プロ野球で40歳までショートを守った「鉄人」が今シーズン限りでユニフォームを脱いだ。
鳥谷敬。
阪神タイガースで16年、千葉ロッテマリーンズで2年、現役生活18年で、一軍公式戦歴代2位となる1939試合連続出場を果たした。
2004年、早稲田大学からドラフト1位で阪神タイガースに入団。
当時、ショートのレギュラーは、藤本敦士、前年、打率・301をマークし、「恐怖の8番打者」と呼ばれた伸び盛りの26歳だった。
4月2日、巨人との開幕戦、スタメンを掴んだのは、ルーキー・鳥谷。
7番ショートでその名がアナウンスされると、スタンドは、拍手とどよめきが交錯した。
レギュラーでの活躍が期待された鳥谷だったが、中々調子が上がらず、開幕6戦目で藤本にスタメンを明け渡し、プロ1年目は規定打席に到達できなかった。
しかし、翌年からはショートのレギュラーに定着。
2012年から2016年まで、5シーズンに渡る、「667試合連続フルイニング出場」は、ショートの選手としては歴代1位の記録となる。
その鉄人ぶりを証明する試合が、2017年5月25日の巨人戦。
6回ツーアウト、「代打・鳥谷」のアナウンスに、甲子園球場には地鳴りが響いた。
なぜなら鳥谷は、前日の巨人戦で、顔面にデッドボールを受け、鼻を骨折していた。
フェイスガードを付けて打席に立つ姿に、涙するファンもいたほどだった。
鳥谷は、連続試合出場を継続すると共に、この年、史上50人目の通算2000安打を達成。
2020年からはロッテに移籍し、若手のよい見本となった。
記録と記憶に残る不屈の鉄人、鳥谷敬が「後悔は無い」と、静かにグラウンドを去った。
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