Athelete News
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18.05.26
挑戦の日々
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今週の「Athlete News」、平昌パラリンピック滑降で銀メダルを獲得した、アルペンスキー・男子座位の森井大輝選手をゲストにお迎えしました。

森井大輝選手は1980年7月9日 東京都あきる野市生まれ。
4歳から家族と一緒にスキーを始め、小学5年から中学3年までモーグル、高校に進んでからはアルペン競技でインターハイを目指します。
しかし、高校2年の時にバイク事故で脊髄を損傷。
事故後のリハビリ中に目にした長野パラリンピックに影響を受け、チェアスキーを始めます。
パラリンピックには2002年ソルトレイク大会から平昌大会まで5大会連続出場。
さらに、トリノ大会から4大会連続、銀メダルを獲得。
2014年ソチ大会では日本選手団の主将も務めました。


──平昌パラリンピックまで、過去3大会銀メダル。悲願の金メダル目指して、新たに変えたことがあるそうですね?

まず、ソチパラリンピックが終わって感じたことが、危機感しかなかったんですね。
世界のレベルが上がっていってると感じたときに、何かを変えなければいけない、最初に感じたのはチェアスキーの本体ですね。本体を変えることによって、少しでもレースを有利に進めるようにしたいと思って。
”それを作るにはどうしたらいいんだろう?”と思ったときに、モノづくりができる会社に僕自身が入社すればいいんじゃないかと思って。そこで思いついたのが、トヨタ自動車でした。

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──チェアスキーを開発したことはなかったわけですよね?最初、トヨタ自動車の皆さんはどういった感じだったんですか?

まず入社させていただいてから、「どうしても、チェアスキーを作ってほしいんです」とお願いさせていただいて、動き始めたのが1年半後でしたね。
最初はプロトタイプが出来てくるのかなと思ったら、今まで使っていたチェアスキーにいろんな配線がセッティングされていて、「僕、チェアスキーを作ってほしいんですけど…」という話をしたら、今まで使ってきたマシンに負荷がかかっているのかを調べていきましょうと、そこからスタートしたんですね。
自動車と同じプロセスで僕のチェアスキーを作ってくれているんだと思ったときに、逆に、今使っているチェアスキーに対して、安心感だったり、信頼を持って使うことができるようになったというところもあって、僕にとっては、トヨタ自動車にチェアスキーを作っていただいたことは誇りに思いますし、そのチェアスキーで平昌を戦うことができたことを嬉しく思っています。

──スタッフが40人もの大所帯なんですよね

僕自身も、ただただ驚いていたんですけど。その道のプロフェッショナルの方達が募っていただいて。
作っている方達ともお会いして、どんなところが大変だったか、難しかったというのをお聞きして。
プロセスを知ることで信頼性も深くなって、今回の平昌パラリンピックの銀メダルにつながったのかなと思います。

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──空気抵抗もタイムに影響を及ぼすということで、風洞実験している映像もありましたね

そうですね。足を守るところに、カウルというのを使っているんですけど。
その形状を、より空気の抵抗の少ないものにしようということで、トヨタ自動車の中にある風洞施設を使って、空気の流れ、抵抗を見て、形状を最適化していったんですね。

──パラリンピックでの金メダルへのこだわりを感じますけど、その力の源はなんですか?

たくさんの方にサポートしていただいて、その中で恩返しの意味もあると思っているんですね。
アスリートである限り数字というものは大事で、その中で金メダルをとって、今までサポートしてくださった方たちに恩返しをしたいという思いがひとつありますし。また、僕は高校が建築科という、特殊な科のある高校に通っていて。そこから養護学校に編入したんですね。
その養護学校のみんなに、夢だったり、希望を与えたいという思いもあって、どうしても金メダルをとりたいんです。

──番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。森井選手がよく聞いている曲、心の支えになっている曲を教えて下さい。

Honey L Daysさんの「まなざし」という曲です。僕の友人の友達がHoney L Daysさんで、聞いてみたら、ドラマの主題歌になっていたり。
その歌詞の内容が、チェアスキー自体がメジャースポーツじゃないし、なかなか目にしていただける機会もない種目で、それをメジャーなスポーツにしていきたいというときに歌詞も似ていて、この曲にハマりまして、大会前とかに聴いたりしてます。

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──今後の目標そしてチャレンジしたい事を伺いたいと思います

まず、2022年の北京パラリンピックに出場して金メダルを目指したいと思います。
また、パラパワーと言って、ベンチプレスを持ち上げるウェイトリフティングなんですけど、その競技にもチャレンジしたいと思っています。
もう一つがモータースポーツですね。モータースポーツはもしかしたらユニバーサルスポーツなんじゃないかなと思って、サーキット自体がものすごいバリアフリーなんですね。しかも、装置さえしっかり開発すれば、健常者、障がい者関係なく、同じスポーツで争う事ができる、そう感じたんですね。
そういった部分を自分で体現して、可能性をどんどん広げていきたいと思います。

──改めて、パラスポーツの魅力とは何ですか?

僕にとってパラスポーツは、障がいを負ったときに、どん底だった自分を助けてくれたものなんですね。
パラスポーツに対して、僕はどんな恩返しができるんだろう?と思ったときに、僕ができることはチェアスキーの競技レベルを上げていくことだと思うんです。
また、後進の育成ですね。そういったことをやって、次につながることがすることができればと思っています。

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今週のゲスト、パラアルペンスキー 森井大輝選手の“サイン色紙”をプレゼントします!
ご希望の方は、番組WEBサイトのメッセージフォームからお送りいただくか、
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当選者には番組スタッフからダイレクトメッセージを差し上げます。


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