Athelete News
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20.09.12
今シーズンのペナントレースの行方
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今週の「Athlete News」は、元プロ野球選手で、横浜大洋ホエールズや横浜ベイスターズで活躍された高木豊さんをゲストにお迎えしました。

高木豊さんは、1958年、山口県生まれ。
中央大学卒業後、1980年に横浜大洋ホエールズに入団。
84年には、56盗塁を記録して盗塁王に輝かれました。
94年に日本ハムファイターズに移籍し、この年のオフに現役を引退。
その後は、横浜ベイスターズのコーチや野球解説者として活動、2018年3月からプロ野球OB初となるYouTubeチャンネル「BASEBALL CHANNEL by高木豊」を始め、人気となっています。



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──今シーズンは新型コロナウイルスの影響で、最初は無観客だったり、今は観客数の制限などがあって特別なシーズンですけれども。ここまでどんな思いで見ていらっしゃいましたか?

調整が非常に大変だっただろうなとは思っていました。それと、移動も含めてコロナに怯えながら…じゃないですか。だから“大変なシーズンになっちゃったな”とは思いますけれども、やっぱりプロというのは、そういう逆境の中でどれだけ力を発揮できるのか、ということ。だからすごく良い試合も多くて、“さすがプロだな”と思っています。

──ファンにとっては、画面を通してが主になりますけれども、試合が始まって選手たちがプレーをしている姿を観ると安心するというか、“いつもの楽しみが戻ってきた”という感じがしますよね。

そう言っていただけると、すごくありがたいですね。ただ、この先が心配ですよ。(来場する観客が)5000人だと球団経営がやっていけないですから。苦しんでいるところはあると思いますよ。

──そして、例年ですと143試合行われるわけですが、今シーズンは120試合。これはペナントレースに影響はありますか?

試合数というよりも、今年はクライマックスシリーズ(CS)がセ・リーグはなくなったじゃないですか。そしてパ・リーグは1位と2位のみということで。だから、その辺りが影響があるんじゃないかと思いますね。

──今シーズン、セ・リーグでCSをやらないとなると、またセ・リーグとパ・リーグの足並みが揃わないというか、“パ・リーグの方が勢いがあるのかな?”と思われたりしませんか?

日程の組み方なんですが、パ・リーグの場合はドーム球場が多いんですよ。だから(天候に左右されず)日程的に消化ができるということで、CSをやると。
セ・リーグも本当は(CSを)やりたかったんですけど、これ以上過密日程になってしまうと、戦う前に交渉で選手がいなくなってしまうんじゃないか…というところもあるんですよね。天気には勝てないですから。
だからその辺りのさじ加減で日程は決まったんだと思うんですけど、それがどういう風に出るか…。たとえば、(パ・リーグは)CSをやったことで疲弊して、その状態で日本シリーズを戦うのか、とか。これはもうわかりませんけれど。

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──試合数が少なくなったことで、有利になったり不利になったりする選手はいるんでしょうか?

投手は、“勝ち星を重ねる”というか、そういう数字は下がるでしょうね。

──ホームランの本数だったり、そういう積み上げていくものっていうのは、どうしても例年と比べると…。

少し引いて考えてあげないとですよね。

──ただ、打率と防御力は試合が少ない分、ひょっとしたら夢の4割が!?

可能性としてはありますよね。

──今、オリックスの吉田 正尚(まさたか)選手が3割8分近い数字ですよね。吉田選手は思い切りの良いスイングじゃないですか。これで率を残すって、すごいことじゃないですか?

でも、確実ですよね。吉田選手はあまりファウルがないですから。(ボールを)捉える力があるんですよね。ミート力がある。
それと、プロ野球の中で3本の指に入るぐらいスイングスピードがあると思うんですよ。だから的確ですよね。で、捉えた打球は球足が速いから抜けていくということですね。

──これ、4割はどうですかね(笑)。

吉田選手は可能性はありますよ。ただ、プラスで内安打が欲しいんですよ。そこまでの足はないですから。

──さて、この番組では、毎回ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。高木さんの心の支えになっている曲を教えて下さい。

AKB48の「365日の紙飛行機」という曲です。

──高木さんがAKB48の曲を選ばれるのはすごく意外なんですが。

この歌って、“どう飛んだか”とか“どこを飛ぶか”とか、人生を歌っているんですよね。僕もいろんな寄り道をしているんで、なんだか妙にこの歌が心に響いたというか。
挫折と言えば挫折なのかもしれませんけれど、現役の時を含めて3回クビになったのかな? 横浜をクビになって、日本ハムへ行って、引退ということで当然クビになりますよね。それでコーチをやって、2回(クビになった)。あ、クビになったのは4回ですね。
ですから、この曲はいろんな人生を歌っているなと思いました。“そうなんだよ。どこを飛ぶか、じゃなくて、どう飛んだか、なんだよ”みたいな。

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──アスリート、野球選手ってシビアな面もありますもんね。やはり(クビになるのは)辛かったですか?

覚悟はあるんですよ。ただ、“どういう伝え方をしてくれるのか”は大事なことで、冷たさを感じましたね。

──ちょっとした態度だったり言葉があるだけで、受け止め方も変わるはずなんですよね。

そうですね。ただ、僕は「戦力外通告」という動画を(自身のYouTubeチャンネルに)上げたんですよ。それがすごく視聴回数が多かったんですよね。“やっぱり皆さん、(戦力外になった選手のことを)気にされてるんだな”と思って、それがすごく嬉しかったです。コメント欄に温かいコメントが書いてあったり、すごく温かいメッセージをいただきましたね。

──むしろ、ファンの方が(選手に対して)思い入れがあるじゃないですか。ファンの中にはやっぱり「高木豊さんのプレー」というのが焼きついてるわけですよね。

だから、どんな選手でも「勇気をもらった」とか、「たまたま観に行った時にその選手がたまたま活躍した。でもあの選手を応援したい」とか、1つのプレーから心が繋がってるファンって、たくさんいると思うんですよね。それを感じ取れた時にすごく嬉しかったですね。

──時代が変わってYouTubeという発信する場所があって、そこで話してファンに伝わって、ファンからコメントをいただく。人生何があるかわかりませんね(笑)。まさにこのAKB48さんの曲みたいですよね。

この曲はリズム感もあるし、爽やかだし、なんだかすごく好きなんですよね。


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