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2023.09.23

48年ぶりのオリンピック自力出場決定!「焦らず自分達を信じた結果」

今週の「SPORTS BEAT」は、バスケットボール男子日本代表、Bリーグ・アルバルク東京 吉井裕鷹選手のインタビューをお届けしていきました。

吉井裕鷹(よしい ひろたか)選手は1998年、大阪府出身。
小学生の頃からバスケットボールを始め、高校生で世代別の日本代表に招集されるなど、注目を集めます。
大学在学中からBリーグで特別指定選手として活躍、卒業後も、Bリーグ連覇の実績を持つ強豪クラブ・アルバルク東京で着実に成長を遂げ、今後ますます活躍が期待される日本屈指のオールラウンダー!
日本代表には昨年(2022年)7月のワールドカップ予選から招集され、先月開催されたワールドカップでも全5試合に出場。
日本代表のパリ・オリンピック出場権獲得に大きく貢献されました。

今回は、リモートでお話を伺っていきました。


──まずは、たくさんの感動をありがとうございました! そして、来年のパリ・オリンピック出場権獲得、おめでとうございます! 目指していたこととはいえ、そんなに簡単なことではなかったと思いますが、今、どんなお気持ちですか?

ありがとうございます!
勝利が決まってパリ・オリンピックの出場権を獲得した時は、本当に嬉しかったですね。

──沖縄で開催されたワールドカップでしたが、現地の盛り上がりはいかがでしたか?

本当に、観客の方もほぼ満席になっていただいて、シュート1本1本が決まるごとに大きな歓声が上がっていて…。心躍るようなコートでしたね。

──初戦はドイツということで、やっぱり世界の壁は高いのかなと感じたんですが、2戦目は、17年ぶりのワールドカップ勝利となったフィンランド戦。どのように試合に臨んだんですか?

ドイツの時もそうでしたが、フィンランドの時も、しっかりとスカウティング(相手チームの分析)して、押さえるところは押さえて、やるべきところはやって、という風にしていったら勝てるという自信は、皆、ありました。

──試合前から「やれる!」という自信をお持ちだったんですか?

そうですね。僕自身だけじゃなくて、チーム全体として、トムヘッドコーチ、監督も常に言っていたんですが、「みんな自信を持ってやれば成功する」ということで、みんな自信を持ってやっていたと思います。

──フィンランドに最大18点差をつけられた時は、なかなか簡単にはいかないなと感じていらっしゃいましたか?

そうですね。あれぐらい(の点差)になるということはある程度見越してバスケットをしてはいたので、とにかく我慢の時間帯が続くということは、試合前から思っていました。

──多少離されてもついていって、最後に逆転しよう、というのがチームプランだったんですか?

そもそも、他のメンバーは爆発力のある選手が多いので、その部分では、我慢するべきところは我慢したら乗る時間帯が絶対に来ると思っていたので、(最後に逆転出来たのは)その時間まで待つということが出来た結果ではないかと思います。

──流れを掴んでちゃんと逆転する。素晴らしい勝利でしたよね。

観客の方たちも一体となって声を上げてくれていましたし、そういった歓声が、間違いなく選手たちの力になっていましたね。

──そしてベネズエラ戦。第4クォーターで一時、15点差をつけられていましたが、この日は比江島選手の3ポイントが面白いように決まっていましたよね。

本当に頼りになる最年長でしたね。

──最後、目標としていたパリ・オリンピック出場権獲得(アジア最上位)をかけて挑んだ、カーボベルデ戦。それまでの勝利した2戦とは逆で、リードを保っている立場。ただ、第4クオーターでなかなか点が決まらない時間がありましたね。

フィンランド戦で“我慢の時間帯”だと言わせてもらったんですけど、その試合では、逆のことが起きてしまった。
そういった時も、我慢の時間帯。入らない時間もあると思うので、そこはみんなヒヤヒヤはしていましたけれど、焦るといい方向には行かないと思っていたので、選手たち、コーチたちみんな、「焦らず、自分たちを信じて、今持っているバスケットをやろう!」と声がけしていました。

──そのゲームの流れを大きく変えたのが、ジョシュ・ホーキンソン選手。ホーキンソン選手の存在は、大会全体を通して大きかったんじゃないですか?

めちゃくちゃ大きかったと思います。

──カーボベルデ戦、試合終了のホイッスルをコート内で受けたわけですが、どのような思いで聞きましたか?

本当に嬉しかったですし、それと、安心もしました。

──渡邊雄太選手が、W杯が始まる前に、「オリンピックの出場権を獲得出来なかったら代表を引退する」と仰っていました。あの発言をする前に、その話は聞いていらっしゃったんですか?

本人から聞いたわけではないんですが、「(オリンピック出場権を獲得出来なかったら)引退する」みたいな動画を、有明アリーナでの発表前に観ましたね。

──その発言を聞いて、どう思われましたか?

いやもう、“勘弁してくれ”と思いました(笑)。

──(笑)。アジアで最上位になって出場権を得るって、そんな簡単なことじゃないですよね。

間違いなく簡単ではなかったと思います。
まだ雄太さんも代表を背負っていける年齢ではありますし、僕たちとしては、雄太さんがいなければこれから厳しくなるなと思っていたので、引退させるわけにはいかないとみんな思っていたと思いますし、雄太さん自身も、そういった発言をすることによっていい流れになると言っていたので、いろんな意図があって発言したことなのかなと思いました。
(渡邊雄太選手は)本当に頼りになりました。

──今回のW杯を終えて、オリンピック出場が「夢」ではなく、現実の「目標」に変わりました。オリンピックに対しての気持ちに変化はありましたか?

とりあえず、オリンピックメンバーに選出されるように頑張ろうというところと、オリンピックで1勝でももぎ取りたいなと思います。

──今回のワールドカップで感じた日本の強みとは?

1つ目は、シュートの部分ですかね。シュートの上手い選手を、ヘッドコーチもコーチの方々も集めていたと思うので。オフェンスでは、とにかくカッティングを多くして、終盤相手を疲れさせる、みたいなバスケットをしていたので、走り負けない強さはありました。

──それが終盤の逆転劇につながったんですか?

そうですね。そうだと思います。(相手チームは)目に見えない疲れだったりが、ボディブローのように効いていたと思うので。

──日本のやるべきバスケのスタイルが明確になっている気がするので、これから1年さらに積み上げがあると思うと、期待しかないんですが。

そうですね。みんなステップアップしていきたいです。

──この番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。吉井裕鷹選手の、心の支えになっている曲を教えてください。

10-FEETの『第ゼロ感』。
ちょっと話題になりましたけど、カーボベルデ戦で勝利した後、この曲で観客のみなさんが一体となって盛り上がっていたという印象が大きいですね。

──最後に、今回のワールドカップで吉井選手が付けていた背番号は『91』! これには何か理由があるのでしょうか?

アルバルク東京では『8』を付けさせてもらっているんですが、(ワールドカップでは)『8』は、ちょっと付けられなくて。他の若い番号、10番台、20番台というのは、みんなが付けていたので、付けられなかったんです。
そこで、高校の時に、YouTubeで観て好きだった(当時)シカゴブルズの選手、デニス・ロッドマンが付けていた背番号を付けていたので、今になって、“『91』、いいな”と思って、選ばせてもらいました。

──憧れの選手の背番号を背負ってプレーしていかがでしたか?

まあ、その選手がちょっと乗り移ったというか…わからないですけど(笑)。『91』を付けるというのは、幸せなことだと思います。


来週も吉井裕鷹選手にお話を伺っていきます。お楽しみに!




今回お話を伺った吉井裕鷹選手のサイン入りアルバルク東京イヤーブックを、抽選で1名の方にプレゼントします。 ご希望の方は、番組公式X(旧ツイッター)をフォローして指定の投稿をリポストしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。

そして今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。
放送できなかったトークが盛りだくさん! ぜひお聴きください!

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