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21.07.03
福岡堅樹
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今年のラグビートップリーグは、パナソニック・ワイルドナイツの5度目の優勝で幕を閉じた。
チームの中でひときわ注目を浴びたのが福岡堅樹。
その活躍はチームだけにとどまらず、日本代表でも。
2019年、日本中を熱狂させたラグビーワールドカップ日本大会。
2戦目、当時世界ランキング1位のアイルランド戦では、後半18分、俊足を活かして逆転トライを決め、日本の勝利に貢献。
続くサモア戦でもトライ、さらに、決勝トーナメント進出がかかった1次リーグ最終戦・スコットランド戦では、前半、後半にワントライずつ、2本のトライを決めた。
この試合日本は、28対21で勝利。
福岡は、マン・オブ・ザ・マッチにも選ばれた。

そんな福岡は、医師なるという夢を叶えるため、今シーズンかぎりでの現役引退を表明。
今年の春、順天堂大学医学部に進学し、4月からは医大生とラガーマンの“2刀流”で戦ってきた。

ラグビーだけに集中できる環境ではなかったが、福岡は眩いばかりの輝きを放った。
福岡にとって最後の試合となったトップリーグのプレーオフトーナメント決勝、サントリー・サンゴリアス戦。
日本選手権決勝も兼ねたこの試合で福岡は、前半30分、自慢の快足を飛ばして左タッチライン際を駆け抜け、トライ。
31対26の5点差でパナソニックが勝利したため、福岡のワントライが優勝に繋がる貴重な得点となった。
引退の花道で決めたこのトライを含め、福岡が今シーズンのトップリーグで決めたトライ数は、最多の「14」。
年間最優秀選手にも選ばれた。
絶頂期の28歳でユニフォームを脱ぐ福岡堅樹。

「何ひとつ後悔なく次の道に進める」と、新たな夢に向かって走り出した。


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