大木知葉(おおき ともは)さんは、東京都のご出身。
スポーツ新聞社に勤められ、その後、総合格闘技「PRIDE」などを経て、現在はK-1グループの中で格闘技イベントを主催する、株式会社M-1スポーツメディアで、これまでに広報や選手のマネジメントを担当。
現在は、業界でも珍しい女性の代表に就任されています。
──スポーツ新聞社に勤められたとのことですが、やはりスポーツに興味があったということですか?
そうなんです。スポーツ全般に興味があって、かつ、マスコミ志望だったので、スポーツ新聞社で働き始めました。
──特にお好きだったり、関わりたいと思ったスポーツとかはあったんですか?
実は、最初は野球が好きで、みんながアイドルを追っかけるように球場に通っていたタイプの少女時代でした(笑)。
きっかけはジャイアンツなんですが、ファンクラブに入ったのは西武だったんです。
──西武に、というきっかけは?
年代がわかってしまうんですが、西武ライオンズが強かった頃の、黄金期の潮崎(哲也)選手がとても好きで…。本当に初めて話すので、超恥ずかしい!(笑)
──(笑)。オリンピックで活躍して、小柄ながらシンカーを駆使した、素晴らしい選手ですよね。
そうなんですよ。本当に1つも野球の知識はないんですが、シンカーだけは覚えて。自分が投げることもないんでしょうけど(笑)。
──そこから取材熱というか、深く知ることの面白さが、仕事につながったんですか?
もともとスポーツが好きになったきっかけはそういうところからなんですが、格闘技にハマったのはまた全然違って、取材を通して、そこで好きになっていく、という形なんです。
──最初に取材した格闘技は何だったんですか?
一番最初は、新日本プロレスさんでした。
──そこからK-1に関わっていくことになったきっかけは、何かあったんですか?
取材する側にいて、生で格闘技を観る機会が増えていくんですが、良い言葉でいうと、すごく“魅了された”んですよね、格闘技という世界に。
それで、“格闘技の業界で働きたい”と思ったのが、20代半ばの後半ぐらいで、当時、社会人採用していたのが、「PRIDE」を運営していた会社だったんです。なので、ひとまず、“総合格闘技”とか“立ち技”とかは一旦置いておいて、とにかく格闘技の業界に身を置きたいというところで、第一期生として応募したのが最初です。
そこで、それこそ“総合格闘技”って、私もまだまだ知識がなかったんですが、途中、メディア側に戻ったりしている中で、今のM-1スポーツメディアには、K-1の他に「Krush」という後楽園ホールを主戦場として行っているプロ立ち技格闘技イベントがあるんですけれど、そこに長く携わることになりまして。そこが、今の新生K-1の前身となるものなんです。それで、「新生K-1としてK-1を復活させる」となった時のスタートアップメンバーになったという流れです。
──あらためて、K-1の魅力とは?
今までは軽量級に力を入れてきましたが、それこそ、明日9月10日に行われる大会からは、“ヘビー級トーナメント”といって、外国人選手8名によるトーナメントを実施したりとか、かつてのK-1が行っていたような大きな階級のファイターたちの試合もどんどん組んでいく予定ですので、より一層、迫力がある試合をお届け出来るんじゃないかと思っています。
──もともとK-1が出来たのが1993年、もう30年前になるんですね。
今年は30周年イヤーということで、このトーナメントにも「30周年記念」が付いています。
──1990年代後半~2000年代前半にかけて一世を風靡して、そこから一度活動を休止し、“新生K-1”として、2014年からまたスタート。その時は中軽量級のみだったので国内のファイター中心で行われていましたが、これからはまた“世界に”ということで。一時期は世界140か国で放送されていましたが、そこをまた目指していくということですよね。
少し前に発表させていただいたんですが、DAZNさんとお取り組みをさせていただくことになりまして、この9月の試合も世界200以上の国と地域で配信が決定いたしました。
──もちろん、地上波でオンエアされると、幅広い層に訴えかけられますけれども、今はいろんな見方があるじゃないですか。それはそれで難しいですよね。
本当に。地上波ももちろん大事なんですが、新生K-1の第二章としては、より世界に向けての展開というところに重きを置いているので、世界に配信できる媒体ですとか、世界に対応できるような言語だったりというところに力を置いてやっていきます。
──明日の大会『ReBOOT~K-1 ReBIRTH~』で注目すべきファイターを教えていただけますか?
明日の大会は、世界から8人の大きな選手たちが来てヘビー級トーナメントをやるというところが見所なんですが、もう1つは、金子晃大選手 対 玖村将史選手のタイトルマッチがあります。
1勝1敗ずつでこれが3回目の対戦なんですが、今回は決着戦なんですよね。
それこそ、新生K-1になって作り上げてきた選手2人になりますので、かなり2人の気持ちも想いも強い試合になっていますから、ぜひ注目していただけたらと思います。
──世界から集まった8人のファイター、1日でトーナメントを行うということは、優勝するためには3回勝たなければならない。大変なことですよね。
私にもちょっと想像がつかないんですよね。
新生K-1になってからこれまで、外国人選手のみで無差別で、というトーナメントを実施していないので、どれだけ激しいものになるのか想像がつかないです。
──新たなヒーローが誕生するでしょうし、その瞬間に立ち合えるチャンスですから、ぜひ、多くの人に観ていただきたいですよね。
もちろん配信もそうなんですが、当日券も発売しますので、お時間のある方はぜひ、会場までお越しいただけたらと思います。
──この番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。大木知葉さんの、心の支えになっている曲を教えてください。
SUPER BEAVERさんの「人として」です。
歌詞がストレートで骨太で、励ましてくれるような、“頑張らなきゃ”という気持ちにさせてくれる曲なので、今回、選ばせていただきました。
──「人として」ってなかなかのパワーのある言葉というか、自分に問いかけられているような気がしますよね。
そうなんですよ。それもあって(曲を選んだ)。「人として」というタイトルもちょっと重めなんですが、歌詞も、“今の自分は大丈夫かな”という、1回振り返るような、そんな思いにさせてくれます。
──最後に、明日、横浜アリーナで開催されるイベント『ReBOOT~K-1 ReBIRTH~』のポスターに“「王者」と「最強」が決まる”とありますが、どんな意味を込められているのでしょうか?
先ほど注目選手としてお話させていただいた、金子選手対玖村選手のポスターにこの言葉が使われているんですが、一方が「王者」なので、どちらにベルトが動くか。もちろん防衛するかというところもそうなんですけれど、今、この階級のトップを走る2人が、どちらが強いか、“最強”を決める戦いなので、あえてこの2つのワードを入れさせていただきました。
──ヘビー級の復活ということで、“世界最強”を決めるのがK-1であってほしいですね!
はい!
今回お話を伺った大木知葉さんのサイン入り色紙を、抽選で1名の方にプレゼントします。
ご希望の方は、番組公式X(旧ツイッター)をフォローして指定の投稿をリポストしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。
そして今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。
放送できなかったトークが盛りだくさん! ぜひお聴きください!