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21.05.08
鶴竜
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大相撲3月場所の場所中に、横綱・鶴竜が現役引退を発表した。
2001年の11月場所で初土俵を踏んでから20年、近年は腰や足、右肘などの怪我に悩まされ、まさに満身創痍。
当初は、5月場所での再起を誓っていたが、一転、現役続行を断念した。

横綱在位41場所、幕内優勝6回その相撲人生は決して順風満帆ではなかった。
14歳のときに、モンゴルで行われたセレクションを受けたが、当時の鶴竜は、173センチ、64キロでモンゴル相撲の経験もなく、当然結果は不合格。
それでも夢を諦めず、鶴竜は、相撲への思いをつづった一通の手紙を日本の相撲関係者送った。
それが当時の井筒親方の目に留まり2001年9月、井筒部屋に入門。

手紙にあった「一生懸命に頑張ります」という言葉通り、真摯に稽古に励み、入門から3か月後の11月場所、およそ80キロに増量した体で初土俵を踏んだ。

そこから番付を駆け上がり、2014年春場所後、横綱に昇進、同じモンゴル出身の横綱の白鵬、日馬富士、そして稀勢の里と4横綱時代の一角を担った。

鶴竜が積み上げた6回の優勝のうち、「ひと味違った優勝」と語ったのが鶴竜にとって最後の優勝となった2019年7月場所。
千秋楽の結びの一番、1敗の鶴竜と、2敗で追う白鵬との横綱対決。
勝てば優勝が決まるこの一番、40秒を超える長い相撲を鶴竜が寄り切りで制した。
天敵と言える大横綱・白鵬を下し、名古屋場所での初優勝、賜杯を手に、鶴竜は笑顔を見せた。

一生懸命に相撲の道を歩み、生涯戦歴は785勝497敗、引退会見で鶴竜は、その相撲人生に「全くない」と語った。


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