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2023.12.09

憧れだったチームのエースとしてさらなる高みへ

今週の「SPORTS BEAT」は、トヨタ自動車スケート部、ショートトラック日本代表 の平井亜実選手をゲストにお迎えし、お話を伺っていきました。
平井亜実選手は、愛知県出身。
小学生の頃にスケートと出会い、小学5年生の全国大会で「負けたくない」と強く思い、スケート選手を目指します。
その後、ジュニア世代では世界選手権で表彰台に上がるなどの活躍を続け、2020年、オリンピアンを数多く輩出しているトヨタ自動車に入社。
現在、ショートトラック日本代表の女子では唯一となる、最上位の「強化選手A」として、ワールドカップなど主要な国際大会で活躍を続けられています。



──今シーズンのスタートとなった10月の全日本ショートトラックスピードスケート距離別選手権大会において、1000メートルと1500メートルでは見事2冠を達成。500メートルでも3位ということで、おめでとうございます!

ありがとうございます。

──2日間で3種目(500m、1000m、1500m)。予選などを含めると11レース。距離にすると合計1万メートル以上滑ったことになりますが、やはりハードなものなんですか?

はい。めちゃくちゃハードな競技です。

──みなさん、3種目出るんですか? それともそれぞれ専門に出る人がいるんですか?

昨年までは、全種目(距離別種目)出る形だったんですが、今年度からルールが変わって、それぞれ、全部の種目に出場する人もいれば、1つの種目で出場する人もいて、人によってさまざまです。

──平井選手はあえて3種目とも出ることにしたんですか?

そうですね。それぞれの種目でランキングが付いていて、上位のランキングに行くと出場できるという形になっていて。3種目とも私は上位にいるので、出場することになっています。

──ショートトラックはタイムではなく、順位を競う競技ということですが、予選の時は、駆け引きで全力を出さなかったりするんですか?

強い選手になればなるほど、予選は足を温存という形で。それも作戦の1つとして、戦略を立てていく形になります。
その中でも勝っていかなければならないので、必要な時だけ足を使う、という。

──レースを読む力、一瞬のスピード、抜き去る技術も必要ですよね。

いろんな要素が必要になってきます。

──平井選手が所属されているトヨタ自動車スケート部は、ショートトラック界では日本屈指の名門。 平井選手は愛知県出身で、同じ愛知にショートトラックの名門チームであるトヨタがあるということで、やはり憧れというのは持っていらっしゃったんですか?

すごくありました。小さい頃から、トヨタ自動車の選手と一緒に練習する機会があって、小さいながらに、“トヨタのスケート部はすごく強くて格好良い選手が多い”というイメージがありました。
いつか自分もトヨタ自動車のスケート部に入って活躍したいなと思っていました。

──小さい頃の夢を叶えた。その頃のチームの方たちも、「小さかったあの子が!」みたいな、“親戚のおじさん”的な感じでは?(笑)

そうですね(笑)。現監督の寺尾悟さんは、自分が小さい頃に大活躍されていて、その時にサインと写真を撮ってもらって、それを学生の時にずっと勉強机の上に飾っていたんです。まさか今、(自分の)監督になっているとは(当時は)思っていないので。

──寺尾監督はその時のことを覚えていました?

全然覚えてないです(笑)。

──でも、それを聞いたら、監督も喜んだんじゃないですか?

そうですね。
小さい頃から考えるともうびっくりするぐらい、“1つ夢を叶えた”ぐらいの環境でやっています。

──練習する場所の環境も進化しているんですか?

現在、中京大学のアイスアリーナで練習しているんですが、ムービングマットと言いまして、日本に2つしかない、リンクサイドのフェンスがショートトラック用のマットになっているんですけれど、転倒した時に衝撃を吸収してくれて、安全面がすごく向上した設備になっていて、思いきりスピードが出せる練習が出来るようになっています。

──それまでの環境では、転倒などをして壁に衝突する恐怖心があったんですね。

やっぱり滑っていて、壁の固さとかが目から情報として入ってくるので、怖いなと思ってしまって、スピードが思い切り出せない状態で練習していたので、今はその不安がなく思い切り滑れるので、そこは本当に整った環境で出来ているなと思います。


──平井選手は、個人種目の他にリレーの選手としても実績を残されています。先月(11月5日)カナダで開催されたショートトラックの四大陸選手権女子3000メートルリレーで、日本代表チームは見事、決勝進出! メダルまであと1歩の4位という結果を残されています。 ショートトラックのリレーというのは、どのように行われるんですか?

陸上競技のリレーだとバトンを使ってタッチをすると思うんですが、ショートトラックのリレーは、次の選手のお尻を手で押してタッチするんです。リレーする場所も決まっていなくて、ルールとしては、4人全員が1回は滑るということと、最後、アンカーが2周滑るということだけ決められていて、それ以外はどのタイミングにタッチしても大丈夫、という形になっています。

──強い選手は多めに滑らせよう、などの駆け引きがある?

あります。自分は第1走をやることが多くて、最初のスタートでのポジション取りというところと、アンカーの1つ前で、相手を抜いたり、ポジションをキープしたりする役割をやっています。

──リレーの時の第1走のポジション取りは、やはり先頭ですか?

はい。タッチの時、4チームいるとすごく狭いスペースでタッチをしないといけないので、やっぱり前でレースを組み立てていった方が空間が広く使えるので。

──ショートトラックは、1周111.12メートル。相当小さいですから、ここで4チームあったら、タッチする選手を入れたら8人が入り乱れますし、安全に優位に次につながるようになるべく上のポジションにいた方がリレーの場合は有利。 平井選手、かなり大事なポジションを任されていますね。

はい(笑)。

──かなり複雑な駆け引きになってくるんじゃないですか?

特にタッチのところでは、体重差を使ったプッシュというものもあったりして、そこで抜いたり抜かれたり、というところも個人競技とは違う面白さがあります。

──この番組ではゲストの方にCheer Up Songを伺っています。平井亜実選手の心の支えになっている曲を教えてください。

Mrs. GREEN APPLEさんの「Magic」という曲です。
試合前のウォームアップの時に聴くことが多いんですけど、試合前に聴くことで自分のモチベーション、気持ちの状態を理解することが出来ています。
楽しい曲だなと感じる時は、試合を楽しみにワクワクしている状態で、すごく良い状態で臨めているなと感じられます。逆に、悲しい曲に聴こえる時があって、その時は、レースに対して、マイナス…怖がってしまっていたりとか、結果ばかり気にしていたり、あまりよくない捉え方になってしまっている。それを教えてくれている曲だなといつも思っています。

──最後に、日本代表「強化選手A」として12月15日からのワールドカップ・ソウル大会、そして来年の年明け1月に開催されるショートトラックの全日本選手権に臨む平井亜実選手の意気込み、そしてファンの皆さんにメッセージをお願いします!

今月行われるワールドカップでは、オリンピックに向けて世界の強い選手たちと、どれだけ戦えるか。いろんなことに挑戦していきたいと思っています。
また、1月に開催される全日本選手権では、10月に行われた全日本距離別選手権で2冠を達成していますので、さらにその結果を上回る3冠を目指していきたいと思います。




今回お話を伺った平井亜実選手から、サイン入り「平井亜実タオル」とスケート部キーホルダーをセットにして、抽選で1名の方にプレゼントします。 ご希望の方は、番組公式X(旧ツイッター)をフォローして指定の投稿をリポストしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。

そして今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。
放送できなかったトークが盛りだくさん! ぜひお聴きください!

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