そのイベントの中で特に盛況だったのが、専門家によるトークショーです。
きょうはその中のひとり、整理収納アドバイザーで一級建築士の
すはらひろこさんにお話を伺っています。
まずは。嵩張りがちな備蓄品、収納することを前提にどうそろえるべきなのかのお話です。

これからいざと言う時に備えると言う上では、【普段】がとても大事。
例えば食品であれば、ご飯が好きなのか魚が好きなのか、
缶詰でれば肉なのか魚なのか?など、
どういった食品を揃えればいいのか考えることが重要。
このほか分かりやすい例だと、トイレットペーパー。
ひと月にうちは何ロール使っているのか、を知ると言うこと。
その一か月の分を用意しておけば、何かあっても
安心です。
まずは身近な所から、何がいくつあればいいのか、
リストを作って書き出してみると良いです。


それでは備蓄品、どう収納すればいいのでしょうか?

大事なことは、家族と一緒に暮らしている場合、
家族もどこに何があるかが分かると言うこと。
例えばラベルライターで、ここは缶詰、ここはお水と言うように、
その棚や入れ物にシールを貼っておくといい。
備蓄場所は、どの家庭でも分かりやすいキッチンと、
小さな物入れがあれば活用していく。
この他にも場所がないと困る、と言う場合はベッドの下やクローゼットを利用したり。
ただ、キッチンを出発点にすると分かりやすいと思います。


キッチンをメインに、家族誰でも分かるような収納を。そのためにはまずリストを作る。
あなたも、1年に1度の備蓄の確認、はじめましょう!


音声ファイルはこちら


2015.11.14
08:55 ペットと避難所、渋谷区の取り組み


あなたはペットを飼っているでしょうか?
そして、災害が起きて避難しなくてはならなくなった時、
ペットをどうしますか?
きょうは、そんなお話です。

環境省が2013年に作成した災害時のガイドラインでは
『飼い主はペットと一緒の同行避難が原則』とされているので
避難所にペットを連れて行ってもOKです。
ただ・・・災害直後の混乱する避難所で、
本当にペットを受け入れてもらえるのかは未知数です。
環境省のガイドラインには、法的拘束力はありません。
多くの場合、避難所の運営の責任者は
その地域の自治会長や、避難所となっている小中学校の校長先生で、
その責任者が
「この避難所では動物を入れていい」とすればOK、という現実です。

そんな中。
渋谷区は、今年7月に作り直した「区民防災マニュアル」の中で
ペットの対策の項目を新たに盛り込んで
こんな風に表記しています。


 犬・猫・小鳥などのペットは飼い主と同行避難し、
 避難所内の「ペット専用スペース」で
 飼い主の責任により飼育します。


つまり、区として受け入れるよ、と文書ではっきり示したんです。
実際、区が率先する形で管理者となる人との話し合いを行うなど、
原則論で終わらないよう、動いているんです。
飼い主さんにとっては心強いですね。
渋谷区で震度5強以上の地震が起きたら、
31の避難所がすぐに開設されて、その全てでペットOK。
また、避難所が必ずしもペットにいい環境ではないことも考えて、
ペットを疎開させるための相互受け入れ協定を
他の自治体と結ぶことも進めています。
年度内をめどに、相手自治体を選定するとのことでした。

では、渋谷区以外の方は、どうすればいいのか?

まずは、自宅そばの避難所がどこかをきちんと把握する。
その上で、その避難所でペット受け入れのルールが
どうなっているのかを確認する。
もしルールが決まっていないのであれば、
コミュニティ全体の問題として、事前に話し合いをしておきましょう。
そして、ペットOKの避難所であっても、
ケージやフードは飼い主が用意します。
大人数が生活する中、普段からのしつけも何より重要です。

家族であるペットの居場所を用意できるか、
それはすべて、飼い主のあなたにかかっています。

音声ファイルはこちら


2015.11.07
08:55 津波防災の日?


11月5日は津波防災の日でした。今週も津波について考えます。

関東に津波をもたらす可能性がある地震では
津波が最大どれくらいの高さになるかの
想定も出されています。
千葉や神奈川などで10m、20mという数字が並ぶ中、
東京湾内では最大3m程度とのこと。
・・・では、東京都心は安心なのでしょうか?
巨大地震と津波が専門の
東京大学地震研究所 佐竹健治教授に今週も伺います。


 主に高潮を目的として作られた防潮堤は
 3.5mくらいあるので、
 津波は一応、その防潮堤で対処できるとされています。
 ただ、いわゆる海抜ゼロメートル地帯
  =江東区、江戸川区、墨田区の一部では
 そもそも土地の標高が海面よりも低い場所があります。
 それらの場所では、津波や地震の揺れなど
 何らかのきっかけで堤防が破壊されると、
 茨城県の常総市で起きたような洪水が発生します。
 自分が低いところにいる、
 海と同じくらいの高さにいると言うことは
 常に頭において頂きたいと思います。
 例えば地下街などにいると、万一何かあった場合、
 全て水の中に沈んでしまいます。
 東京湾に津波警報が出たら、地下街からは逃げて、
 やはり高いところに行くべきだと思います。



都心部でも、堤防決壊による洪水が考えられるんですね。
では、関東の沿岸部では、何に注意すべきなのでしょうか?


 例えば関東でも、千葉や神奈川、島嶼部では
 非常に大きな津波
  =10mを超える津波が来ることが想定されています。
 これらの地域の海岸で強い地震の揺れを感じたら、
 やはり高い場所に避難すると言うのが原則です。
 それから、例えば外国で起きた津波など、
 地震の揺れを感じなくても津波警報が出たら、避難する。
 そのためには普段から避難場所を知っておく、
 どこに逃げればいいのかを
 頭に入れておくと言うのが重要です。
 千葉の九十九里など、場所によっては
 標高10m以上の高台まで何キロもかかる場所もあります。
 そう言う場所では、近くにあるビルの高い階に避難するなど
 普段から心がけておくことが必要だと思います。



ホテルで非常口を調べるのと同じ感覚で、
津波の避難先も意識しておきましょう!



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2015.10.31
08:55 知っていますか?「津波防災の日」?〜関東での津波の想定


11月5日は【津波防災の日】です。
津波が襲ってきたとき
稲むらに火を放って村人を助けたという話『稲むらの火』の
ベースとなった、安政地震が起きた日に因んだものです。
津波から命を守るには、「より高いところ」へ。
そして、逃げる場所を家族と決めておき、
自分の命は自分で守ることに全力を尽くす。
これが一番大切なことです。

でも、関東で津波の可能性は
どれくらいあるものなのでしょうか?
巨大地震と津波が専門の
東京大学地震研究所 佐竹健治教授に伺いました。


 関東地方に津波をもたらす可能性がある地震としては
 4つのタイプ地震があります。
 1つ目は、房総沖の日本海溝で起きる地震。
 東日本大震災を起こしたすぐ南隣で発生する地震なので、
 ある程度、発生する可能性は高いと考えられています。
 2つ目は、南海トラフの地震。
 これも数十年以内に発生する可能性が高いと言われています。
 3つ目は、関東地震。
 関東大地震を起こしたような同じタイプの地震。
 ただ、これに関しては次が来るのは
 もう少し先かなと考えられています。
 最後は、外国で起きた地震。
 今年もチリで地震が起きて津波が来ましたが、
 これに関しては(避難までに)十分な時間的余裕があります。
 最初の3つ、日本付近で起きる地震に関してはそれぞれ、
 最大の津波の高さの想定が出されています。



それでは、津波はどれくらいの高さで襲ってくるのでしょうか?
想定も伺いました。


 関東地方だと、
 千葉県の外房側(銚子から南房総、館山あたりにかけて)や
 東京都の島嶼部(大島や八丈島)などは
 日本海溝での地震、南海トラフでの地震、関東地震
 いずれのタイプでも津波の高さは
 最大10m以上と想定されています。
 神奈川県では、
 切迫性は低いものの関東地震では最大20m、
 南海トラフの地震では最大10m程度と想定されています。
 一方、東京湾内では
 これらの地震による津波は最大3m程度で、
 非常に大きな津波の恐れはないと想定されています。



10m、20mなど、驚くような高さですね。
一方で東京湾では3m程度と言うことですが・・・
実は東京都心では、津波をめぐる
もう一つの大きな問題が考えられているんです。
そちらは来週、詳しくお伝えします!



音声ファイルはこちら


2015.10.24
08:55 人をつなぐ、コミュニティ形成の新しい形 HITOTOWA


都市部に住んでいると、
ご近所づきあいがないという方・・・多いと思います。
そうなると問題になるのが、災害が起きた時。
助け合うのが難しいと言う現実があるんです。

かと言って、自治会やマンションの理事会などに
いきなり参加するのも、ハードルが高いですよね。
そんな中、とてもユニークな取り組みを行なっている
街づくりの会社がいま、注目されています。
その名も、

「HITOTOWA(ひととわ)」


代表の荒昌史(あら・まさふみ)さんにお話を伺いました。


 多いのは、新しいマンションが出来るタイミングで
 住民の中に入っていって、
 一緒にワークショップやイベントを行ないながら
 新しいつながりを作っていくことと、
 元々住んでいた人と新しい人との橋渡し役になって、
 街のつながりを維持・継承していくと言うことです。

 その中で、
 『僕らがいるとコミュニティが生まれる』状態から、
  『住民だけでコミュニティを育んで
  その街らしいつながり方を見つけてもらえる』状態に
 なれるような取り組みを行なっています。
 
 街によっては、HITOTOWAの社員が常駐して
 建物の管理人ではなく、街の管理人として
 人と人をつなぐハブの役割を担ったりしています。
 
 また、常駐できなくても、
 通い形式でワークショップやイベント、
 マンションの理事会や総会に出席して、
 アドバイスすると言う役割も担っています。
 
 僕自身は濃いコミュニティが好きなわけではなく、
 いま僕が住んでいるマンションは全員知り合いですが、
 直接お会いするのは1年に1度くらい。
 それぐらい緩いつながりでも、安心なんです。
 東日本大震災でこちらも結構揺れましたが、
 その時も安心できました。
 
 今後、大きな地震がほぼ確実に起きると言われる中、
 助け合いができない状況と言うのは凄く恐ろしいです。
 ベタベタした関係じゃなくとも、せめて、
 いざと言う時に助け合えるくらいの関係が
 出来ればいいなと思っています。



阪神淡路大震災では、
倒壊した家から救助された人の8割が
家族や近所の人によるものでした。

首都直下地震が起きたら、あなたを誰が助けてくれるのか。
ご近所づきあいのあり方について、
考えるべきときに来ているようです。


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2015.10.17
08:55 国土交通省によるお墨付き?「防災アプリ賞」


今回は防災に関するアプリについてです。

国土交通省は今月6日、
企業や大学などの研究機関がスマホ向けに開発した
防災アプリの中から、
最も優れた機能を持つ6つを選んで、発表しました。
つまり、国交省お墨付き防災アプリ!と言う訳ですね。
どんなものか、ちょっと気になります。

今回のいわばコンクールは、まず条件として
国土交通省(国土地理院)が提供している
地理情報をアプリに取り込み、
その上で、使いやすさなどを含めて
私たちの防災力アップに役立つものを
国内外から広く公募していたものです。
実は昨年から始まった取り組みで、
大学教授や防災・災害の専門家による
審査委員会によって選ばれています。

それでは、選ばれた6つのアプリのうち
「避難誘導支援部門」で最優秀賞にあたる
【防災アプリ賞】を受賞したアプリをご紹介します。

それは、【goo防災アプリ】です。

goo、ご存知の方も多いと思います、
インターネットの総合ポータルサイトです。
その防災アプリ版ということで、
普段は幅広く、ニュースや天気、気象情報をチェックできます。
警報・注意報発表時や、
地震・台風の発生時はPUSH通知で知らせてもくれます。

さて、肝心の災害が起きた時に役立つのが、
防災マップと安否確認サービスです。

防災マップ自体はいま沢山出ていますが、
goo防災アプリ最大のポイントは
【標高別に避難所を表示することが出来る点】なんです。
津波の危険があるエリアでは、
この標高別の機能はとても役立ちそうですね。
もちろん、現在地から避難所への経路や距離も
知ることができるほか、
近くの公衆電話、病院や警察の場所、
避難所の収容人数も分かります。

一方、安否確認サービスは、
J−anpiと直結しています。
J−anpiと言うのは、災害用伝言板、災害用web伝言、
Googleパーソンファインダー、
そして各自治体による安否情報を
一括で検索ができるとても便利なものです。

また、アプリ上で安否情報を自分で書きこめば、
J−anpiに登録できたり、
複数のSNSで同時発信したりもできます。

防災ツールとしてのアプリ、
あなたも是非、意識してみてください。


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2015.10.10
08:55 東京防災、もう読みましたか?


東京都が、都内全世帯に配布した『東京防災』。
そろそろ全ての世帯に行き渡っている頃ですが、
都民の方、読んでみましたか?
ぐらっと揺れた時に身を守る方法など
地震に関する基本的なことから、
豪雨や土砂災害、竜巻や火山の噴火、
そしてテロや武力攻撃から身を守るための具体例など
一歩踏み込んだ内容が
イラストを中心に分かりやすく書かれています。

ただ、読もう読もうと思っていても、忙しかったりで
なかなか『東京防災』に手が伸びないのも現実かもしれません。
そんな方は、『東京防災』を使った1時間セミナーに
参加してみてはいかがでしょうか?

実は10月14日まで、東京都内すべての消防署で、
日曜から水曜までの毎日、
特別講習会が開かれているんです。
当日ふらりと参加でOK、
東京防災を持っていなくても、都民以外でもOKです。
もう少し詳しくご紹介しましょう。

この講習会は、まず前半30分で
東京防災を実際に使いながら
地震の時にどう行動するかや、家具の固定方法など
消防署員の方がダイジェストで解説をしてくれます。
より重要な項目を直接聞いて、質問も出来ると言うのがいいですよね。

そして後半の30分。
実は、講習を受ける消防署によって内容が違うんです。
と言うのも、東京と言ってもエリアは広くて、
それぞれの地域によって特性がありますね。
そこで、そのエリアを良く知る地元の消防署員の方が、
特性に合わせた講習を行なってくれるんです。

例えば、木造家屋が密集しているような地域では、
その地域で火災が起きたらどのように燃え広がっていくか
シミュレーション映像をみながら、
消火器の使い方を併せて教えてくれたりもします。
また、ファミリーの多いエリアでは、
講習会に合わせて消防署を開放して
はしご車に乗ったりもできるそうですよ。

東京消防庁によりますと、
これまで講習会に参加した人は
思っていたよりも若い世代、20代30代も多いとのことです。
意識が高まっているんですね。

講習会は東京都内すべての消防署で
月火水は夜7時から8時、
日曜と祝日はお昼11時から12時まで行われています。

せっかく、手元に届いた東京防災。
この機会にあなたも是非、
活用できるようになってくださいね。



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2015.10.03
08:55 御嶽山噴火から1年、いま気を付けるべき山とは


この週末は行楽日和ですね。
すでに紅葉が進んでいる地域もあって、
もみじ狩りや登山を計画されている方もいるかもしれません。

一方で、御嶽山の噴火から1年が経ちました。

あの噴火まで、御嶽山が
活火山だと知らなかったという方も多いようです。
日本には、車やロープウェーなどでも気軽に登れるけど、
実は活火山だと言う山も多いのが現状です。
むやみに恐れる必要はありませんが、
自覚のないまま山に行って
もしもの事態に遭遇するのは避けたいところです。

では、いま私たちが注意しておきたい山はどこなのか、
そして、どんなことに気を付けておけばいいのか。

今週も、東京大学 地震研究所 青木陽介助教のお話です。


 日本には110の活火山があって、
 非常に身近なところにもあります。
 吾妻山(あづまやま)や蔵王(ざおう)が
 活発化の兆しを見せています。
 蔵王や吾妻はスキー場もあるので、
 注意して行って欲しいです。
 きょう明日あさって噴火しますと言うことではなくて、
 何か月、何年と言う目で見た時に、
 噴火に至る可能性があると言うことです。
 
 活火山の活動情報に関しては
 気象庁のHPで見ることができます。
 そう言う火山に近づく際には、
 気象庁のHPをチェックして、
 活動に関する情報を手に入れて、行って頂きたいですね。
 
 また、いま火山噴火警報と言うのがありまして、
 それが携帯電話などで受信できます。
 そう言うものを受信して素早く行動を取れば、
 命が助かるということはあると思います。
 
 御嶽山の時は、山頂近くに避難小屋があったんですが、
 そこに逃げ込めたどうかが恐らく、助かるかどうかの
 大きな分かれ目だったと思うんです。
 ですので、【いまここで噴火したらどうするか】というのを
 常に考えて、
 「あそこに避難小屋があるな、
  いま噴火したらあそこに逃げられるな」と考えながら登るなど、
 そういう心構えがあるかないかが、
 いざと言う時に命を左右する大きなカギになると思います。



まずは、その山が活火山かを知っておく、
そして噴火速報を受けられるアプリをスマホにいれておく。
山に行く時、せめてこれだけは押さえておきたいですね。




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