2018.09.01
08:55 火災に備える〜関東大震災の教訓、首都直下地震の想定


9月1日は「防災の日」です。
95年前に発生した
『関東大震災』を受けて制定されたもの、
と言うことは多くの方がご存知だと思いますが、
この地震で被害が最も深刻だったのは、実は【火災】です。
午前11時58分・・・
ちょうど、お昼ご飯の準備で火を使う時間に発生したため、
死者・行方不明者およそ10万5千人のうち
9割近くが火災によって亡くなりました。
そして、今後30年以内に発生する確率70%とされる
首都直下地震でも、火災での死者は最悪の場合
1万6000人と想定されていて、これは犠牲者の7割。

・・・つまり、関東大震災の教訓や首都直下地震の想定から、
私たちが住むこの首都圏は大地震の時、
『火災を起こさないこと』が何よりも重要だと分かりますね。

では、どうすればいいか? ポイントは2つあります。

ひとつめは、自分の家から火が出た時に
しっかりと自分自身で消し止めること。
早い段階で消火することが、
犠牲者を増やさないための最大の鍵です。
あなたの家には消火器、ありますか?
マンションなどでは共用エリアのどこに消火器があるかも
必ず確認しておきましょう。
ただ、天井まで火が回ると私たち自身で消火するのは難しいので、
すぐに避難して下さい。

火災を起こさないポイントふたつめは、
「通電火災」を起こさないこと。
停電から復旧したとき、
スイッチが入りっ放しだった電気ストーブなどにまた電気が流れて、
火災が起きることがあります。
この通電火災を防ぐために有効なのが、
一定の揺れを感じると、自動でブレーカーを落とす装置
「感震ブレーカー」の取り付けです。
工事で取り付けるタイプのものは数万円かかりますが、
いま、簡易型も販売されています。
ブレーカーのスイッチにおもりの付いたキャップを被せておいて、
揺れたとき、おもりが落下する重力を使って
ブレーカーを切る仕組みです。
工事の必要がなくて、価格も3000円ほど。
すぐに付けられるので、お勧めです。
もちろん、避難する時にはブレーカーを
自分で落とすこともお忘れなく!

関東大震災が起きた9月1日だからこそ、
『地震での火災対策』を、
あなたもしっかりと考えて下さいね。


音声ファイルはこちら


2018.08.25
08:55 風のハザードマップ?「台風ソラグラム」とは


今週は台風19号20号と、立て続けに影響を受けていますね。
台風は例年8月と9月にほぼ同じ数、発生しているので
これからも注意が必要です。
そんな中、台風がどんなコースをたどると
自分の住む街でどれくらい強い風が吹くのかを
台風の発生前に知ることができる
いわば「風のハザードマップ」が開発されました。
今回はこちらを詳しくご紹介します。

その名も『台風ソラグラム』。
スマホ向けに公開されているもので、
『ライフレンジャー』と言うサイト内からアクセスできます。
(※台風ソラグラムはスマホからのみ閲覧可能)

台風ソラグラム

横浜国立大学で気象学が専門の
筆保弘徳(ふでやす・ひろのり)准教授が開発しました。
でも、発生してもいない台風の風を
どうやって知ることが出来るのか、
ちょっと不思議ですよね。
筆保准教授は過去に発生した台風のデータを活用し、
コンピューター上のシミュレーションで
日本列島に800以上の台風を色んなコースからぶつけて、
結果を解析したそうです。
その解析を元に、地域ごとに平均して
どれくらいの風がどのように吹くのかを
地図に落とし込んだのが、この『台風ソラグラム』なんです。

まずはスマホでサイトにアクセスして、
調べたい地域を市区町村単位で選びます。
例えば、東京都庁のある新宿区を選択すると、
新宿を中心とする半径500キロの
大きな円が書かれた日本地図が現れます。
この円はマス目のようになっていて、
沢山のやじるしが書き込まれているほか
カラフルに色分けされているんですが、
これこそが風の向きと強さを表すものです。
地図の下には分かりやすい解説も書かれていて、
新宿区はこんな感じです。

「台風の中心位置が新潟周辺にある場合、
 特に風が強く吹くことがあります。
 仮に中心風速が25m/sとすると、
 警報級の風となる可能性があります」。

・・・なんと、新宿が大きな影響を受けるのは、
台風の中心が新潟の時なんですね!ちょっと意外です。

台風ソラグラムではこのほか、
その時に起こりうる主な被害・事故についても
ポイントが書かれているので、
備える時の参考になります。

風に関するハザードマップ、
多分ほとんどの方にとって初めてのものだと思います。
是非一度、『台風ソラグラム』を確認してみて下さい!

音声ファイルはこちら


2018.08.18
08:55 改めて確認! 運転中に地震が起きたら


お盆休みの真っ只中。
普段はあまり車に乗らないけれど、
お休みなのでいつもより多く運転していると言う方も
いるかもしれません。
そこで今回は、そんな方にこそ覚えておいて欲しい、
運転中の地震への対応をご紹介します。
ベテランドライバーの方はもうご存知でしょうが、
改めて確認してくださいね!

運転中に地震が起きたら・・・
思わずブレーキを踏んでしまいそうですが、
急にスピードを落とすと衝突の危険があります。
一般道・高速道路問わず、運転中に大きな揺れを感じたら
まずはハザードランプをつけて、ゆっくりスピードを落とし、
車を道路の左側に止めて下さい。
そして、揺れが収まるまで待機して
ラジオなどで情報収集しましょう。

揺れが収まった後は、
可能であれば駐車場や空き地などに移動します。
大通りは緊急車両=救急車や消防車などが通行するために
空けておく必要があるからです。

一方、地震が起きた時に
トンネルの中や橋の上を車で走っていたら、
対応は異なります。
速度は落としながらも、通り抜けてください。
と言うのも、トンネルは崩落すると
閉じ込められることがあるほか、
火災が発生すると逃げ場がなくなります。
また橋も、倒壊したり振り落とされたりすることが
考えられます。
ただ、トンネルや橋の長さや渋滞によって
通り抜けるのが難しい場合は無理をせず、
左側に車を停めたら、
すぐに近くの非常口などから避難しましょう。
なお、地震の後、車を置いて避難する場合は、
鍵は付けたままで、ドアはロックせず、
車の中に自分の連絡先のメモを残し、
貴重品や車検証を持って、車から離れるようにしてください。
鍵を付けたままでドアをロックしないのは、
緊急車両が通行できるよう車を移動させることがあるため。
連絡先を残すのは、スムーズに車を返してもらうためです。

車に乗っている時の地震、
あらかじめイメージしておかないと
なかなかその瞬間の行動につながりません。
ここでこの瞬間に地震が起きたら・・・と、
是非リアルに考えてみて下さい。

音声ファイルはこちら


2018.08.11
08:55 夏休みにぴったりの防災専門図書館!


子供たちの夏休みも折り返しですが、
まだ読書感想文に手を付けていないというお子さん、
そしてその姿をハラハラ見守る親御さん、
きっと多いことでしょう。
そこできょうは防災士でもある
TOKYO FM アナウンサーの古賀涼子がお勧めする
ある図書館をご紹介します。

子供向けのものから
市販されていない専門性が高いものまで、
いま、災害や防災の本は沢山ありますね。
実は、そんな本だけがぎゅっと集められた
専門の図書館があるんです!
その名もずばり『防災専門図書館』。
国会議事堂の近く、
千代田区平河町にある日本都市センター会館の8階に
「ひっそり」存在しています。
・・・と言うのも、建物自体はとても大きいんですが、
図書館がある8階まで上がるエレベーターは
一番奥まったところにあって、
閲覧スペースには6人も座ったらいっぱいになる机が
2つしかありません。
・・・と聞くと、行く意味あるかな?と
感じるかもしれませんが、この図書館、凄いんです!

まず蔵書の数ですが、災害・防災に関するものだけが15万冊!
しかも、綺麗に色が残る江戸時代のかわら版の原本から、
戦中、終戦直後、そして最近の地震や豪雨に至るまで、
図書館が開館した昭和31年から集められた
あらゆる災害関連の本や資料が揃っています。
そして閲覧スペースが広くないのは、この図書館が基本は閉架式・・・
つまり本のタイトルや中身を司書の方に伝えることによって、
バックヤードから本が出される仕組みだからなんです。

なお、災害に関するものであれば、
漫画や絵本も軒並み網羅されています。
私もよく利用するんですが、
災害について取り上げられている本で
この図書館にないものはない!と感じています。

また、閲覧室では蔵書の一部を
自由に手に取ることもできるほか、
防災グッズの展示、貴重な映像資料も観ることができます。
司書の方が優しく丁寧に相談に乗ってくれるので、
読書感想文や自由研究でテーマ決めに悩んでいる方にも
ぴったりです!
開館は平日の9時から17時まで。
夏休みだからこそ行ける図書館でもありますね。
本当にお勧めの「防災専門図書館」、
ぜひ親子で一度、訪れてみて下さい!
https://www.city-net.or.jp/library/library-guidance


音声ファイルはこちら


2018.08.04
08:55 夏休みの自由研究にいかが?


夏休みの自由研究をどうしようと考えている
お子さんと親御さん、
楽しく学べて役に立つ防災を研究してみませんか?
今回は
『100円ショップで揃える!わが家の非常持ち出し袋づくり』を
ご提案します。

まずは、家族について気をつけておきたいことを
ノートに書きだしてみましょう。
例えばこんな感じです。

お父さん 眼鏡 暑がり
お母さん コンタクトレンズ 寒がり
わたし  虫に刺されやすい
おばあちゃん 薬を飲んでいる 歯が悪い

・・・など、できるだけ詳しく書いて下さいね。

では、次です。
どんなグッズがあれば良いかを4つのキーワード
『逃げる』『清潔』『食事』『暑さ寒さ』でそれぞれ考えて、
ノートに書いてみます。

『逃げる』は、まさに逃げる途中で必要になるモノです。
・軍手
・マスク
・懐中電灯
・ホイッスル
・ラジオ
・メモ帳
・ペン
・ロープ
・ルミカライト
・けむりフード など


『清潔』は、避難先でも体を清潔に保つためのものです。
・ウェットティッシュ
・消毒ジェル
・携帯トイレ
・ティッシュ
・使い捨ての下着
・歯ブラシ
・食品ラップ など


『食事』は、非常食やお水のことです。
・レトルトのお粥(上記ケースでおばあちゃん用)
・栄養補助食品
・缶詰
・アルファ米の炊き込みご飯
・キャンディーなどのお菓子
・ペットボトルの水

そして、『暑さ寒さ』。
・濡らして首に巻くとひんやりするネッククーラー
・寒い時の使い捨てカイロ、
・アルミの毛布(エマージェンシーブランケット)
・防水マッチ など


これらは、季節も考えながら書きだしてみて下さい。

ここまでできたら、いざ100円ショップへ!
書きだしたもの以外に、
こんなものが実はこう使えるかも!と言う発見も
きっとあるはずです。
3000円までなど、使うお金を決めておくことも大切です。

揃えたものは大きなリュックに詰めます。

ノートに、苦労した点や、気付いたこと、
近くの避難所はどこかの地図なども
書き加えるといいですね。

世界にひとつだけの、わが家の非常持ち出し袋づくり。
あなたも是非、チャレンジしてみて下さい。

なお、千代田区平河町にある防災専門図書館では
防災に関する、夏休みの課題の相談にも乗ってくれます。
テーマ選びに困ったなとか、
もっと資料が欲しいなと言う時は是非、
司書さんに声をかけてみて下さい。
オススメの図書館です!

防災専門図書館


音声ファイルはこちら


2018.07.21
08:55 東京でもし断水したら


大阪府北部地震や、先日の西日本豪雨では
水道管が破裂するなどして、広く断水しました。
水は命に直結するだけでなく、
生活や災害後の片づけ作業にも欠かせません。
そこで今回は、東京で災害が起きて断水したら、
どのような対策が取られるのかをご紹介します。

東京都の場合、「災害時給水ステーション」で
水をもらうことができます。
この災害時給水ステーションには3種類あって、
ひとつめは『消火栓』を活用するもの。
都内およそ2,600ヵ所ある避難所の近くの消火栓に
仮設の蛇口がつけられて、
応急の給水拠点が開設されることになっています。

2つめは、都内の浄水場や給水所、
公園の地下にある応急給水槽で開設される『給水拠点』。
これは都内に213カ所、だいたい半径2キロの間に1カ所あります。
25mプールおよそ2,100杯分の水が確保されているそうですよ。
無料のスマートフォンアプリ「ロケスマ」を使うと、
地図で、給水拠点を簡単に確認できます。
是非、災害に備えて「ロケスマ」ダウンロードしておいてくださいね。


ロケスマ「災害時給水ステーション」マップ


災害時給水ステーションの3つめは、給水車。
給水拠点から遠く離れている避難所などは
この車から水をもらえます。
東京都には、給水車が23台あります。

なお、水をもらいに行くときは自分で
ペットボトルやポリタンクなどの容器を
持って行く必要があります。
水を入れると重くなるので、
リュックサックなども活用してください!

そして、何と言っても役立つのは、
くみ置きした水道水です。
水道水は常温で3日間、冷蔵庫では10日間
保管することができます。
なるべく空気に触れないよう、
ペットボトルなどの容器の口元一杯まで
水を入れておきましょう。
必要な水は1日ひとり3リットルと言われていて、
3日分の水道水をくみ置きしておくと安心です。

ちなみに、消毒用の塩素が抜けてしまうので、
沸かさない方が、くみ置きには向いています。

西日本豪雨で断水した被災地では、
とにかく水が足りないと言う声がありました。
もし、暑いこの時期に災害が起きたら・・・と考えて
あなたも是非、備えてくださいね。

音声ファイルはこちら


2018.07.13
20:05 避難指示、避難勧告、避難準備の違いとは?


西日本豪雨で亡くなった方は200人を超え、
ご家族や知り合いの方が被災されている方も多いと思います。
『想定を超える災害』と言うのは今後、
首都圏でも起きる可能性は十分にあります。
そこで今回は「災害時の避難」について、
大切なことをお伝えします。

まず確認したいのが、避難に関する情報の違いについて。
避難指示と避難勧告、避難準備という3種類があります。
これらは区市町村のトップの判断で出されて、
ラジオやテレビやラジオ、街中にある防災行政無線のスピーカー、
消防や警察の声掛けなどを通じて周知されます。

最も危険が差し迫っているのは『避難指示』が出された時です。
もし、自分の住むエリアに避難指示が出されたら、
まだ避難していない場合は、『直ちに』その場から避難します。
外出することでかえって命に危険が及ぶような状況では、
自宅の中のより安全な場所に避難しましょう。

次に『避難勧告』ですが、
発表されたら『速やかに』避難の行動を取ります。
避難場所へ避難する、
地下にいる人は速やかに安全な場所に避難するなどして下さい。

そして『避難準備・高齢者等避難開始』。
この情報が出たら、高齢者や体の不自由な方、
小さなお子さんがいる方などは避難を開始します。
それ以外の人はいつでも避難できるよう準備し、
危険を感じたら避難を開始して下さい。

そして、ハザードマップを見たことはありますか?
これは各自治体がそれぞれで作っているんですが、
国土交通省のHP「ハザードマップポータルサイト」では
全てにリンクを貼っています。

特に区や市の境に住んでいる方、
浸水や氾濫はいつもの避難所も水没する可能性があるので
隣の自治体のハザードマップも確認することが重要です。
必ず一度は見て下さいね。

少し厳しい言い方ですが、「自分だけは大丈夫」と言うのは
思い込みです。
想定外が続くいま、その前提はもう捨てて下さい!




2018.06.30
08:55 2018年版、30年以内に震度6弱以上の確率


今後30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる確率は、
どこでどれくらいあるのか。
気になりますよね。
その最新データを、地図に色分けして落とし込んだ
「全国地震動予測地図」と言うものが
6月26日火曜に公表されました。
これはおよそ1年に1度、
政府の地震調査委員会が発表しているものです。
そこで今回は、
ことし2018年版のポイントをチェックします!

まず、去年から大きく変わった点として
注目は、北海道です。
今回、千島海溝沿いで発生する超巨大地震が
差し迫っていると言う研究結果を反映させた結果、
北海道の東部で今後30年以内に
震度6弱以上の地震が起きる確率が跳ね上がりました。
例えば、釧路は去年から22ポイント上昇の69%、
根室は15ポイント上昇の78%。
かなり高い確率ですね。

そして気になるのが、私たちが住む首都圏です。
30年以内に震度6弱以上の揺れがおきる確率が最も高いのは
千葉市で85%!
確かに最近、千葉周辺で地震活動が活発化しています。
このほか、横浜市でも82%となっています。

一方で、東京は意外にも48%だったんですが、
基準点とした都庁付近の地盤が比較的固いからであって、
例えば、羽田空港の国内線第一ターミナルは80.5%、
東雲駅付近は82.1%など、
埋立地を中心に6弱以上の揺れの確率は
かなり高いことが分かります。

なお、震度6弱となると
耐震化していない木造の住宅や建物は多くが倒壊します。
今回の最新予測を盛り込んだ地震の発生確率は
国の研究機関『防災科学技術研究所』の下記サイトから
住所や地図でピンポイント検索できるので、
是非あなたも、自分が生活する場所の
最新の地震の確率を調べて、
備えが十分かどうか、再確認して下さいね。

http://www.j-shis.bosai.go.jp/

音声ファイルはこちら


2018.06.23
08:55 大阪北部地震から考える首都直下地震と備え


6月18日月曜の朝に発生した大阪府北部での地震では
倒れてきたブロック塀によって
小学生の女の子が犠牲になるなど、
けがをされた方も含め、人的被害が数多く出ました。
建物の倒壊や火災、ライフラインへの被害も出ています。

今回の地震を受けて、私達が住むこの首都圏で
同じような地震が起きたら・・・と
思いをめぐらした方も多いと思います。
そこで今回は、
首都直下型地震の被害想定と必要な備えについて
改めてお伝えします。

今後30年以内に70%の確率で発生すると
予測される首都直下地震は
最大震度7、東京23区の7割で震度6強を観測。
帰宅困難者はおよそ517万人にも上る見込みです。
電気は復旧するまでに最低7日前後、
水道とトイレの上下水道は1か月、ガスはおよそ2か月・・・
と言うことで、『起きる前の備え』が本当に大切なんですね。

避難先の確認や家具の固定はもちろん、
やはり重要なのは、水や食べ物の備えです。
東京都では家族4人を例に、無くなったら買い足して
常にその量をキープするべき備蓄リストを発表しています。

まず重要なものは「カセットコンロとガスボンベ」。
ボンベは少なくとも6本は
いつも手元にあるように買い足して下さい。

ペットボトルの水はひとり6リットルが目安、
食べ物は缶詰やレトルト食品など
加熱しなくてもすぐ食べられるもの以外にも
スパゲティーなどの乾麺を1パック、無洗米5キロなど
普段の食事の延長でストックしましょう。

さらに、ビタミン不足を少しでも解消するために
野菜ジュースがひとり3缶程度あると良いそうです。
お菓子など、癒しとなるものも是非、ストックに加えて下さい。

改めて、備蓄する時のコツは
普段食べる物を、少し多めに買っておくこと。
スパゲティーであれば、まず2袋買って、
1袋食べたら、もう1袋買い足す。
こうすると、食べてしまった直後でも
必ず1袋は手元に残りますね。

ちょっとの工夫で、自然に備蓄。
この機会に、改めてキッチンを点検してみて下さい。

音声ファイルはこちら


2018.06.16
08:55 気象庁の新たな取り組み「特命チームJETT」


梅雨入りした日本列島、台風などの影響もあって
まずます豪雨や河川の氾濫、土砂災害などの被害が想定されます。
そんな中、およそ1か月前の5月1日に気象庁が
とても心強いチームを発足していたことをご存知でしょうか?
その名も、「特命チーム JETT(ジェット)」。
ちょっとカッコイイ名前ですね!

正式名称は『気象庁防災対応支援チーム』。
簡単に解説すると、災害が発生した、
または発生すると予想される時に
専門知識を持つ気象予報官や専門家を
自治体に素早く派遣するシステムなんです。

勘違いしている方も多いのですが、
例えば、災害が起きそうなときや起きた時の
『避難勧告』や『避難指示』。
これ、気象庁が出しているものではなく、
それぞれの自治体が自分たちの判断で出しているんです。
気象庁などから届く専門的な気象や地震、
火山などのデータを元に23区であれば区長、
市町村であればそれぞれのトップの権限で出します。

23区や政令指定都市のように
人も予算もある程度確保され、
災害や防災を専門にする部署があれば
その専門的なデータをすばやく分析して、
適切なタイミングで避難指示や
避難勧告を出すことが出来ます。
一方で、小さな村や町では、
ひとりの職員が色々な業務を掛け持ちで行なっているため、
データを正しく読み解くこと自体が難しく、
結果、避難に関する情報を出し遅れてしまうことにつながります。
そこで重要なのが、専門知識を持ったJETTのメンバー!

雨や雪、地震、津波、火山など、
その災害に対する特別な知識を持つ専門官が
自治体の災害対策本部に素早く加わり、
データを読み解いたり、
避難指示などの出すタイミングなどのアドバイスをしたりします。
私達の命に直結する判断だけに、
専門家が正しく分析してくれると言うのは本当に心強いですね。

このほかにも、大雨で土砂崩れが発生して
救助活動が続いているような時には現場に出向き、
今後の雨の見通しを分析しながら
救助隊の活動をサポートしたりもします。

JETTのメンバーは現在、1443人。
全国の気象台や測候所から、駆け付けることになっています。

8人がなくなった2015年の関東・東北豪雨、
高齢者施設で9人が亡くなった2016年の台風10号。
いずれも、市や町の避難情報が追いつきませんでした。
悲しい被害を少しでも減らすための新たな取り組み、JETT。
是非、あなたも知っておいてください。

そして、あなたの生活する場所に
避難指示や避難勧告が出た時には
大丈夫だろうと思わず、すぐに対応して下さいね!


音声ファイルはこちら


最近の記事
2024年07月20日 放送
夏の停電に備える
2024年07月13日 放送
海に行く前に知ってもらいたい事
2024年07月06日 放送
災害ボランティアの心得
2024年06月29日 放送
熱中症に注意!
2024年06月22日 放送
アート×防災「備絵」
■2024年 ON AIR
3月11日(月) TOKYO FM 防災FRONT LINE 1DAY~震度7・東京で起きたら、命をどう守りますか?~
過去の防災関連番組
■2023年 ON AIR
9月1日(金) TOKYO FM 防災の日スペシャル 関東大震災から100年
■2022年 ON AIR
10年ぶり首都直下地震被害想定改定 ~プロテクトマイセルフ~
■2022年 ON AIR
PROTECT MYSELF ~都市生活の自助と共助~
■2021年 ON AIR
首都圏に線状降水帯が滞留したら 水災害に備える 首都圏ノウハウ
■2020年 ON AIR
TOKYO FM 防災の日 1DAYスペシャル 大災害、その時に… 命を守る防災アクション
■2019年 ON AIR
防災とボランティアの日 特別プログラム 東京BLACKOUT 〜大停電、そのとき
■2018年 ON AIR
TOKYO FM 防災とボランティアの日 特別プログラム 防災LIFE HACK! 〜目の前の命を救うウラワザ
防災の日ワンデー企画 防災 ONE ACTION!
■2017年 ON AIR
防災の日 TOKYO FM 1DAY PROGRAM WATER DAMAGE 〜豪雨、そのとき
防災とボランティアの日 特別企画 ESCAPE FROM LEVEL X ~巨大立体都市を生き延びる~
■2016年 ON AIR
PROTECT MYSELF
■2015年 ON AIR
DIGEST
IN THE CRISIS
■2014年 ON AIR
LOVE & HOPE
防災ONE DAY
■2013年 ON AIR
防災ONE ACTION
防災ONE DAY
■2012年 ON AIR
PROTECT YOURSELF
■2011年 ON AIR
SAVE THE LIFE
■2010年 ON AIR
WALK
IN THE CHAOS
防災ONE TOPIC
■2009年 ON AIR
IN THE CHAOS
防災ONE TOPIC
■2008年 ON AIR
THE MOMENT
AGAINST THE EARTHQUAKE