今週の「Athlete News」は、サッカーJ2、名古屋グランパスの新監督、風間八宏さんにお話を伺いました。


──2012年から5年間、川崎フロンターレで監督を務められて、結果が出てきた中で”もう少しやってみたい”という思いはなかったですか？

4期終わったところで、自分の中でも5年は長い歳月なんですよね。
指導も、選手もそうですけど、継続が一番大事なんですけど、継続するためには必ず刺激が必要なんですよ。
そのシーズンが始まる前から”区切りだな”というのは自分の中で決めていたんです。
家族にも言ってましたし、一度ここでいろんなものを変えてみたいなと思いました。

──新天地となる名古屋グランパスというチームに対する印象はどうですか？

世界で戦うために考えていくクラブであることは誰もが分かっていることですし、選手のポテンシャルはけして低くないと思います。

──J2に降格してしまうということで、一部選手は離脱される方もいるわけですよね？

ですけど、クラブっていうのはクラブが本気であれば選手は集まると思うんですよね。いる選手達で伸びていけばいいと思います。
高い望みを持ちませんし、逆に低いネガティブなものはいらないと思っています。

──戦術ありきなんですか？人材ありきなんですか？

もちろん両方ですね、個人なくして集団はできないですから。日本のサッカーっていうのは、個人戦術、一番大事な部分を疎かにされているので。
そういういところで、まだみんな伸びます。プロでも伸びるんですよ、逆にビックリしてますね。
個人戦術があって、それぞれの選手の顔が出てくる、それが組み合わさっていくというのがチーム戦術なので。選手の一番いい物を引き出してあげて、それでチームが組み合わさっていくのが理想ですよね。

──J1とJ2の戦い方の違いはあるんですか？

結局、どこを目指すかだと思うんですよね。
相手ありきで考えるのか、自分達が主導で考えるのか、一番はプロスポーツである以上お客さんにたくさん来てほしいので。
J1だろうが、J2だろうが、”ここに見に来たい！”と思わせないといけないと思うんですよ。ただ勝つだけではお客さんは入らない、どう勝つか、それを追求していかないといけないですよね。
”あの選手のプレーが見たいんだよ”っていうところから、みんな入りますので。
みんなが観に来てくれると、お客さんがどんどん集まって、それで強くなっていくんじゃないかと思います。

──将来的に日本代表の監督をやってみたいと思いますか？

心臓が小さいので、あまりそういうことは考えたことないですけど。
自分は置いておいて、日本の監督は自分たちでいろんな経験を積んでいるので、機は熟していると思います。
それから、”日本人らしいもの”というのは、ずっと言われていて。まだ発見されてませんので。そういう意味では、日本人の監督はそろそろいいんじゃないかと思います。

──風間監督からして日本人らしいというのは何ですか？

今まで、ヨーロッパ、南米を見ながら学んできましたよね。そろそろ、逆の発想をしていく。フィジカルが強くないといけないっていうのなら、弱くて出来ないかとか…体を当てないでサッカーをすればいいでしょ、とかね。
”ボールを取る”っていうことじゃなくて、”ボールは取られないもの”と考えたり。そういうことを全部考えていくと、自分たちが得意なものが出てくると思うんですよ。

──風間監督にとって忘れられない1曲、心の支えになっている曲を教えてください

槇原さんの「越えろ。」が好きなんですけど。いろんな音楽を聴いてて、”いい歌だな”と思って。
試合をイメージしながらやるので、ポジティブな歌が好きなので、この歌は好きですね。

──どういうところで曲やアーティスト、情報を集めるんですか？

いろいろCDを借りに行ったりとか…僕らの仕事って、起伏が激しいじゃないですか。
例えばフロンターレだったら、初めの頃っていうのは、同じような勝負事の歌でもちょっと子供っぽいというか、夢のあるような歌を聴いてるんですが、だんだん強くなってくると歌が変わってくるんですよ。前の曲を聴いて、”どうかな？”と思うと、その時の自分の心境がわかるんですよね。


----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

過去1週間分の番組が無料でお楽しみいただけるradikoタイムフリー
番組を聴いて気に入ったら、SNSで友達にシェアしよう！

「1月28日（土）OA分の放送はこちら」