森唯斗(もりゆいと)投手は、1992年、徳島県出身。
2013年のドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスから2位指名を受け、入団。
これまでに日本代表侍ジャパンの経験や、プロ野球新記録となる7試合連続セーブ、2018年の最多セーブ投手のタイトルや日本シリーズ優秀選手賞を受賞するなど活躍をしてきましたが、去年10月、福岡ソフトバンクホークスから戦力外通告を受け、11月、横浜DeNAベイスターズへの入団を発表しています。
今回は、高見さんが横浜スタジアムを訪問し、お話を伺ってきました。
──ソフトバンクでは、“守護神”として、3年連続日本一の胴上げ投手、2018年の最多セーブ投手、2018年の日本シリーズでの優秀選手賞を受賞するなど活躍されていました。そして、昨シーズンには先発を経験されていますが…。
そうですね。怪我などもあって、中継ぎの方も、自分の中ではもやもやした感じもあったので、先発でも勝負したいということもあって、監督に(先発を自ら)お願いしに行きました。
──森投手から先発にと?
そうですね。一昨年先発に初登板した時に“楽しいな”と思えて、そこで思い切って去年、「先発したい」とお伝えしました。
──先発投手はどういったところが楽しいと感じたんですか?
今までだったら、中継ぎで試合を終わらせたり、勝ちで後ろのピッチャーに回さないといけない、というところもあったんですが、先発になって、新しいマウンドに立ったのが自分の中でも久しぶりの感覚だったので、楽しいなと。そこで、もうちょっと…中継ぎを諦めて、じゃないですけど、先発で勝負したいと思いました。
──マウンドに立った時の気持ちが、リリーフと先発とでは違ったんですね。
そうですね。何か新しい感じでしたね。今まで、プロに入る前は先発もやっていましたけれども、また違う感じを味わえたので、ぜひやりたいなと思いました。
──それでベイスターズでも、先発投手として?
そうですね。今のところ先発でと言われていますけれども、僕はどこでも、「行ってくれ」と言われたところで行きたいですし、先発、中継ぎ問わず、どこでも投げます。
──今シーズン、先発投手としてご自身の武器になりそうな点というのはどう考えていらっしゃいますか?
僕の場合、中継ぎの時もそうですし、自分の一番の持ち味はやっぱりコントロールだと思うので、コントロールは誰にも負けないぞという気持ちでいます。
──キャンプは、ソフトバンクの頃とベイスターズとでは何か違いというものは感じられましたか?
ものすごく居心地も良かったですし、本当にやりやすい環境も作っていただいたので、そこの部分には本当に感謝しています。
ホークス時代にもいいものもありましたし、ベイスターズでもいいものがあるので、そこはホークスの良いところも持っていきながら、ベイスターズの良いところもプラスしてやっていって、もっともっと自分の能力を上げられたらいいなと思っています。
──ベイスターズのキャンプが居心地が良かったというのは、チームメイトの皆さんの空気感というところもあるんでしょうか。
そうですね。そこが一番大きいですし、僕の場合、上茶谷(大河)が盛り上げてくれましたし、ずっとキャッチボールの相手もしてくれたので、彼にはものすごく感謝していますね。
──その上茶谷大河選手は、森投手がベイスターズ入団前に行われたファンフェスティバルで森投手のモノマネをされて話題になっていましたね。
そうですね。今まで面識もなくて会ったことはなかったんですが、でも、僕がベイスターズに入るということになって、僕が(チームに)いやすいようにしてくれたのかなとは思っています(笑)。
──そのモノマネは、リアルタイムでご覧になったんですか?
いや、見ていないですけど、色々ネットに上がってきて…(笑)。でも、正直面白かったので、感謝してます。あれがあったので、今、(チームに)いやすいのかなと思っています。
──森投手としては、上茶谷選手のモノマネ、何点くらいでしたか?
もう100点です。ちょっと誇張しすぎですけどね(笑)。
でも、本当にありがたかったですね。ネックレス、あんなに太いのはしていないんですけど(笑)。
──どういったところに注力してキャンプには臨まれたんでしょうか?
やっぱり先発として、“投げられる体”というのももちろんそうですし、キャッチボール、ピッチング…投げることに関しては重点的にやってきたつもりです。
1月の時点でけっこう投げられていたので、そのまま2月もいい流れで入れたかなと思っています。
──野球選手としてのキャリアは積まれていますが、新しいチームに加入されるということで、新人としての気持ちというものも持ってキャンプに臨まれたんですか?
やっぱりありましたね。
上茶谷には、「野球歴は長いかもしれないけど、ベイスターズは1年目なんだから」とは言われているので(笑)。まあ、そこは僕自身ももう1回、1からやりたいですし、“もう1回這い上がってやろう”という思いでいます。
でも、本当にチームの、ベイスターズの雰囲気はものすごく良いので、僕も悪い気持ちはしないですし、良い気持ちでやらせてもらっています。
──セ・リーグではバッターボックスにも立ちますね。
そうですね。そこが自分の中では楽しみなんです。
2月に少しバッティング練習もあったんですが、本当に大丈夫かな、という…(笑)。“バットに(ボールが)当たるかな?”という気持ちではいますね。
でも、基本が多分、送りバンドとかチームプレーだと思うので、ちょっとでもチームに貢献できるようにと思っています。
──先発登板だったり、バッターボックスに立つだったり、色々なことが新しく変わりますね。
(せ・リーグとパ・リーグでは)そこが一番大きく変わるところだなと思いますね。“バッター(として)立ってのピッチング”というものも考えなければいけないですし。
でも、ものすごく楽しみではあります。
──この番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。森唯斗投手の心の支えになっている曲を教えてください。
僕は、三代目 J SOUL BROTHERSが好きで、登場曲にも使わせていただいているんですが、今年は「STARS」という曲でマウンドに上がりたいなと思っています。
今までだったら、三代目の曲調であったりというところを気にしていたんですが、今回は、歌詞。「人生一度きりじゃない 何度やり直しても」というところにグッときて。これをマウンドに上がる時に流そうかなと思っています。
──ご自身の今の状況に刺さる?
そうです。本当にパーフェクトな曲だなと思っているので、その言葉をかみしめて、マウンドで一球一球、投げたいなと思っています。
──あとは、「ベイスターズ」にかけての、「STARS」ですか?
そこは考えてなかったですね(笑)。後付けでそういうことにしておきましょう! でも、今思えばそうですね。それより、その歌詞に一番にグッときました。僕がマウンドに上がる時にぜひ聴いてもらえたらと思います。
──最後に、今シーズンにかける意気込みを聞かせてください。
ベイスターズに拾ってもらって、本当にやるしかないと思っているので、1年間しっかりローテを守ることもそうですし、少しでもチームの優勝に貢献できるように、皆さんと優勝できるように、本当に必死に、死ぬ気で腕を振ります!
また、応援よろしくお願いします!
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