Athelete News
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15.02.14
スキージャンプの未来に栄光を
今週の「ATHLETE NEWS」は、元スキーノルディック複合日本代表選手、現在はスポーツキャスターとしてもご活躍されています、荻原次晴さんです。


ースキージャンプでは、13度目の世界選手権出場となるレジェンド・葛西選手、高梨沙羅選手、注目の選手がたくさんいますね。

「選手が頑張ってくれてる分ありがたいですね。僕もスポーツキャスターとして、自分の大好きなウィンタースポーツを語りたいんですけど、選手が頑張ってくれてないと、なかなかそういう場が無いので、今はすごくありがたいですね」

ー注目の高梨沙羅選手ですが、今シーズン少し調子を崩していますか?

「まさにその通りです。先日、ルーマニアでワールドカップがありまして、今シーズンようやく3勝目なんですよね。昨シーズンは18戦を戦って、15勝してるんです。去年と比較してしまうと、今シーズンはどうしたんだろう?と見られがちですけど、ジャンプを見る限りでは悪くないと思います。
タイミングがずれてしまったり、課題としていた着地のテレマーク姿勢が上手くとれていなかったりというのはありますが、基本的には上手いというのは確かですね。昨シーズンあれだけ活躍したので、世界のライバルの選手が高梨に追いつけ追い越せで、かなりレベルが上がったなという印象があります。世界のレベルを沙羅ちゃんが上げてしまったという事ですね」

ー高梨選手は10代から活躍していますが、スキージャンプは成長して体が大きくなったり、体重が変わって来ることによってバランスは変わってきたりするんですか?

「レジェンド葛西選手が活躍する前は、大体スキージャンパーを30代でやっていると、「瞬発力もないし、ジャンプなんて出来ないでしょ?」と言われていたんですよ。
でも、葛西選手があれだけ活躍するようになってから、外国の選手も「俺たちもまだ出来るんじゃないか!」と、選手寿命がみんな伸びちゃったんですよ。あるフィンランドの選手は「まだ俺は出来る!」と、復帰した選手もいるんですよ(笑)。
葛西選手の強さは、すごく練習熱心な所ですね。今だに若い選手の倍はやりますよ。スキージャンパーは瞬発系のスポーツなので、長距離走をやる選手は非常に少ないんです。ですけど、葛西選手は昔からマラソンが好きなんですよ。なので、持久力がある分、選手寿命も長くなっているというのは関係があるんじゃないかと思って見てますね」

ー荻原次晴さんが活躍されていたノルディック複合で、ソチオリンピックで銀メダルに輝いたのが渡部暁斗選手。日本の複合では20年ぶりのメダルでしたね。

「94年のリレハンメル大会以来のメダルですね。その20年間のあいだに、国際大会で優勝するような選手がいたり、世界選手権で金メダルをとるような事もあったんですけど、オリンピックというところで見ると20年ぶりということなんですよね(笑)。
嬉しい理由の一つに渡部の指導をしてるのが、兄の健司なんですよ。健司が指導者になってから、オリンピックの金メダリストを作りたいというのが夢でしたから、それがギリギリのところまでいけたのがありますし、次こそはという気持ちもありますね」

ー今シーズン、渡部暁斗選手の調子はいかがですか?

「今シーズンもいいですね、先月、札幌市でワールドカップが行われて僕も見に行きました。前半のジャンプが風に恵まれなくて11位だったんですね。周りの選手の力を考えると、11位からの表彰台は難しいかなと思って見ていたんですよ。
レースが始まると、スキーも滑って、体も動いて、あれよあれよと2位まで上がっていきましたから。しかも、その大会には弟の渡部善斗選手が5位だったんですよ。さらに、加藤選手が10位。日本の選手が活躍してくれて、いよいよ世界選手権もありますので、いい流れできてるかなと思います。みなさんに期待していただきたいと思いますね」

ー他に注目の選手がいたら、紹介していただけますか?

「2018年の平昌(ピョンチャン)オリンピックが開かれますけど、先月、スノーボードとフリースタイルスキーの世界選手権があって、スノーボードのスロープスタイルで女子の鬼塚雅選手が金メダルをとったんですよ。まだ10代ですから、平昌でも、メダルいくんじゃないかと思いますね。
このスロープスタイルがカッコいいんですよ。見てて楽しいというのが、オリンピックのキーポイントですね」

ー最後に、リスナーのみなさんにメッセージをお願いします

「今月18日からスウェーデンで世界選手権が開幕します。ノルディックスキーの世界選手権ですから、複合ですとか、スキージャンプ、良い選手が出てきます。オリンピックに並ぶ大きな大会ですから、ハイレベルな戦いをみなさんに楽しんでいただきたいですね。せっかくウィンターシーズンですから、スキーやスノーボードでゲレンデに出かけてほしいと思います」