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2022.12.10

リーグワン開幕直前!「自分のパフォーマンスをやり切る」

今週の「SPORTS BEAT」後半は、12月17日に開幕を控えたジャパン・ラグビーのリーグワン(JAPAN RUGBY LEAGUE ONE)で戦う、トヨタヴェルブリッツの福田健太選手のインタビューをお送りしていきました。
福田健太選手は、1996年12月19日生まれ。
明治大学に在籍時の2018年にキャプテンとして大学選手権に挑み、優勝。
大学卒業後の2019年、トヨタヴェルブリッツに加入し、2020年には、当時、世界規模でラグビーのリーグ戦を行っていたスーパーラグビーの日本代表チーム、サンウルブズから招集。
昨シーズンはトヨタヴェルブリッツの主力の1人として活躍されています。



──いよいよ来週17日にラグビーのリーグワン(LEAGUE ONE)が開幕します。
この「LEAGUE ONE」というのは、これまでのラグビートップリーグからの発展的再編成として、去年2021年6月に発足し、今年の1月から5月にかけて最初のシーズンをスタートさせ、そして来週17日に新たなシーズンが開幕します。
福田選手のポジションは、スクラムハーフ。いわゆるスクラムを組んだ時にボールを投げ入れて、出てくるボールをとってパスを出したりするポジションですよね。

そうです。ラグビーは、大きく分けて、フォワードとバックスという、大きい人たちと走るポジションに分かれているんです。一応 僕自身はバックスという走る方のポジションなんですが、フォワードとバックスの繋ぎ役を務めていて、パスの供給役のポジションになっています。

──どっちにパスを振るのかとか、ある意味“司令塔”みたいな存在ですよね。

そうですね。わかりやすく野球で言うと、バッテリーのような、チームをコントロールするような役なので、チームが勝てば、僕のポジションでもある9番(スクラムハーフ)や10番(スタンドオフ)の選手が「うまくゲームコントロールができたな」と言われますし、もし負けたら「お前たちがゲームコントロールできなかったからだ」となるので、(チームを)良い方向にも悪い方向にも持って行けるポジションだと思います。

──攻撃的なプレーって、どんどん連続していくじゃないですか。フェーズで数えるんでしたよね。右に振る、左に振るというのは、あれはどういった判断で?

もちろんサインプレーもあるんですけれども、基本的には1回パスを投げて、次に向かう時に全体を見る感じです。

──なるほど、「こっちの方に穴があるからそこを突いてみよう」とか。

はい。相手だけじゃなくて自分たちの方も見るので、パスした後に一瞬で360度を見渡す感じです。
首を振って、すぐに色々な状況を確認しようとしています。ラグビーはパスだけじゃなく、キックでも前にボールを運べるので。

──ラグビーはアメフトと違って前には投げてはいけない。キックだけなら前に蹴っても良いし、あとはスクラムハーフが投げるフリをして自分でランで走っていくプレーもありますよね。あれが決まった時は最高じゃないですか?

そうですね。後でビデオで見返したら“何でこれができたんだろう”と思うことが多いんですよ。僕は、何か勝手に足が動いてる感じですね。「もう1回同じ状況だったらやれるか?」と言われたら「わからないです」って、いつも答えています。

──トヨタヴェルブリッツの特徴を教えていただきたいのですが、まずはフォワード陣はどんな特徴がありますか?

ラグビーはコンタクトスポーツなので接触プレーが伴うんですが、トヨタヴェルブリッツは昔から「接触プレーが強いチーム」という代名詞があるぐらい、そこは日本人選手の良さや外国人選手を上手く融合させていますし、すごくボールキャリー(ボールを持って前に進む力)が強いチームだと思います。

──8番はワールドカップで「ジャッカル」でも有名になりました姫野(和樹)選手ですが、(福田選手から見て)どんな選手ですか?

本当に、ラグビーでは真面目だし…あ、“ラグビーでも”です(笑)。

──(笑)。普段は楽しい人?

おちゃらけてますね(笑)。

──そういう方なんですね(笑)。そして開幕直前に、イングランド(代表)で70キャップを取っているローンチブリー選手が入って来ました。これは頼もしい限りじゃないですか?

そうですね。相手にいたら、たぶん僕は嫌ですね(笑)。

──ラグビーは体の強さが必要になってくると思うんですけれども、トヨタヴェルブリッツの中で一番体が強いのはどなたですか?

姫野さんでしょうか。近くで見たら、見るからに体がおかしいんですよね(笑)。脹脛(ふくらはぎ)とか“何それ?”ってなるくらい太いんですよ。

──でも、みなさん同じくらいハードにトレーニングをされているんですよね。

そうですね。でも、練習自体は一緒でも、ウェイトトレーニングはみんな同じではないんですよ。重量を持つ系か、瞬発系に分かれているんです。でも基本的なベンチプレスとかスクワットとかはみんな同じことをやっているんですけど、姫野さんの脹脛(ふくらはぎ)はおかしいです。

──ちょっと姫野選手の脹脛にも注目してほしいですね(笑)。
そして、バックス陣の特徴も教えてください。

バックス陣には、2019年のワールドカップで優勝した南アフリカ代表のウィリー・ルルー選手という15番の世界最高峰の選手がいて、その選手を筆頭に、ボールを動かすのが上手いバックス陣が揃っています。走るだけじゃなくて、キックパスと言うんですが、キックでパスもできるので、いろんな武器を持っているチームですね。

──そして、ヴェルブリッツのホームページを見たら、各選手のプロフィールが書いてあって、感動したのが、福田選手の座右の銘が格好良いなと。

ありがとうございます。「勇気は一秒、後悔は一生。」にしています。

──ラグビーは、リアルタイムで状況が変わっていくわけじゃないですか。100キロオーバーの人たちがいる中で、やはり“ここで止める”という一瞬の勇気を出せるか出せないか。

本当に1つのプレーで流れを持っていかれてしまうので、僕は体重が80キロくらいなんですけれども、120キロある選手にもタックルに行かないといけない。ラグビーは自己犠牲のスポーツなので、勇気を振り絞って、というところは大学時代から自分自身でもすごく意識していますね。

──試合中はアドレナリンが出ていて飛び込む時も怖くないんですか? それとも、やっぱり“ちょっと怖いな”と思いながら行く?

怖いです。動いている時は大丈夫なんですけど、それこそスクラムをやる前に少し時間が止まるんですが、その時の外国人選手って、目がギラギラしているんですよ。それこそ“行くぞ!”みたいな(笑)。その時は“やばい!”って思います。

──でもやっぱり後悔したくないから、その都度、勇気を振り絞って戦っている。

そうですね。試合中だけじゃなくても、日々の練習であったり色々なところでその言葉は僕に合っているなと思います。

──新たに始まるシーズン、福田健太選手の目標を聞かせてください。

まず、個人的には、試合に出られることに感謝して、自分の役割を全うしていって、1試合1試合自分のパフォーマンスをやり切るというところですね。
その先に、チームが優勝して自分がしっかりと活躍できれば日本代表というものも見えてくると思うので、まずは先を見過ぎずに、目の前の一歩一歩を頑張っていきたいなと思います。

──ぜひ期待したいですね。
さて、この番組では、毎回ゲストにチアアップソングをお伺いしています。福田選手が試合前などに聴いている曲があったら教えてください。

Def Techさんの「Rays of Light」です。
大学4年生の大学選手権の時に、リーグ戦で、僕たちは4位で本当にギリギリ全国大会に出れたんですね。僕はキャプテンとしてプレッシャーを感じている時に…大学選手権はノーシードから戦ったんですが、勝ってロッカールームに帰ると、この曲をスピーカーで流して全員で歌ったんです。
この「Rays of Light」というのは「光線」という意味で、曲の中では“木漏れ日”という意味で使われているんですけれども、“1つの光に向かって頑張っていく”という、僕たちにとても合っていた曲だったので。
当時、本当に辛い時期もあったんですけれども、勝ってこの曲をみんなで歌う瞬間が忘れられなくて、今でもこの曲を聴くと当時を思い出します。

──その時のことを思い出して勇気をもらえますよね。

本当にもらえますね。あれより辛いことはないだろうと言い聞かせています。


今回お話を伺ったトヨタヴェルブリッツ・福田健太選手のサイン入り色紙とトヨタヴェルブリッツポンチョをセットにして、抽選で1名の方にプレゼントします。
ご希望の方は、番組公式ツイッターをフォローして指定のツイートをリツイートしてください。当選者には番組スタッフからご連絡を差し上げます。

そして、今回お送りしたインタビューのディレクターズカット版を、音声コンテンツアプリ『AuDee』で聴くことができます。
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