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SPORTS BEAT supported by TOYOTA

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2022.11.19

公開収録 in ラリージャパン2022!

今週の「SPORTS BEAT」は、公開収録 in ラリージャパン2022!
ゲストに映画監督・羽住英一郎さんをお迎えし豊田スタジアムのサービスパークで開催した公開収録の模様をお届けしていきました。
今回の「ラリージャパン2022」、TOYOTA GAZOO Racingは1つ前の大会で既に年間チーム優勝を決めており、凱旋大会となりました。
そして、以前、番組にも出演してくださった勝田貴元選手。愛知県出身ということで、地元開催となる「ラリージャパン2022」では、表彰台に上がる3位という結果を収められました! おめでとうございます!


今回、豊田スタジアムにて行われた公開収録にゲストとしてお越しいただいた羽住英一郎監督は、映画『海猿』シリーズや『暗殺教室』、現在公開中の『カラダ探し』など、数多くの作品を手掛ける映画監督。
藤木さんは、羽住監督が演出を手掛けられた2001年のTVドラマ「アンティーク~西洋骨董洋菓子店~」に出演されています。
そして羽住監督は、子供の頃からモータースポーツが大好きで、「ラリー」を題材にした2018年公開の映画『OVER DRIVE』も監督されており、今回のラリージャパンも本当に楽しみにしていたそうです。


藤木:そもそも、このラリーを題材とした映画を、なぜ撮ることになったんですか?

羽住:トヨタさんがちょうどラリーに参戦する前、WRCに復活する前だったんですが、「日本でラリーを盛り上げていけないか」という話もあって、その中で立ち上がってきた企画なんです。

藤木:もともと羽住監督はモータースポーツはお好きだったんですか?

羽住:大好きでしたね。小学生の頃…僕が小学生の頃は1970年代後半なんですが、当時はちょうど「サーキットの狼」(池沢さとし作)という漫画がとても流行って、スーパーカーブームだったんです。でも僕はその時、「サーキットの狼」ではなくて、村上もとかさんの「赤いペガサス」という、モータースポーツファンの中では神格化されている本格F1漫画がありまして、それが大好きだったんです。それからずっと(モータースポーツに)ハマりました。

藤木:車好き、モータースポーツ好き、ラリー好きの羽住監督が、ラリーを題材にした映画にどんな思いや目標を込めて作られたんですか?

羽住:あの映画自体は、WRCを色々取材したんです。日本にももちろん全日本ラリー選手権があるんですが、やっぱりモータースポーツの盛り上がり方が、ヨーロッパとかだと(日本とは)全然違うんですよね。(モータースポーツは)文化になっている。
映画の中に出てくるのは架空のチャンピオンシップなんですが、日本でもそういう感じ(ヨーロッパのような盛り上がり)になるといいなという思いを込めて、映画でのサービスパークの盛り上がり方とかも参考にしたんです。でも今日は、ラリージャパンを観ていて、すでに(日本でも)そうなりつつあるのかなと思いました。

藤木:僕も映画『OVER DRIVE』を拝見させていただきましたけれども、ラリーを題材にしているということで、めちゃくちゃ大掛かりというか、撮影は大変だったんじゃないですか?

羽住:大変でしたね。まだドローンが出始めの頃だったんですが、2機くらい落ちてますからね。

藤木:それはどういうアクシデントだったんですか?

羽住:ラリーカーをドローンで追いかけたいんですけど、ラリーカーが速くて追い付けないんです。なので助走してドローンを先行させるんですが、ラリーカーが来た瞬間に巻き上げた石とかで撃墜されてしまって(笑)。

藤木・高見:(笑)。


藤木:映画に出てくるラリーシーンは、全部新撮影だったんですか? それとも素材とかもあったんですか?

羽住:素材もありました。WRCと契約して、彼らの映像をCGとかで劇中のマシンと同じにカラーリングを変えたりしました。

藤木:ええっ。

羽住:WRCに詳しい方だと「あのカットだ」って分かっちゃう。

藤木:ラリーカーが走っている時にワークしている映像は、ほぼ全部撮っているということですか?

羽住:もちろん撮っています。

藤木:あんな、いろんな場所でラリーレースが行われてる映像を撮るだけでも大変だろうなと。

羽住:そうですね。あれも、(映画では)レインボーブリッジとかをスタートゲートにしたり、首都高でやったりしてるじゃないですか。ああいう風になればいいなと思っています。

藤木:会場のみなさん、映画 『OVER DRIVE』は観られましたか? (映画では)「お台場ステージ」があって、レインボーブリッジや首都高を使っているんですが、あれは実際に封鎖して撮影されたんですか?

羽住:それは不可能なので、早朝に下画を撮って。もちろん、ちゃんと法定速度で撮影したものをピッチを変えたりとかしています。マシン自体はアフリカから買ってきたラリーマシンなんですが、それは公道は走れないので、あのシーンだけはいわゆる普通のヤリス、当時はヴィッツを走らせて、それをCGで加工しているんです。

高見:モータースポーツ好きの羽住監督ならではの、究極にこだわった部分はどういったところでしょうか。


羽住:本物のモータースポーツって、スポンサーカラーでマシンもスーツも全部彩られているじゃないですか。映画なので架空にしてしまうのは簡単なんですけど、これを全部本物にしたかったんですね。そこにすごくこだわって、一社一社、粘り強く交渉して。

藤木:チームも1チームだけじゃないですよね。北村匠海君(演じる登場人物・新海彰)のチームも、リアルにスポンサーがついていたということなんですね。

羽住:そうですね。(映画で)あらゆるところに出ているスポンサーロゴというのは、その企業が賛同してくれて使わせていただいています。

藤木:そして勝田貴元選手にも、いろいろ取材されたんですよね。

羽住:映画の準備をしていた当時、2015年とか2016年ぐらい…だから、彼がフィンランドへ武者修行に行く前ですね。LUCKの本社へ行って、ちょっとお話しを聞かせてもらったりしました。当時、彼はまだフォーミュラからラリーに体重をかける時だったので。もちろんお父さんの範さん(勝田範彦氏)にも話をいろいろと聞いたりしました。

藤木:その貴元選手が今WRCで走っていて、活躍されている。感慨深いのではないですか?

羽住:そうなんですよね。日本人がWRCで(活躍する)というのは、当時でも想像がつかなかったです。つい5、6年前なんですけれども。
そこで話を聞いた後に、オートサロンでWRカーの横に乗せてもらったんです。その時はフィンランドで修行した後だったので、すごく成長していて、ファンサービスとかがプロフェッショナルなドライバーになっていて、ファンになってしまいました(笑)。


藤木・高見:(笑)。

高見:世界ラリー選手権の日本ラウンド、「ラリージャパン」が12年ぶりに開催ということで。羽住監督も「ラリージャパン2022」をご覧になって、今、どんなお気持ちですか?

羽住:(コロナ禍で)2年ぐらい待たされたじゃないですか。だから、それこそTOYOTAが凱旋して来ているというのも含めて、「やっと来た!」と。そして、貴元選手も本当に素晴らしいですよね。これを何年も続けていただけると、観る方の我々も成熟していけるし、それこそヨーロッパとかだと、「うちは、おじいちゃんの代から家族はここで見ることが決まってるんだよ」みたいな場所があったりするので、(日本も)そうなっていくと良いですよね。

藤木:みなさん、今日聞いた羽住監督の話を思い出しながら、映画 『OVER DRIVE』も観てくださいね。

ご来場くださったみなさん、ありがとうございました!


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