Athelete News
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15.08.29
高く、強く、照準は世界へ
今週の「ATHLETE NEWS」は、先週に引き続き、日本バスケットボール協会・川淵三郎会長をお迎えしました。


ー今日、リオオリンピックの予選を兼ねたアジア選手権が開幕します。
国際試合の禁止処分が全面解除されてから、女子が2ヶ月あまり、男子は3ヶ月あまり、短い時間の中でどういった強化をされたんですか?


「制裁解除するちょっと前から、男女共に合宿が始まっているんですね。女子の場合は、渡嘉敷選手がアメリカの女子トップリーグで予想外に活躍して、けっこう点を取ってるので。彼女が日本代表に入って、予選の中で大活躍するんじゃないかと期待しています。
男子の方は田臥選手も出ていて、ベテランと超若手の融和がどう行われるていくのか、皆さんに関心を持って見ていただきたいですね」

ー今しか見られないですよね

「練習を見ていて、田臥選手のロングパスは一味違っていて。”なるほど”と、一人頷いて見てましたね。そういうところでの日本人選手のあり方を、他の若い選手が彼から学んで、そういった選手が日本で育っていけばいいなと思います」

ー新リーグが来年の10月に開幕しますが、その前にリオオリンピックがありますよね。
ぜひとも、オリンピックに出場してくれると新リーグに繋がりますよね


「盛り上がり方が違いますよね。出てほしいんだけども、なかなか簡単じゃない。それこそ、40年も出られてないわけだから。だからといって、諦める必要はないですけどね」

ーリオオリンピックに出られないとしても、東京オリンピックが待ってますからね。これは非常に大きな目標になりますよね

「日本の人はボールゲームは自動的に開催国が出場できると思っているけど、バスケットボールは違うんですよ。バスケットボールは12しか出られないから、アジアで優勝したチーム、世界選手権で何位以内に入ったチームしか出られないんですよ。
開催国だからといって、20何位なのに入れるという事はないわけだから。この5年間に、男子は相当な強化を図らないと今の状態では難しいですね。どんな若手が出てくるか、これに大いに期待したいというところですね」

ーゲストの方に、お気に入りの一曲を伺っています。川淵さんがよく聴いている曲、心の支えになっている曲を教えてください

「MISIAがサッカー好きで。湘南ベルマーレの中田ヒデがいた時に、よく試合を観に来てくれていたんです。
Jリーグの10周年記念パーティで「Everything」を歌ってくれたんですよ。僕もすごく好きで、車でよく聴いていました。なんとも声がすごくて、MISIAと言ったら、僕は「Everything」なんです」

ー日本チームの世界でのレベルはどれくらいでしょうか?

「日本の代表チームは、レベル的にはアジアの中でもかなり低いと言わざるをえないんだけど。僕は、日本人選手の育て方のルートを設けないとならない。その一つに、アメリカに中学、高校、大学、NBAに行くような道を協会としても作らなければならないんですよ。奨学金を出すだとか、素質のある選手を見極めていくという前提もあるし。
そういった道に行って、全部が成功するとは限らないので、上手くいかなかった場合もきちんと面倒を見られるような仕組みも作っていかないといけない。そういう意味では、若者の夢を具現化出来る、実現出来る方法をバスケットボール協会で見出していければいいなと思います。それを各クラブでも、同じようなことを考えてくれるといいですね。それは自分のクラブの財産になるし、日本の財産になるわけですから。
そういうことを、Jリーグの経験を通じて、このバスケットボール界にも道を探り出してほしいと思います」

ー最後にメッセージをお願いします

「今、バスケットボールを観に来ていただいている方は少ないと思います。去年で100万人ちょっとですので、新しいリーグが出来て4、500万人の方がアリーナに詰め掛けてくれる。そういう状態になった時に、日本のバスケットボールチームは強くなると思います。
皆さんのお力で、日本のバスケットボールを強くしていただきたいと、心からお願いしたいと思います。来年の新しいリーグのスタートに、期待してもらいたいと思います」