サッカー界の超ビッグクラブ、マンチェスター・ユナイテッドを26年間率いて、13回のリーグ優勝を含め38のタイトルを獲得した、名将・アレックス・ファーガソン。
彼はどのようにして弱小チームだったユナイテッドを常勝軍団に育てたのか。
スコットランドの5つクラブで現役時代を過ごしたファーガソンは、32歳で引退し監督としてのキャリアをスタートさせた。
彼を有名にしたのは、1978年から8年間にわたって指揮をとったアバディーンでの成功だった。
当時、スコットランド・リーグは、セルティックとレンジャーズの2強時代、そこにファーガソン率いるアバディーンが割って入ったのだ。
就任2年目にして、25年ぶりのリーグ・チャンピオンの座を獲得し、84、85年には連覇を達成!
ファーガソンの名はヨーロッパ中に知れ渡った。
そして86年、ファーガソンの手腕はついに、67年以来チャンピオンの座から遠ざかっていたマンチェスター・ユナイテッドの再建を託されることになる。
ファーガソンは、クラブが長く強豪であるためには、選手を買い集めるのではなく、育てることが大事だと、ユースの育成とスカウト網に力を入れた。
就任1年目は11位に終わるも、2年目には2位と躍進。
そして、就任から7年目の92年から93年のシーズン、チームは、26年ぶりとなるプレミアリーグ優勝を成し遂げた。
ファーガソンがユースから育てた、ギグス、ベッカム、スコールズ、ネビル兄弟ら若き才能と移籍で獲得したフランス代表カントナが見事に融合。
ユナイテッドは黄金期を迎え、数多くのタイトルを獲得していくことになる。
その功績が認められイギリスのナイトの称号を得た「サー・アレックス・ファーガソン」、その存在は現代の伝説となっている。