東京オリンピックで、メダルラッシュに沸いた日本。
史上最多となる27個の金メダルを獲得し、メダルの総数58個も過去最多となった。
日本人選手のメダル第1号となったのは、柔道女子49キロ級の渡名喜風南(となき・ふうな)。
メダルまでの道のりは、強敵との戦いの連続だった。
準々決勝では、リオデジャネイロオリンピック・金メダリストと対戦。
腕ひしぎ十字固めで一本勝ちを収めた。
大きな山場となったのは、準決勝。
相手は、2018年と2019年の世界選手権の決勝で渡名喜が敗れた、ウクライナのビロディド。
身長148センチの渡名喜に対し、相手は172センチと、その差は24センチ。
リーチの長さを武器に、一瞬で間合いを詰め、手足の長さを生かした絞め技も得意としている難敵だった。
そのビロディド対策として、渡名喜は、5階級も重い相手や長身の相手と稽古を重ね、さらに、徹底的に体幹を鍛えてきた。
その成果は、オリンピックで現れた。
この日、渡名喜は、組み手に合わせず、左の釣り手を必死に突っ張って体をコントロール、相手の好きにはさせなかった。
そして、ゴールデンスコア方式の延長戦に突入し、相手のスタミナが切れ出すと、一瞬の隙を突いて、横四方固で一本。
宿敵を倒し、見事、銀メダル以上を確定させた。
決勝戦では、世界ランク1位の選手と対戦。
渡名喜は、残り19秒で勝負に出たが、内またで返されて技ありを奪われ惜しくも金メダル獲得はならなかった。
それでも、日本勢に勢いを付けるメダル第一号。
「日本の初日として良いスタートが切れたかな」と、渡名喜風南は、悔し涙を拭い、笑顔を見せた。
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