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2022.10.29

ベテランラリードライバーが語る「ラリーの魅力」

今週の「SPORTS BEAT」は、来月10日から開催される世界ラリー選手権の日本ラウンド「ラリージャパン2022」特集! ラリードライバーの勝田範彦選手をゲストにお迎えしました。
勝田範彦選手は、愛知県出身。
TOYOTA GAZOO Racingに所属する54歳。
全日本ラリー最多となる9冠王者に輝く、日本を代表するラリー・ドライバーです。
父は、初代全日本ラリー選手権王者、勝田照夫さん。
息子の勝田貴元選手は、世界で活躍中のラリードライバーという、3世代に渡るラリー一家。
来月のラリージャパンには、勝田範彦選手と息子・貴元選手が、クラス別で親子参戦されることが注目されています。

今回は、高見さんによるインタビューをお届けしていきました。


──勝田選手は、現在54歳。長年ラリードライバーを続けていらっしゃいますが、ラリーの魅力とはズバリ何なのでしょうか?

ラリーは、サーキットと違っていろんな道を走るんです。雪道だったり砂利道だったり…と、大きく分けて3種類の道を走るんですけど、ものすごくドライビングテクニックの幅が必要なんですよ。だから、すごく難しいですよね。
だから、(魅力は)そういうところですかね。難しいところを走破出来た時。しかも1番早く走破出来た時は、すごく楽しいです。

──助手席にドライバーのナビゲーターを務めるコ・ドライバーがいるのもラリーの特徴ですよね。

コ・ドライバーは時間も管理しなくていけないですし、道も伝えなくてはいけないですし、いろんなことをやらないといけないんですよね。どちらかというと、ドライバーは、コ・ドライバーの言うことを全部信じてただ走るだけなんです。だから、ドライバーは”指示待ち人間”なんです。

──(笑)。それだけコ・ドライバーの方々に対する信頼感というものが大きいですよね。

すごく重要ですね。信じきれないとタイムにも繋がらないですし、中途半端な思いでコーナーに入っていくわけですから、逆に危ないんですよね。だから100%信じないと速く走れないです。

──そして、いよいよ12年ぶりに日本で開催される世界ラリー選手権の日本ラウンド「ラリージャパン2022」が来月10日から行われ、勝田選手も参加されるということですが、ラリーが日本で開催されることについて現在どういった心境でしょうか。

12年ぶりの「ラリージャパン2022」なんですが、昔は北海道でやっていたんです。今回は本当に地元での開催で、小さい頃に父がラリーをやっていてラリー車を見るのも楽しかったし、乗るのも楽しかったし、僕は小さい頃からすごくラリーが好きだったので、その世界選手権が北海道ではなくてこの中部(愛知・岐阜)にやってくると聞いた時は夢のようで、小さい頃を思い出しました。
ここ2年間はコロナで開催出来なかったので、すごく待ち遠しかったです。今回、僕は「ラリージャパン2022」に参戦するんですが、本当はギャラリーとして世界の走りを見たかったですね(笑)。

──「ラリーを観る魅力」というのはどういったところですか?

やっぱり“ダイナミックさ”というか、ものすごい迫力なんです。(ラリーは)“間近で観れるモータースポーツ”だと思っていて、それが公道最速の車で、公道最速の世界のトップドライバーが来るじゃないですか。それはもう見どころ満載だと思いますよ。

──そんな「ラリージャパン」ですが、今回は愛知県・岐阜県の2県で行われますけども、勝田選手は一足先に愛知県庁前でデモ走行をされていましたよね。

はい。県庁前の道路を封鎖して、ラリーで言うSS(スペシャルステージ)区間みたいなものを作って、デモランをしたんです。SS区間は一般の方や車が入れないように閉鎖した後で全開で走るんですが、それと同じことを、県庁の真前を何百メートルか封鎖してやったんですよ。すごい数のお客様でした。

──沿道にたくさんの方がいらっしゃっていましたね。

すごく盛り上がって、1万5千人くらい入ったという話を聞いています。海外だと、そういう、街中でのSSステージというものが盛んなんです。沿道のそこかしこにお客様がいて、無茶苦茶に盛り上がるんですよ。海外のラリーだと、お客様が60万とか70万とかという人数で居ます。それぐらい人気がありますね。

──すごい規模ですね。

ラリーは見どころ満載で、いろんなところで見られるんですよね。「サービスパーク」という車を整備するところとか、そこがスタート・ゴール(セレモニアルスタート&フィニッシュ)になっているイベントだったりとか、SS区間もそうですよね。
ただ、今は、SS区間のチケットは売り切れ続出なんですよ。なので、ラリーの場合は、そこのステージに行かなくても沿道で観れるんです。SS区間とSS区間をつなぐ「リエゾン」という移動区間は、一般車両と同じに交通ルールを守って移動するんですけど、そういうところの方が、もしかしたら間近でラリーショーを観れる、音を聴ける、選手が手を振ってくれる…そういった、ラリーならではの空気は味わえますね。

──やはり間近で観るラリーの迫力だったり熱量というのは、実際に行ってみないとなかなか経験出来ないですよね。

まさにそうだと思います。その中で、いろんなご当地名物だったり、観光を兼ねたグルメも楽しめると思います。何せラリーは開催するところが田舎なので(笑)、田舎には良いところがいっぱいあります。

──開催地一帯も盛り上がりますよね。勝田選手に話を伺って「ラリージャパン2022」がますます楽しみになってきました。
さあ、そしてこの番組では、毎回ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。勝田選手の心の支えになっている曲を教えて下さい。

昔、ラリー車を自分で作って、ラリーに出て、寝る暇を削ってやっていた時期によく聴いていた曲で、リタイアして落ち込んだりした時に元気が出る曲で、好きでしたね。ウルフルズの「ガッツだぜ!!」という曲です。すごく元気が出ました。


来週も引き続き勝田範彦選手をゲストにお迎えしてお届けします。お楽しみに!
今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。
放送できなかったトークが盛りだくさん! ぜひ聴いてください!
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