2009年3月23日、ワールド・ベースボール・クラシック決勝、ロサンゼルスの空は、雲一つない快晴となった。およそ5万5千人で埋め尽くされたドジャースタジアム。
今大会、韓国とは2勝2敗のイーブン、雌雄を決する決勝の舞台は、まさに死闘となった。
1点リードで迎えた9回、前日に続き、ダルビッシュがマウンドに上がる。
しかし、2つのフォアボールから同点タイムリーを浴び、試合は延長戦に。
3対3の同点で迎えた延長10回、先頭の内川が放った打球は、ふわりと上がり、セカンドとライトの間に落ちた。
その後、岩村が繋ぎ、ツーアウト2、3塁のチャンスで打席にはイチロー。
日本のファンは最高の声援を。
韓国のファンはあらん限りの力でブーイングを発し、球場のボルテージは最高潮に達した。
イチローの集中力が高まる。
カウント1、1から4球連続でファウル。7球目ボールのあと、8球目、イム・チャンヨンがしびれを切らして投じた
136キロの変化球が甘く入る。
逆らわずに弾き飛ばした打球は、ライナーでショートの横を抜けた。
三塁ランナーの内川、二塁ランナーの岩村も返り、勝ち越しの2点タイムリーヒット。
大会を通じて不審にあえいだ天才の一打に、日本ベンチはお祭りムードとなった。
その裏、再びマウンドにはダルビッシュ。
ランナーをひとり許したものの、最後は三振に打ち取りゲームセット。
両手を挙げて仁王立ちしたダルビッシュの元に、瞬く間にできた歓喜の輪。
4時間の死闘にケリをつけ、侍ジャパンは連覇を達成した。
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