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2023.12.02

リーグワン開幕!4年後のW杯を見据えて…「ここからのリーグ戦はすごく大切」

今週の「SPORTS BEAT」は、JAPAN RUGBY LEAGUE ONE(ジャパンラグビー リーグワン)、トヨタヴェルブリッツの髙橋汰地選手をゲストにお迎えし、お話を伺っていきました。
髙橋汰地(たかはし たいち)選手は、1996年、兵庫県出身。
子供の頃、友達に誘われラグビースクールで競技を始め、お父様がラグビー経験者だったこともあり、ラグビーにのめり込み、明治大学では、22年ぶりの大学選手権制覇に貢献。
2019年、トヨタ自動車ヴェルブリッツに加入。
2022年7月のリポビタンDチャレンジカップ フランス戦で、日本代表初キャップを獲得しています。




──髙橋汰地選手は、昨年のチーム人気投票で1位になられたんですか?

どこで行われた投票かわからないですけど、何か嬉しいです(笑)。
やっぱり、ラグビーの中で、自分のポジションはトライを取れるチャンスがすごくあるポジションなので、見ている人にはわかりやすく活躍しているところが伝わるのが一番(の理由)なのかなと思いますね。

──ラグビーはいろんな役割がありますから。フォワードの選手がいて、そしてバックスの選手がいて、ということで。髙橋選手はバックスなので、足も速いし、すり抜けてトライを決めた瞬間、確かにかっこいいですから! そのプレー中の闘志メラメラ…というお姿とはまたギャップがあって、すごく穏やか印象を受けますね。

そうですね。「ラグビーやってなさそう」というのは、たまに言われたりするので(笑)。

──ご自身でも、自分はおとなしいと言うか、穏やかだなと思われます?

はい。基本的にあまり怒らないので。怒るという感情はあまり持っていない性格だと思います。

──日本でも大きな注目を集めた、ラグビーワールドカップ・フランス大会。南アフリカが4度目となる最多の優勝を決めましたけれども、決勝戦もすごい試合でしたね。

すごかったです。(南アフリカ代表チームに)チームメイトのピーターステフ・デュトイ選手がいるんですが、決勝戦でもプレーヤー・オブ・ザ・マッチになったんです。一緒にプレーしている選手が体を張ってあの舞台でプレーしているのを見ると、やっぱり自分も負けたくないなと思いますね。

──リーグワンで戦っている選手が世界各国の代表になっていて、リーグワンのレベルってすごく高いんだなと思いました。

そうですね。ちょっと前よりインターナショナルレベルのプレーヤーがすごく多くなってきて、ニュージーランド代表にもトヨタに加入する選手が2人いるので、それもすごく楽しみですね。

──当然チーム内のレベルも上がりますし、学ぶこともあるんじゃないですか?

そうですね。やっぱりすごくスキルが高いので、1つ1つの練習でもそうですけど、試合中でも「どこに目がついてるんだろう?」というぐらいすごいスペースを見て、とんでもないパスやキックをするので、その辺はこちらも、インターナショナルレベルのポジショニングやコミュニケーションを取らないといけないので、そういうところはすごく勉強にもなるし、上手くなれるなと実感していますね。

──(ワールドカップフランス大会では)日本代表として、トヨタヴェルブリッツからは、姫野和樹選手や福田健太選手が招集されていましたけれども、髙橋選手は、日本代表のワイダースコッド。この「ワイダースコッド」とはどういうものですか?

“日本代表候補”みたいな形で、一応呼ばれてはいて。

──これは、チームに帯同してるわけではないんですね?

はい。(日本代表)チームには帯同せずに、チームはフランスの大会なのでフランスにいるんですが、候補のメンバーはイギリスの方に行って、そこで練習したり、試合をしたりしていました。

──その、「バーバリアンズ」(遠征や試合の時だけ世界各国から選手を招待し編成するクラブチーム)というチームで戦っている。これは日本の選手だけなんですか?

いえ、オーストラリアの代表候補の選手と一緒になって、多国籍でヨーロッパのチームと試合をしていました。

──でも、大会期間中に山中亮平選手が(日本代表チームに)呼ばれて、すぐ駆けつけるなんてことがありましたもんね。

はい。やっぱり時差もないし、呼ばれてすぐにパフォーマンスも出せるようにということで、そういう準備をしていましたね。

──そこで戦っている時に、何かあったら呼ばれる可能性もあるわけですし、なかなかリラックスもしきれないというか。どんな感じで準備されていましたか?

日本代表の試合は毎試合みんなで集まって観ていたんですが、怪我はしてほしくないですけれど、やっぱり自分もワールドカップに出たいという気持ちもありますし、その辺の気持ちが少し難しいところがあって。でも、“日本を応援する”という気持ちは変わらずにありました。

──実際に山中選手が呼ばれたわけじゃないですか。やっぱりみなさんから何か声掛けみたいなものはあったんですか?

そうですね。オーストラリアメンバーもそうですけど、「頑張ってこいよ!」とみんなが喜んでくれて、いい雰囲気でした。

──今回の日本代表、ブレイブ・ブロッサムズの戦いはどうでしたか?

僕もそうですけど、やっぱりきつい合宿というのを一緒に乗り越えていった仲間なので、絶対に結果を出してくると思っていました。2019年の時よりも纏まりも感じましたし、あと一歩届かなかったですが、すごく良い戦いを見せてくれたと思いますね。

──なおさら日本代表に対する思いというものは変わったんじゃないですか?

そうですね。やっぱり、昔と言うか、ラグビーを始めて、学生時代はずっと“日本代表”というものに入ってこなかったので、自分が日本代表になれるかもしれない、ワールドカップに出れるかもしれないという立ち位置まで来れるとも思っていなかったんです。
学生の頃と今とでは、代表に対する想いというものも全然違いますし、やっぱり“日本代表になれるかもしれない”と思った分、ワールドカップに出れなかったということはすごく悔しいですけど、まだ4年後にチャンスはあると思うので、ここからのリーグ戦というものはすごく大事だなと思っています。

──では、その日本代表の声が掛かった時というのは、ものすごく嬉しかった?

そうですね。すごく嬉しかったですし、信じられなかったですね。


──ご自身が変わられたことというのは、何かあるんですか?

大学の頃は、あまり味方のことは考えず、と言ったらあれですけど、けっこう、何でもかんでも自分でプレーするという感じの考え方だったんですが、リーグワンになって、それだけでは全く通用しないとわかったので、いろんなスペースを見るとか、味方としっかりコミュニケーションを取るとか、もうちょっと深いところのスキルを磨かなくてはいけないと思って、すごく練習しましたね。

──リーグワンのレベルの高さがプレースタイルを変えてくれて、それが結果として日本代表に近づいた、と。

そうですね。

──でも、そうやって実際に選ばれたわけですし、可能性があると思うと、ますます練習にも気合が入りますよね。

はい。あとは、チームメイトも上手い選手が多くて、それがすごく刺激になって、自分自身のレベルアップにも繋がったのかなと思います。

──さあ、そんな髙橋選手ですけれども、12月9日に開幕が迫っているジャパンラグビー リーグワン。トヨタヴェルブリッツの一員として、昨シーズンは16試合で10トライを挙げる活躍をなさっています。髙橋選手のポジションはWTB(ウイング)ですか、どんなことを求められるポジションなんですか?

やっぱりトライを取るポジションだと思うので、空いたスペースにしっかり走り込んで、スピードを使ってトライを取り切るというのが、一番重要な役割かなと思います。

──スタッツで言うと、昨シーズンの「ラインブレイク」で4位に入られたということですけど、このラインブレイクというのは、相手のラインを突破した回数ですか?

そうですね。触られずに突破できた回数だと思います。

──速さにこだわりはあるんですか?

1つは、スパイクの中にある中敷き(インソール)にすごくこだわっていて、知り合いの職人さんに毎年会って、直接インソールを相談するんですが、ミリ単位でいろんな部位にクッションみたいなものを色々敷いていって、足の裏から、膝だったり、股関節だったり、足首だったりのバランスとかを整えて、パフォーマンスを上げていっています。

──パフォーマンスは明らかに変わりましたか?

そうですね。やっぱり、ステップ1つにしても、スピードにしても、もう一段階ギアが上がると言うか、スピードも上げやすいしステップも切りやすいし…となったら、自分のパフォーマンスは上がると思いますね。

──この番組ではゲストの方にCheer Up Songを伺っています。髙橋選手の心の支えになっている曲を教えてください。

はい、コールドプレイ(Coldplay)さんの「Viva la Vida」です。

──この曲はどのようなきっかけで好きになったんですか?

大学生の最後の大会で日本一になったんですが、その決勝戦の前に、試合に出場するチームメイトでモチベーションムービーを見たんです。その時に使われていた曲なんですけど、やっぱり感極まって、動画を見ながらみんなで泣きながら…ということがあったので、この曲を聴くと胸にくるものもありますし、試合前も聴いて、(気持ちを)昂らせている1曲です。

──今も試合前に? その時の光景が必ず思い浮かびますよね。

はい、そうですね。

──いい思い出ですね。その、明治大学の時の同じチームメイトが…。

はい。福田健太という同期で。

──以前、この番組にも出てくださったんですけれども、日本代表としてフランスの試合に出ていましたよね。どんなお気持ちでした?

代表に呼ばれて試合に出るまでになかなか時間が掛かっていて、「早く出てくれ」という気持ちもありながら、自分もそこに行けなかった悔しさというのもあって。出た時はすごく嬉しかったですけど、やっぱりちょっと悔しかったですね。

──それは「待ってろよ! 俺も行くぞ!」という気持ちになりますよね。

そうですね。

──でも、そういう素敵な思い出を持った大学のチームメイトが、今また同じチームメイトですし、お互い支え合うというか、いいモチベーションですよね。

はい。この曲を聴いて一番泣いていたのは健太です(笑)。

──(笑)。でも、その後優勝して、更に嬉しい涙も流せて、最高の思い出ですね。 最後に、いよいよ始まるジャパンラグビー リーグワンを応援しているファンのみなさんに、メッセージをお願いします。

来週から始まるジャパンラグビー リーグワンでしっかり結果を残して、また4年後の日本代表に繋がるような、そんなプレーを、自分自身、しっかりとみなさんにお見せできるように頑張りたいと思います。
会場にお越しいただいて、熱い応援、よろしくお願いします!

──怪我なく、頑張ってください!

頑張ります!


いよいよ開幕の迫っているジャパンラグビー リーグワン。トヨタヴェルブリッツの初戦は12月9日(土)、パロマ瑞穂ラグビー場で午後2時30分から試合開始の予定となっています!


今回お話を伺った髙橋汰地選手からサイン入りチームTシャツを、抽選で1名の方にプレゼントします。 ご希望の方は、番組公式X(旧ツイッター)をフォローして指定の投稿をリポストしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。

そして今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。
放送できなかったトークが盛りだくさん! ぜひお聴きください!

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