優れた防災教育の取り組みをたたえる
『防災未来賞』というものをご存知ですか?
防災教育に積極的に取り組む学校を対象に
阪神淡路大震災をきっかけに創られた賞です。
この賞は別名『ぼうさい甲子園』とも呼ばれていて、
毎年、兵庫県などが表彰しているものなんですが、
ことし、このグランプリに
兵庫県立舞子高校の環境防災科が選ばれました。
 
この舞子高校の環境防災科は
阪神大震災を教訓に、防災を専門に学ぶ
全国唯一の学科として設けられたもので、
1学年1クラス、全3クラスが防災について学んでいるんです。
でも、ただ学んでいるから賞をもらえた、という訳ではありません。
今回、彼らが受賞した内容・・・
それは、出前授業などを通じて全国に
防災を学ぶ若者のネットワークを作り、
それが評価されたからなんです。
 
『学校で先生に聞かされて。凄く嬉しかったです。』
と答えてくれたのは、
舞子高校環境防災科2年生の北野しんや君です。
北野君はこんな印象的な話をしてくれました。

『全国でネットワークを作るうえで
 色々な人と出会えたことが本当に嬉しかった。
 人と交流する、つながりを作るということも、
 災害の時には大きな力になって、それも防災になる。
 防災って言うのは、特別なことではなくて
 普段からちょっと備えておく、それが大切なんです』
 
そして、防災を学ぶ上で、やはり命というものに対して
より強く意識するようになりましたか?と聞いたところ、
とても凛とした声で、はい、と答えてくれました。

 『命は取り返しの付かないもの。
 だから、その大切な命を守るために
 みんながもっともっと防災に意識を向けて欲しいんです』

北野君自身も5歳のときに阪神大震災を経験しているとのことで、
あまり記憶には無いけれど、やっぱり防災を学ぶ
大きなきっかけになっているそうです。

最後に北野君の将来の夢は?と聞いたら、
警察官になりたい、と答えてくれました。
学校で学んだ防災の知識を生かして、
より人の命を大切に救うことのできる警察官に
きっとなってくれるんだろうな、と
とても嬉しく、頼もしく思っています。

防災は特別なことじゃない。ちょっとの備えが大切。
私自身、番組やサイトを通じて
これからも、さらにみなさんに
その大切さ、お伝えしていきたいと思います。