Athelete News
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17.09.23
冷静と情熱を持ち合わせて
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今週の「Athlete News」は、サッカー元日本代表で、現在は関東一部リーグ 東京ユナイテッドFCでプレーする岩政大樹選手にお話を伺いました。

岩政大樹選手は、1982年、山口県生まれの35歳。
東京学芸大学を卒業後、2004年に鹿島アントラーズに入団し、 鹿島のリーグ3連覇に貢献。
鹿島黄金期を支え、南アフリカワールドカップの日本代表に選出。 鹿島退団後は、タイリーグへと渡り、その後、J2・ファジアーノ岡山でプレー。
現在は、関東一部リーグの東京ユナイテッドFCで選手兼コーチ、 さらに、東京大学サッカー部のコーチも務め、その経歴、サッカー哲学はメディアでも注目を集めています。



──数々のチームを渡り歩いて、今シーズンからは関東サッカーリーグ1部の東京ユナイテッドFCに所属
関東サッカーリーグというのは、どういうカテゴリになるんですか?


J1から数えると、J5に当たるリーグですね。僕以外はみんな社会人です。

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──J5でプレーしようと思ったきっかけは何だったんですか?

一番は「岩政じゃないとダメだ」と言われたことですね。
Jリーグでプレーするっていうのはもちろん幸せなことなんですけど、ある面でそこは競争の世界であって、僕じゃなくても違う選手が出てきて……という紙一重の世界ですから。
そこに残りのサッカー人生を当てても、あまり面白くないなと思って。

このチームが、これからJリーグを目指すにあたって土台作りをしたいと、そこに岩政を呼びたいということで
指名でお話をいただいたので、やってみたいと思いました。

──東京ユナイテッドで選手とコーチを兼任する岩政選手が、もっとも大事にしてるものは何ですか?

僕はとにかく論理的に考えるのが好きなんですけど。論理的に冷静に考えるところと、熱を持って情熱的にやるところ、バランス良く持っていたいというのは常に意識しています。

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──それって相当難しいことですよね

これが中途半端にならないようにしないといけない、バランスと中途半端を混同しないようにということを考えています。
中途半端というのは自分の限界を決めてしまうことだと思うんですけど、バランスというのは両方持っているんですけど、今の自分に合うもの、接する相手に合うもの、その試合に合うものをチョイスしていく。
どちらにもいけるんだけど、ここを選ぶっていうバランス、それを持つようにはしています。

──毎回、ゲストの方のお気に入りの1曲を伺っています。岩政大樹選手が試合前によく聞いていた曲や 支えになった曲はありますか?

ちょっと古いんですけど、The Venturesの「Diamond Head」です。
僕は島だったので、小学校の時に練習行く時も、毎日4、50分かけてお父さんの車で練習場に行かなきゃいけなかったんですよ。その中で、お父さんがずっとかけてた曲だったんですよ。
遠征行くにしてもこの曲がかかっていたので、サッカーをスタートしたところの歌っていうイメージがあるんですね。

──岩政選手にとってはサッカーのテーマソングということですね

この曲を聴くとあの頃を思い出して。それが自分の原点なので、何かあるとこれを聴くと奮い立ちますね。

──当時はどんな気持ちでサッカーをされていたんですか?

当時は、次の試合に勝ちたいとか、もうちょっと上手くなりたいとか、小学校4年生の頃、チームで全然上手くなかったので。
劣等感と負けず嫌いが自分を支えていて、その中でどうやったら勝たせられるのかっていうことが僕のサッカーの原点ですね。

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──先日、日本代表は6大会連続出場を決めましたが、元日本代表の岩政選手から見ていかがでしたか?

苦しい試合もありましたけど、しっかりと勝ち切って、ワールドカップに出るということはどこの国でも難しいことですから。
それを達成したっていうのは見事だと思いますね。

──日本が目指すべきサッカーはいろんな議論がありますけど、岩政選手はどう思われていますか?

サッカーやってる人間には、あると思うんですけど。同じスタイルでずっと勝ち続けるっていうのはありえないんですね。
サッカーって人生と同じようなもので波があるんですよ。
いいことばっかりしてるのに、流れが悪くなる時もあるんですよ。ワンプレーでいきなり流れが変わったり、どんどん移り変わるんですね。常に試合っていうのは、我慢してれば勝ち筋が見えてきて、その勝ち筋によって戦い方を変えるんですよ。

最初は理想の戦い方で試合に入るんですね、でも、だいたい上手くいかないんです。上手くいかなくなった時に、そのままのやり方で通したって上手くいくわけないんですよ。
その時に何をするかっていうことができる選手が成熟した選手ですから、その判断の繰り返しで試合は成り立つので、先に自分たちのやり方をひとつに決めてしまうと、それによって判断を間違えてしまいますから。
それはピッチ内と、ピッチ外で少し見え方が違うかもしれないですね。

──ハリルジャパンで、どっちに行くべきか引っ張る選手というのはどの選手になるんですか?

どうしても経験ある選手の方が引き出しが多いので、長谷部選手、吉田選手はそのへんを今仕切ってる選手たちだと思いますね。

──岩政選手のサッカー哲学が詰まった本「ピッチレベル〜例えば攻撃がうまくいかないとき改善する方法〜」が発売されました。
現役の選手が本を書かれるなんて他にないことですし、サッカーファンだけではなく、知らない方が読んでも非常にわかりやすくなってる本になっているんですよね


そうだと思いますね(笑)。

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