2016.04.22
18:00 2016年4月23日の放送内容


2016年4月23日の防災FRONT LINEは休止とさせていただき、「ドライバーズインフォ」をお送りいたします。ご了承ください。



2016.04.15
13:42 2016年4月16日の放送内容


2016年4月16日の防災FRONT LINEは、平成28年熊本地震の情報を中心にお伝えするため、ポッドキャストは休止いたします。ご了承ください。



2016.04.09
08:55 「ごちそう」×「ぼうさい」=「ごちぼう」?


災害に備えて、自宅に非常食をストックしている方も多いと思います。
栄養補助食品や乾パン、缶詰など、いま沢山の種類がありますね。
一方で、東日本大震災の時、食べなれない非常食が
なかなか喉を通らなかったという話も耳にしました。

そんな現実がある中、「非常食を活用する」と言う
ちょっと気になる取り組みを見つけました。
その名も『ごちぼう』。
『ごちそう』と『防災』を組み合わせた言葉で、
提案しているのは、大手広告代理店の博報堂で
アートディレクターとしても活躍する吉田裕美さんです。

『ごちぼう』のイベントに参加して最初に手渡されたのが
とても美味しくて可愛い、
ロリポップ型のチョコレートケーキでした。





イオンのライトミールブロック チョコレート味を砕いて
クリームチーズを混ぜて作っているものです。
これを非常時に、非常食を活用して作るのは無理でしょう!?と
私・防災キャスター 古賀は思わず口にしてしまったんですが・・・
果たして『ごちぼう』ってどういう事なのか?
吉田さんに伺いました。



 実際に私たちが提案している食べ物は、
 火が使えないとか、
 調理方法に制限がある中で作る食べ物と言うよりは、
 平時に非常食を管理しながら食べていくための調理法だったり、
 避難生活で皆さんと場を分かち合うための食べ物として
 ご提案しています。
 敢えて「ごちそう」と言う
 ちょっと極端な言葉を使っているのが大事なポイントです。
 非常食と言うと、
 「エネルギーを満たす」とか「命をつなぐ」と言う
 非常時のものとして大切ですが、
 そこにもうひとつ具体的に
 「ごちそう」とは何かを考えて頂きたいんです。
 その人にとって凄く美味しいものであれば、
 心が満たされたり、気持ちを上げることができるという意味で
 「ごちそう」だと思います。
 食べる場を通して、知らない人と触れ合ったり
 食事の場を囲んだり、誰かと会話が出来ると言うのも
 「ごちそう」の大事な面です。
 と言う風に、心を満たすための自分のごちそうって
 何かと言うことを、みなさん個人で定義して欲しいなと思います。



なるほど、『ごちぼう』ってそういう事だったんですね。
例えば、買い置きしていて消費期限が近くなってきた非常食を
より美味しく、次にどんなものを買い足せばいいのかも
考えながらアレンジする。
例えば、長く続く避難所生活の中、
コミュニケーションのひとつとして、
みんなでアレンジして美味しいものを作る。
『ごちぼう』が生み出すのは、防災への意識だけではなく、
笑顔なのかもしれません。
あなたも、非常食を見直す時、
どうしたらあなたにとってのごちそうになるか、
是非考えてみてください。

音声ファイルはこちら


2016.04.02
08:55 長周期地震動をシミュレーション


『地震の揺れ』と聞いて、
あなたはどんな揺れ方を思い出しますか?
縦にどんと突き上げる揺れ、
左右へのガタガタとした激しい揺れなどでしょうか。
東日本大震災で広く知られるようになった、『ある揺れ』もあります。
『長周期地震動』と言って、
高層ビルやマンションで発生しやすいものなんですが・・・
実際にどんな揺れ方をするのか。
TOKYO FM 中村亜裕美アナウンサーが
東京消防庁のシミュレーターで体験しました。
東日本大震災の際、新宿の高層ビルなどで発生した
震度6弱の長周期地震動です。
床にポツンと置かれた車の座席のようなものに座って・・・
シミュレーションスタートです。

 目の前のスクリーンには
 一般家庭のリビングの様子が写しだされました。
 ゆっくりとした揺れです。前後と左右にゆられます。
 波をうつような揺れ・・・
 次第に、リビングにあるキャスターなど動き始めて、
 植木鉢も倒れました!
 そしてさらに揺れが大きくなりましたね。
 まだ揺れ止まりません!長いですね・・・


そうなんです、思っていた以上に揺れが長いのと、
前後左右あらゆる方向に翻弄されるので、
この揺れに実際に襲われたら、かなり動揺すると思います。
麹町消防署の佐藤健(さとう・たけし)さんに
お話を伺いました。

 最初、家具等はただ揺れているだけですが、
 揺れが大きくなってくると家具も倒れ、
 キャスターは凄く動いたと思います。
 オフィスのコピー機が動くと
 100キロ級の物が転がってくることになるので、
 非常に危険です。
 家具が倒れないためにはどうしたらいいか
 考えて頂ければと思います。
 体験し、身体で感じてもらうのが
 一番いいのかなと思います。


キャスター付きの家具やコピー機は、
揺れの幅が大きくて長い長周期地震動では
特に注意が必要なんですね。
100キロの物が自分に向かって
滑ってきたらと思うと、本当にぞっとします・・・
もし、いまあなたの身の回りに
キャスター付きのものがあれば、
せめてキャスターのロックをかけるなど、
すぐにでも対策をしてください。

なお、このシミュレーターは、
東京消防庁が実施するイベントなどで体験できます。
近いところでは4月23日(土)、
渋谷区幡ヶ谷にある東京消防庁の
消防技術安全所で一般公開されます。
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-gijyutuka/event01.html#1

高層マンションに住んでいる方、
オフィスが高層ビルの方、
どう備えるべきなのかがショックとともに
分かるはずなので、
是非一度、体験してみてください!


音声ファイルはこちら


2016.03.26
08:55 はらくっついTOHOKU


丸5年が経った東日本大震災。
きょうは、東北の食のブランドの再生を目指す取り組み、
「はらくっついTOHOKU」をご紹介します。

この『はらくっついTOHOKU』、
実は缶詰の名前です。
「はらくっつい」とは
宮城の方言で「満腹」という意味。
東京の有名シェフと東北の地元シェフ共同で、
気仙沼と石巻の食材を使ったメニューを開発し、
缶詰にするというものです。
三菱地所グループによる
「Rebirth東北フードプロジェクト」
http://www.mec.co.jp/j/csr/rebirth/
の一環としてスタートし、
2014年から毎年2種類ずつ発売されています。

2014年は
ミクニマルノウチの三國シェフなどによる和の缶詰。
http://www.sendaimeiten.com/rebirth/can_1st.html#sale

2015年は
イルギオットーネの笹島シェフなどによる
イタリアンの缶詰が話題を集めました。
http://www.sendaimeiten.com/rebirth/can_2nd.html#sale

そして、今年。
3月3日に発売された2種類は、フレンチがテーマです。





イグレックマルノウチの山口シェフなどが手がけたのが
「石巻産宗太カツオとトマトのうまみカレー」。
石巻はカツオの水揚げも多くて、
このうち宗太カツオと言うのは通常、
ツナ缶やかつお節として利用されるそうです。
今回は、宗田カツオを
ハーブとオリーブオイルでマリネした上で
蒸すという手間をかけて、骨までほろほろ!



ルーには9つのスパイスと石巻産のトマト、
そして、コクを出すために
石巻で有名な『鯨の大和煮』のタレを加えています!

もうひとつは、
「気仙沼産フカ肉入り オマール海老のビスク」。
ミシュランの星を持つ
ドミニク・コルビ シェフなどが手掛けています。
http://www.sendaimeiten.com/rebirth/can_3rd.html#sale

なお、缶詰は石巻や気仙沼の工場で作られています。
どちらも、あの日被災し、再生した工場。
被災地の食材と人手を活用することで、
現地にお金が回る仕組みになっているんです。
ちなみに、これらの缶詰は
災害時の保存食としても活用できるよう、
常温で美味しく食べられることも考えられています。

普段は食べられない
有名シェフによる豪華食材を使った料理を、
気軽に美味しく頂く。
非常食としてストックする。
これも、震災から5年経ったいま、
あなたができる被災地応援の形です。

これまで発売されたすべての缶詰は
上記それぞれのリンクからや
丸ビル・新丸ビルで購入することが出来ます。

★明治屋 丸ビルストアー
 (千代田区丸の内2-4-1 丸ビルB1F/03-3201-6611)

★日本の御馳走 えん
 (千代田区丸の内1-5-1 新丸ビルB1F/03-5224-3755)

★明治屋 仙台一番町ストアー
 (仙台市青葉区一番町1-2-25 仙台NS ビル1F/022-222-8111)

音声ファイルはこちら


2016.03.19
08:55 もうひとつの被災地、千葉県旭市


東日本大震災の発生したのは
3月11日の午後2時46分ですが、
同じ3月11日。
『午後5時26分』という時刻が
大きな意味を持つ場所があります。
今回は、もうひとつの被災地
千葉県旭市の飯岡地区を取り上げます。

東日本大震災では、
ご存知のように東北以外でも亡くなった方が沢山います。
中でも千葉県では22人が亡くなり、
いまも2人の行方が分かっていません。
このうちの16人という大きな被害が出たのが、
旭市です。中でも飯岡地区は被害が甚大でした。
5年前、旭市の飯岡地区では
揺れの1時間ほど後から
津波の第一波、第二波が押し寄せました。
でも、それほど大きくはなかったため、
住民の方はその後、避難所などから
自宅に戻ってしまいました。

そして、午後5時26分。

最大7.6mの第3波が襲い掛かってきて、
沢山の方が犠牲になりました。
あれから丸5年経って、飯岡地区はどうなったのか。
「いいおか津波を語り継ぐ会」の代表、
中條富夫さんにお話を伺ったところ、
そこにはこんな現実がありました。

当時の旭市の全壊家屋は336棟。
震災の後、沿岸部には防潮堤が整備されたものの、
飯岡で震災前と同じ場所に再建した家の数は30棟に満たず、
震災から3年目に完成した復興住宅も、
入居人数が少ないそうです。
元々この地区は高齢者が多いこと、そして
震災前から小さな工場や商店を細々と営んでいた中に
津波が追い打ちをかけたことなどが理由だと
中條さんは言います。

働き口がないと、
特に若い世代は地区を離れざるを得ません。
現に中條さんによると、復興住宅では
入居している33世帯の殆どが
一人暮らしか二人暮らしの高齢者だそうです。

震災によって、高齢者ばかりが残った飯岡。

そんな中で語り部を続ける中條さんに
その理由を伺ったところ、意外な答えが返ってきました。

それは、マスコミや視察に来た他の地区の人に語る
中條さんの姿を見て、残された高齢者たちが
「自分たちは忘れられていない、取り残されてなんかいない」と
希望を感じているからなんだそうです。
災害の後、インフラは復旧しても、
忘れられてしまうと言うことがどれだけ辛いことなのか・・・
胸に突き刺さります。

中條さんは、
旭市や飯岡に遊びに来てくれる人が増えることが
残った高齢者の何よりの励みになるとも仰っていました。
これからの時期、
田園風景や森を歩くハイキングコースや
海岸沿いのサイクリングロードなども楽しめる旭市。
東京駅からは特急で90分です。

旭市の観光情報
http://www.city.asahi.lg.jp/kanko/index.html


音声ファイルはこちら


2016.03.12
08:55 震災から生まれた絵本「リオン」


東日本大震災の発生から丸5年が経ちました。
この震災をきっかけに生まれた
一冊の幼児向け絵本があります。
タイトルは「リオン」。
たんぽぽの綿毛の妖精リオンが世界中をめぐり、
自然の恵みと災害についてやさしく教えてくれる物語です。

「リオン」を制作したのは、NPO法人「防災士会みやぎ」。
子供たちが自分の人生で一番はじめに
「防災」について考えるきっかけになればと
震災後、絵本の制作に取り掛かりました。
「リオン」は災害の恐怖だけを描くのではなく、
海の恵みと津波、温泉と火山の噴火など、
比較をして伝えています。

例えば海のページ。

うみはひろいね おおきいね
おさかなピチピチ
かにさんはチョキチョキ
おふねはすーいすい

じしんのあとに
うみのみずがなくなったよ!
はやくたかいところにひなんしよう!!

・・・そして次のページ。
立ち上がる津波には目があって、
哀しそうに涙を流しています。
そばには身長1mの「ぼく」が
縦に40人連なって、
どれほど津波が大きいものなのか
子供でも感覚的に分かります。

「リオン」を企画・制作したメンバーのひとり
松本康裕さんは震災当日、
宮城県名取市閖上地区の自宅1階で
津波に襲われました。
当時、防災の知識が殆どなく、
停電でテレビが見られない中、
大津波警報が発表されていることに
気が付かなかったそうです。
その経験から、
防災の基本を学ぶ必要性を身をもって実感し、
防災士の資格を取得しました。
松本さんは、
「防災・減災の知識や意識が生きるか死ぬかの境目になる。
 だから、子供になるべく早めに、
 少しでも防災・減災に意識がむくように
 リオンを使って欲しい」
そう話して下さいました。
「リオン」は防災士会みやぎのホームページ
http://bousaishi-miyagi.org/
から購入できます。

お母さん、お父さん。
自分がそばにいれば、
子供のことを全力で守ると思います。
でも、離れている時に子供の命を守れるのは、
やはり子供自身です。
そして、釜石の奇跡・津波てんでんこのように
子供が自分で逃げれば、
それを信じて、親も逃げる。
結果的に、多くの命が救えます。
お子さんのはじめての防災、考えてみませんか?

音声ファイルはこちら


2016.03.05
08:55 南三陸ミシン工房のいま


HARCO(ハルコ)「南三陸ミシン工房のうた」。
ピアノの旋律とHARCOさんの歌声にのせて
カタカタと聞こえるのは、ミシンの音です。
この曲を通して
南三陸ミシン工房のことを知った方もいるかもしれません。
今回は、工房のいまをご紹介します。

南三陸ミシン工房http://www.mishinkoubou.org/
東日本大震災で被災した女性たちが
ミシンを仕事や生きがいにしていくために、
ボランティアと立ち上げたグループです。
全国からの支援金を基にミシンを購入して、
仮設住宅でそれぞれが縫うところからスタートしました。
現在は、15人が毎日ミシンに向かってトートバッグなどを作っています。
5年前は、ミシンに殆ど触ったことがないメンバーもいる中、
貰いもの生地で作っていましたが、
できたものはすぐに売り切れていたそうです。

そして、5年が経とうとするいま・・・
工房は新たな課題と向き合っています。
それは、
「被災者が作ったものだから」ではなく、
「良いものだから」買ってもらえるように
シフトしていくと言うこと。
工房の女性たちが安定した収入を得るためには
事業を続けていくことが何よりも重要です。
『そのためには、いかに魅力的な商品を作るかに尽きる』
と、工房の代表理事 熊谷安利(くまがい・やすとし)さんは
話していらっしゃいました。
商品の魅力そのもので事業を継続させる・・・ハードルは高そうです!
でも、工房の現在の商品は
イギリス製の生地などを仕入れて作っていて、
本当にお洒落で可愛いんです!
納得のいく良い商品が出来ていると、
熊谷さんご自身も笑顔でした。
ミシンの音、これからもにぎやかに響き続けそうです!

南三陸ミシン工房の商品は、
「南三陸復興ストア」サイト内から購入できます。
http://store.shopping.yahoo.co.jp/minamisanriku-hukko/mishinkoub.html
3月11日からは工房のHPから
直接購入できるようにもなるとのことです!

ちなみに、HARCOさんの
「南三陸ミシン工房のうた」が収録された
チャリティーミニアルバムは2014年に発売されて、完売。
諸経費を精算したおよそ32万円が工房に寄付されました。
そして今年3月7日、2曲追加して再リリースです!
工房で作られたバッグとのセットもあるので、
HARCOさんのホームページをご確認ください。
http://www.harcolate.com/shop/2016/02/24-024808.php#

また、HARCOさんのミニライブも交えて、
キャンドルを灯しながら東北を想うイベント
「プレイキャンドル2016」が
3月10日に代官山T-SITEで18時時半から、
11日に代々木ビレッジで18時から行なわれます。
http://www.hakuhodo.co.jp/tomosu/group/18.html

震災から5年。改めてここから支援と言うのは難しいと感じる方でも、
被災地の『いま』を知る、想うこと自体が支援につながります。
ぜひ、耳を目を少し、向けて下さい。


音声ファイルはこちら


2016.02.27
08:55 気象予報士・防災士の木原実さんに聞く


分かりやすいお天気の解説でお馴染みの
気象予報士と言えば、木原実さんです。
その木原さん、実は防災士でもあって、
防災に関する講演会なども行っています。

間もなく東日本大震災の発生から5年。
そこで今回は木原実さんに、
東日本大震災での事例を踏まえて
いま私たちが備えておくべきことを伺います。
キーワードは、【イメージすること、体験すること】。

 ライフラインが途絶えてしまった状況の中での寒さに、
 人間は非常に弱いです。
 しかも津波だと身体が濡れてしまいますし、
 体温の損失がとても怖い。低体温症もあります。
 もし、震災が発生したのがもう少し温かい時期であれば、
 そういった形による被災者、犠牲者は
 もっと減っていたんだろうと思います。
 ですから、ライフラインが途切れた状態では
 不自由な状況が起きるということを、
 よくイメージしておいた方が良いです。
 では、ライフラインが途切れたときに
 どうしたらいいのか。
 一番簡単なのはキャンプに行く時の支度です。
 キャンプというのは、
 敢えて電気も水道もないところへ行って、
 自分で火を熾して、自分でものを作って、食べて、
 あたたかくして寝るということを体験しておくと、
 ライフラインが途切れた被災した状況も、
 自力で乗り越えていけるのかなと思います。


キャンプは確かに、
生き伸びるための技が詰まっていますね。
「防災グッズ」だと購入するのを躊躇してしまいがちですが、
「遊ぶためのアウトドアグッズ」であれば、
楽しみながら揃えて、普段から使うようにもなりそうです。
また木原さん、
夏には虫よけグッズや傷の化膿を押さえる消毒液、
冬は防寒グッズを多めに用意したりするなど、
防災袋の中身を季節ごとに点検することも
大切だと仰っていました。

そして。
災害で最も基本となるのは、こんなことだそうです。

 なるべく大勢の人間が無傷で生き残る。
 建物も無事で残る。
 そしてけが人がいたら、そこに運び込んで看護をする。
 その時に、物資を運ぶ人もいるだろうし、
 病人や怪我人の近くに付き添う人もいるだろうし、
 助けを呼びに行く人もいる。
 大勢の『元気な人』が必要なんです。
 ですから、防災士としては、
 『自助』ということを筆頭に挙げます。
 自分が丈夫で地震を乗り越える。
 そして余った力で人を助ける。
 それが、基本中の基本だと思います。


まず、自分の命を自らの力で守ること。
その上でこそ、助けられる命があるということ。
是非、覚えておいて下さい。

音声ファイルはこちら


2016.02.20
08:55 3.11WALKで帰宅困難訓練!


間もなく東日本大震災の発生から丸5年です。
そこできょうは、3月11日に行なわれる防災イベント
『3.11WALK』についてご紹介します。

『3.11WALK』はその名の通り、
3月11日にそれぞれの通勤・通学先から
歩いて帰るという一斉訓練のひとつで、
復興庁や東京都、自衛隊などのバックアップの元、行われます。
まず、事前に公式HP http://311walk.jp/ から参加を宣言して、
このHP上にある地図で帰宅ルートを確認します。
地図には避難場所や医療機関、給水地点など
災害時に重要な場所も表示されているので、
実際に歩く上でしっかり確かめておきたいですね。
当日は帰宅訓練をしながら、気づいたことがあればSNSで
「#311WALK」をつけて投稿してください。

5年前のあの日、都心でも大きな揺れに襲われて、
交通機関がストップしました。
あの日のことを忘れないために、
そしてまた同じような状況になったとき、落ち着いて対応するために。
帰宅訓練を行なっておくと言うのは、とても大切なことです。

なお、国や東京都による被害想定では、
首都直下地震が起きた場合、最悪のケースとして
都内の帰宅困難者は517万人にも上るとされています。
そして、東京都には『帰宅困難者対策条例』というものがあって、
救助活動を最優先させるため、震災発生からの3日間は
出先にいる人は原則「その場にとどまる」ことになっています。

3日経って自宅に帰れることになっても、
実はこんな現実が待ち受けています。

地下鉄の一部が再開するのが震災の1週間後。
JRの在来線と私鉄の一部区間で
折り返し運転が再開されるのは1か月後。
都心の主要道路で一般車両が通行可能になるのも1ヵ月後・・・
つまり、帰るとなっても、歩くしか方法がないんです。
だからこそ、この機会に是非一度、
あなたも帰宅訓練をしてみてください。

なお、3月11日当日は有楽町駅前広場で夕方6時から
出発式も行われます。
自衛隊による芋煮の炊き出しがあったり、
ファンファーレで送り出しもしてもらえるとのことです!
防災関連のブース出展もあるので、
まずは会場に立ち寄ってみるのもお勧めです。(古賀涼子)

音声ファイルはこちら


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