今日スタジオにお迎えしたのは、ネパール出身のシンガーソングライター、ボビンくん!
10年ちょっとの滞在で培ったという、日本人とほとんど変わらない流暢な日本語に、
ちょっとビックリさせられてしまいました。

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(もうひとつ驚いたのが、その胸板の厚さ!編集長も、ちょっと胸張り気味・・・?)
ネパールのカトマンズで生まれたボビンくん。
お父様が一度日本にいらしたことがあって、「日本は素晴らしい国だ!」と、
ボビンくんに日本留学を進めたのだとか。
それから早10年。
「どうしてそんなに長く日本に?」とうかがったら、
「日本人の根っこのところと、ネパール人の根っこのところって、すごく似てると思う。」と、
ちょっと意外なお答え。
ビックリしていると、
「一番象徴的なのが、やっぱり仏教に根ざしている考え方だと思う。
日本人って、人の前を横切るときにちょっと手を前に出して軽く頭を下げ、
『スミマセン!』って気持ちで通るでしょ?あれと同じポーズを、ネパール人もとるんです。」と、
もっと意外なお答え!
自分よりも、人をちゃんと優先して思いやる気持ちが、
ネパール人と日本人には共通している。
だから、日本にいるのは、居心地がよかったのだそう。
遠く離れたネパールと、そんな共通点があるんだ!と驚くと同時に、
今の日本に、人を思いやる気持ちがどれだけまだ残っているかな、と、
ちょっとドキッとさせられてしまいました。
そんなボビンくん、幼い頃から西洋音楽に影響を受け、ネパールの音楽と西洋音楽を、
ミックスした新しいスタイルを目指していらっしゃいます。
去年、今年と、フジロックにも出演されていますから、ステージをご覧になった方も、
いらっしゃるかもしれませんね。
今日はスタジオで生演奏を披露してくださいました。
すると・・・!
ギター一本でつむぎだされるその優しい音階と、ボビンくんの歌声の、なんて素晴らしいこと!!
さすがの編集長も、目を見開いてビックリ顔。
「すっごいいいね、歌がすっごいいいね。」と、興奮気味に話していました。

現在も内乱が続く祖国ネパールのことを思い、
ネパールの平和を強く願う曲も作っていらっしゃるボビンくん。
エベレストに登る登山隊が残すゴミで、地元ネパールの人たちが困っている、
というお話もしてくださいつつ、
「でも、僕は『地球のために○○をしてあげる』って気持ちにはならないよ。
それは、人間のおごりだと思う。
ネパールには『ビスターリ・ビスターリ』って言葉があって、『ゆっくりゆっくり』って意味なんだけど、
人間ひとりひとりが、自分にも人にも優しい気持ちでゆっくり毎日を送っていけば、
それが一番地球に優しいと思う。」とおっしゃっていました。
なるほどね〜。
ゆっくりゆっくり、自分にも人にも優しい気持ちかぁ。。。
仕事をしていてつい忙殺され、殺伐とした気分になってしまう瞬間もあるけれど、
そんな気持ちで地球を守ろうとしても、確かに難しいですよね。
そんなときには、ネパール流に『ビスターリ・ビスターリ』。
ゆっくりゆっくり、気持ちだけでも優しくいたいな、と思った、ハチドリ高柳だったのでした。