2008年01月13日
アイヌ文化が教えてくれるもの
今年は、7月に「環境と気候変動」をテーマに、北海道洞爺湖サミットが開かれます。
でも実は、もうひとつサミットが開かれることをご存知でしょうか?
その名も、『アイヌモシリ』。
これ、「先住民族サミット」のことで、今年7月1日から4日までの日程で、
北海道で開催されます。
ということで、今日はアイヌの布絵作家でいらっしゃいます、宇梶静江さんをお迎えしました。
(懐かしいおばあちゃんに会った様な気持ちにさせてくれた宇梶さん。
アイヌ伝統のハチマキ=マタンブシをしてきてくださいました。)
北海道浦河町という、自然豊かな場所で生まれた宇梶さん。
幼少期には、アイヌであるがゆえに悲痛な経験もされていらっしゃいました。
「先住民であるアイヌは、北海道では何もかもとられてしまったんです。
シカも魚も馬も、とってはいけないと言われた。言葉も使ってはいけないと言われた。
私たちは、食べていくために必死でした。
そもそもは、命を殺しても、大切に大切に、丁寧に全てをいただいていたのに。
アイヌは、自然の中全てに神様が宿っていると考えています。
木さんにも川さんにも山さんにも空さんにも、動物さんにももちろんです。
だから、全てに感謝して、全てと調和して生きてきたのです。
その大切な文化を、和人に奪われてしまって、とても哀しい思いをしました。」
そしてその哀しみが、宇梶さんをアイヌの復権運動に向かわせました。
宇梶さんたちの活動の結果、今では以前よりずっと、
アイヌについての理解は深まっているようです、
「『アイヌ』とは、アイヌ語で『人間』という意味なのです。
『人間』である私たちは、全てのものと平等でなければいけません。
地球の上では、人間も動物も植物も、みんな平等です。
ましてや、人間同士の間で不平等などがあってはならないと思うのです。」
チカラをこめて訴えて下さる宇梶さん。
そのひと言ひと言に説得力があり、編集長も私も、心からひきつけられてしまいました。
その結果、番組は今までで最長の、
なんとエンディングまで全てのコーナーを休止して、宇梶さんのゲストパートに。
それでも、まだまだお伺いしたいことがいっぱいで時間が足りず、
不承不承お別れを告げることになったのでした。
宇梶さんとお話していて一番印象的だったのは、宇梶さんが、例えば「水さん」のように、
全ての森羅万象を「さん」付けで呼ぶこと。
私などは勝手に呼び捨てにしていましたが、確かにリスペクトする気持ちがあれば、
自然と「さん」付けになるのかもしれない、と、反省しました。
また、「地球環境って、もう壊れちゃうと思いません?」とうかがったら、
「もっと地球さんのチカラを信じてもいいと思いますよ。
今まではちょっとよくない方向に行ってしまったかもしれないけど、
そろそろ地球さんが、『もうこれじゃダメだ』って奮起して、
いい方に変えて行ってくれると思います。」と、これまた希望に満ちた素敵なお答え。
それもこれも、自然全てを心の底から信じ、尊敬していらっしゃるから出来る答えなのだと、
自分の浅はかさを見せつけられた思いでした。
今宇梶さんは、「アイヌ布絵作家」として、森羅万象を布の上に縫いこめていらっしゃいます。
その作品は、本などで拝見することが出来ます。
迫力と優しさのあるその布絵、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね!
でも実は、もうひとつサミットが開かれることをご存知でしょうか?
その名も、『アイヌモシリ』。
これ、「先住民族サミット」のことで、今年7月1日から4日までの日程で、
北海道で開催されます。
ということで、今日はアイヌの布絵作家でいらっしゃいます、宇梶静江さんをお迎えしました。
(懐かしいおばあちゃんに会った様な気持ちにさせてくれた宇梶さん。
アイヌ伝統のハチマキ=マタンブシをしてきてくださいました。)
北海道浦河町という、自然豊かな場所で生まれた宇梶さん。
幼少期には、アイヌであるがゆえに悲痛な経験もされていらっしゃいました。
「先住民であるアイヌは、北海道では何もかもとられてしまったんです。
シカも魚も馬も、とってはいけないと言われた。言葉も使ってはいけないと言われた。
私たちは、食べていくために必死でした。
そもそもは、命を殺しても、大切に大切に、丁寧に全てをいただいていたのに。
アイヌは、自然の中全てに神様が宿っていると考えています。
木さんにも川さんにも山さんにも空さんにも、動物さんにももちろんです。
だから、全てに感謝して、全てと調和して生きてきたのです。
その大切な文化を、和人に奪われてしまって、とても哀しい思いをしました。」
そしてその哀しみが、宇梶さんをアイヌの復権運動に向かわせました。
宇梶さんたちの活動の結果、今では以前よりずっと、
アイヌについての理解は深まっているようです、
「『アイヌ』とは、アイヌ語で『人間』という意味なのです。
『人間』である私たちは、全てのものと平等でなければいけません。
地球の上では、人間も動物も植物も、みんな平等です。
ましてや、人間同士の間で不平等などがあってはならないと思うのです。」
チカラをこめて訴えて下さる宇梶さん。
そのひと言ひと言に説得力があり、編集長も私も、心からひきつけられてしまいました。
その結果、番組は今までで最長の、
なんとエンディングまで全てのコーナーを休止して、宇梶さんのゲストパートに。
それでも、まだまだお伺いしたいことがいっぱいで時間が足りず、
不承不承お別れを告げることになったのでした。
宇梶さんとお話していて一番印象的だったのは、宇梶さんが、例えば「水さん」のように、
全ての森羅万象を「さん」付けで呼ぶこと。
私などは勝手に呼び捨てにしていましたが、確かにリスペクトする気持ちがあれば、
自然と「さん」付けになるのかもしれない、と、反省しました。
また、「地球環境って、もう壊れちゃうと思いません?」とうかがったら、
「もっと地球さんのチカラを信じてもいいと思いますよ。
今まではちょっとよくない方向に行ってしまったかもしれないけど、
そろそろ地球さんが、『もうこれじゃダメだ』って奮起して、
いい方に変えて行ってくれると思います。」と、これまた希望に満ちた素敵なお答え。
それもこれも、自然全てを心の底から信じ、尊敬していらっしゃるから出来る答えなのだと、
自分の浅はかさを見せつけられた思いでした。
今宇梶さんは、「アイヌ布絵作家」として、森羅万象を布の上に縫いこめていらっしゃいます。
その作品は、本などで拝見することが出来ます。
迫力と優しさのあるその布絵、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね!
投稿者: 高柳恭子
コメント
その特徴が私には色濃く遺伝しています。
歴史を遡ってみると、将軍は“征夷大将軍”なる役職でしたね。
私は学校で日本史を教わって、アイヌ人が追いやられていた事実を知りました。
少々複雑な心中ではありましたが、遠い過去の事なのでその事実を受け入れました。
そして、何かの機会があると私がアイヌ系である事を話していました。
それは私が誇りに感じているからです。
アイヌ人は自然と調和した生活をしているからです。
そしてアイヌ人は優しい民族だと思います。
ですので、私は地球さん、太陽さん、に感謝しなければと改めて感じました。
延長放送、ありがとうございました。