宮崎早織選手は1995年生まれ、埼玉県のご出身で、ポジションはチームの司令塔を務めるポイントガードです。
スポーツ一家に生まれ、子供の頃から水泳などに親しみ、小学2年生でバスケットボールと出会います。
地元の埼玉で中学まで過ごし、高校からは親元を離れ、愛媛の聖カタリナ女子高校、現在の聖カタリナ学園高等学校へと進学。世代別の代表を経験しながら、高校卒業後は、今も所属しているWリーグの名門ENEOSサンフラワーズへと入団。
2018年からは日本代表にも選ばれ、この夏のパリ大会は2回目のオリンピック出場となっています。
──さあ、いよいよ来週の金曜日、10月11日からWリーグの2024-25シーズンが開幕します。新しいシーズンから体制が変わり、2ディビジョン制を採用するということですが、これは何が変わるんですか?
1位から8位までのチームとそこから下のチームで分かれて、8位までに入れなかったチームとはもう戦わないリーグなので、本当に上位のチームだけで戦うシーズンになるので、よりタフになります。
──見ている方からすれば嬉しい好カードだらけになるんですけれども、プレーしている選手からするとちょっとハードなシーズンになりそうですよね。
そうですね。やっとオリンピックが終わってWリーグも盛り上がってきたところでなぜ2つに分けるのかという疑問はありますし、もっと盛り上げるために一緒に戦いたかったなというのは正直な気持ちなんですけれども、でもそんなことを言っていられないぐらいタフなゲームが目の前まで来ているので、オリンピックとはまた違った気持ちで臨んでいます。
──名門・ENEOSサンフラワーズといえば、リーグ優勝が23回、全日本バスケットボール選手権優勝は27回という伝統ある超名門のチームですから、やはり優勝というものが求められてしまうんじゃないですか?
そうですね。優勝するのが当たり前という雰囲気はあるので、ぜひやめていただきたいなと思っています(笑)。
──(笑)。そのシーズンシーズン、フラットにどのチームも優勝目指して頑張っていますからね。
そうなんです。以前はあまり頻繁に移籍はできなかったんですが、最近やっといろんなところに選手が行けるようになって、そこから優勝することがもっと難しくなってきているので。
でも、そうやっていろんな人たちがいろんなチームに行った方がやっている方も見ている方も楽しいのかなということは感じています。
──吉田亜沙美選手が今シーズンは渡嘉敷来夢選手と同じチームになると。サンフラワーズのレジェンドのお2人ですよね。やっぱり戦う機会が今までなかったから、「やっつけてみたい!」みたいな気持ちはありますか?
「やっつけてみたい」というよりは「どんな感覚なのかな」という気持ちはすごくありますし、やっぱりずっと2人に育ててもらったので、試合をするのはすごく楽しみだなと思っています。
──チームの司令塔でもあり、さらにキャプテンを務められるということで、宮崎選手が目指すバスケットとは?
今シーズンは、渡嘉敷選手がいなかったりベテラン選手が抜けてしまって若手メインのチームになっているので、優勝も絶対にしたいんですけれども、それ以前に、やっぱり良いチームを作りたいです。本当に新しいチームになっているので、また歴史あるチームを若い選手たちと一緒に作っていけたらいいなと思っています。
──どういうバスケを目指していますか?
やっぱりスピードの部分で速い展開のあるバスケにしたいなと思いますし、戦っていく上で守備がすごく大切になってくるので、ディフェンスが堅いチームになっていけたらいいなと思っています。
──さあ、開幕戦となる10月11日12日、東京の国立代々木競技場第2体育館。対戦相手はトヨタ自動車女子バスケットボール部アンテロープスですけれども、このアンテロープスに対する印象というのは?
めちゃめちゃ面倒くさいですね(笑)。みんな技術も高いですし、若いチームなんですが、もう乗ったら本当に倒せないぐらいすごく強いチームなので。
──日本代表の選手も何人もいらっしゃるということで、パリでは一緒に戦っていたチームメイトとも対峙するというのはどうですか?
楽しいは楽しいんですけれど、山本麻衣選手はオリンピックであまり試合に出られなかったので、リーグにかける思いは誰よりも強いんじゃないかなと思っているので、嫌だな、落ち着いてほしいなと思っています(笑)。
──山本麻衣選手はこの番組にも来てくださいましたが、3人制のバスケも同時にやっていて、本当にバスケがお好きなんだなと。
彼女は本当にすごくて、審判の判定に疑問があった時とかも一切文句を言わないですし、もう本当にプロ中のプロなので、何か後輩なのに先輩みたいな感じです(笑)。人間ができていてすごいなと思っています。
──そして、アンテロープスを率いるのは、女子バスケットボールのレジェンド・大神雄子さん。彼女もサンフラワーズのレジェンドですよね。
そうです。私が入った時にはもうトヨタに行ってしまっていたんですが、バスケの雑誌やテレビで見る人がまだ同じリーグにいてかつ指揮官を取っているということが本当にすごいなと思いますし、憧れの存在ですね。
──激しい開幕戦になるんじゃないかと思いますが、宮崎選手の今シーズンの個人的な目標を教えてください。
個人的な目標は、やっぱり怪我をしないシーズンにしたいと思っています。今までも大きい怪我はないんですが、やっぱり怪我をしてしまうと試合に出られなくなってしまうので、怪我なく元気に終わりたいなと思っています。
──でも、気をつけていても怪我をしてしまうじゃないですか。どうされているんですか?
体が硬いのでストレッチがめちゃめちゃ嫌いで、ストレッチはほぼしないんですけど(笑)、でも、交代浴だったり、体が「無理だな、きついな」と言っている時はもう自主練をしないとか、心とちゃんと向き合うことはしっかりできるタイプなので、そういうところは今シーズンもやっていきたいなと思います。
──ぜひ怪我なく、今シーズンも頑張って活躍していただきたいと思います。この番組では毎回ゲストの方にCheer up songを伺っています。今週も宮崎早織選手の心の支えになっている曲を教えてください。
NewJeansの「OMG」という曲が好きです。
K-POPがすごく好きで、BLACKPINKやTWICEがすごく好きだったんですけど、彼女たちがちょっとずつ大人になっていって、今は新しく出てきている若い子たちにまた目を向けているんです。
「OMG」は聴いていて元気になりますし、ダンスもすごく可愛くて、それを代表の時とかにみんなの前でやって「何それ」みたいな感じで言われてるんですけど(笑)、でもそれぐらいダンスも全部可愛いんですよね。
──そのダンスを覚えて宮崎選手が踊ることもあるということですか?
そうですね。踊ってます(笑)。でも、先ほど言ったように体が硬いので、ダンスがガッチガチなんですよ(笑)。なので、エブリンに「何それ、大丈夫?」みたいな感じで言われたり(笑)。
──でも、そういう個性がある人が集まったそのチームの方が絶対に強いですよね。
そうですね。代表もチームなんですけど、本当にみんなめちゃめちゃ面白いので、常にもう腹がよじれるほど笑っています(笑)。
──ここ一番という時は、やっぱりプレッシャーがかかる場面もあったりするじゃないですか。そういう瞬間も乗り越えられる精神的な強さをみなさん持っていそうですね。
持っていますね。エブリンもそうですし、高田(静)さんとかもそうですし、ここぞという時は本当にすごくかっこいいので。
みなさんには普段の、情けないというか「何だそれ」みたいな姿を本当は見てもらいたいなと思うんですけど(笑)。
今回お話を伺った宮崎早織選手のサイン入り色紙を抽選で1名の方にプレゼントします。ご希望の方は、番組公式X(旧ツイッター)をフォローして指定の投稿をリポストしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。そして今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。放送できなかったトークが盛りだくさん! ぜひお聴きください!