今日スタジオにお迎えしたのは、私が唯一食べられない食品、
『納豆』を語ってくださる方です。。。
実は『納豆』は、昔から冬の季語。もともと納豆は、この時期の食べ物なのだそうです。
・・・・と聞いても、なかなか積極的に『納豆話』に乗り出そうと思えないハチドリ高柳。
でも、お迎えした東京農業大学教授の小泉武夫さんにお目にかかって、
そんな落ちた気分も盛り返しそうな予感が・・・!


(1日に2パックの納豆を食べている、という小泉先生。
「納豆はとにかく身体にいいんだよ」という言葉に、抜群の説得力。つやつやです!
おみやげに、これまた発酵食品の、『小泉先生特製かつおぶし』を持ってきてくださいました♪)

農学博士で、醸造学・発酵学の第一人者でいらっしゃると同時に、世界の辺境の地を訪れ、
各地で「くさいもの」や「まずいもの」を食べ続けている小泉先生。
90冊を超える著書の中には、『不味い!』というすごいタイトルのご本もあります。
一体何がそんなに、先生に「不味い!」と言わしめたのでしょうか?

「ある一流ホテルの朝食バイキングで、塩鮭を蒸したものが出てきたんですね。
あれは不味かった。この本は、一冊まるまるそんな『不味い!』モノのオンパレード。
でも、世界中で色々変わったものも食べていて、手のひらサイズの大きな蜘蛛とか、
牛の背中にしばらくヒルをくっつけておいて、たっぷり血を吸ったやつも食べたな。
納豆みたいな発酵食品で言えば、スウェーデンの『シュールストレミング』っていう、
世界一くさい缶詰があるんだよ。ニシンの缶詰なんだけど、臭さはくさやの6〜7倍。
僕、それを赤坂見附のあるレストランであけて、消防車呼ばれちゃった♪」

せ、先生。。。それはもはやテロに近いのでは・・・? 

「でも、日本の発酵食品って言うのは、本当に優れているんですよ。味噌も醤油も納豆も、
フナ寿司やくさやも発酵してますけど、日本の風土は湿気が強いから、こんな風に、
発酵食品が発達して、だから日本人は長生きなんですよ。日本人はもっともっと、
日本で採れた食べ物や、日本の農業、そして日本の文化を大切にしなきゃいけません。
『農業』を英語で言うと、『Agriculture』って言うでしょ?『Culture=文化』なんですよ。
でも日本では、農業を文化だ、なんて、学校で誰も教えないでしょ?
そして日本人は、ちっとも日本の農業を守ってこなかった。
だから今日本は、食料自給率40%以下、なんて、ありえない数字になっちゃって、
外国からたくさんの食料を輸入して、そしてここ1週間くらいあるように、
その外国からの食料に何か問題があると、もう国中が大問題になっちゃう。
日本のものを、もっときちんと食べればいいんですよ。」

納豆やシュールストレミングのことを話していたときには、
ニコニコと楽しそうだった先生が、ちょっぴり顔を曇らせて話してくださった、
食料自給率の話。
日本は、いつの間に日本の大切な『食』を忘れてしまったのでしょう?
今、ちまたで大事件となっている中国製の餃子の問題をきっかけに、
日本の人々が、もっともっとこの『食』の問題について、考えてくれたらいいな、
と思った、ハチドリ高柳だったのでした。

ちなみに、小泉先生とはひとつのお約束を。
「高柳さんが納豆食べたら、またゲストに来てあげるよ♪」
・・・・・・・・・・ひえーーーーっ!
先生のお話はとても面白かったので、ぜひぜひまた来ていただきたいのですが、
そのハードルは、かなり高い・・・。
もしも食べられるようになったら、ブログでもご報告させていただきます・・・。

いつのことやら。。。