Legend Story
  • mixi
  • Facebook
  • ツイッター
  • Google
20.01.25
早川史哉
null

2019年10月5日、J2アルビレックス新潟のホームゲーム。
スタメン発表の際、その選手の名がアナウンスされると、ビッグスワンスタジアムは、ひときわ大歓声に包まれた。
「背番号28、早川史哉」

公式戦の出場は、実に1287日ぶり、急性白血病を乗り越え、ピッチに戻ってきた。
地元、アルビレックス新潟の下部組織で育ち、2011年、高校3年の時には、U-17ワールドカップにも日本代表として出場。
現在、フル代表で活躍する南野拓実、中島翔哉らと共にプレーし、日本をベスト8に導いた。
   
筑波大学ではキャプテンを務め、2016年、アルビレックス新潟に入団、ルーキーながら開幕スタメンの座を掴み、フル出場を果たした。
しかし、実はこの頃から早川は、すでに体調不良に悩まされていた。
病院で検査した結果、告げられた病名は、急性白血病。
プロデビューからわずか2か月後のことだった。
   
そこから1年近くの入院生活。
過酷な抗がん剤治療、サッカー選手として将来への不安、時には死についても考えた。
支えになったのは、サッカー仲間、家族、そしてファンの声。
中でも特別な存在だったのが、隣の病室にいた中学生の少女だった。
同じ病と戦う彼女から早川選手がもらったもの、それは、青とオレンジのアルビレックスカラーで作られた輪ゴムのアクセサリー。

「早川選手も頑張ってください」
小さな声の励ましの言葉は、早川にとって大きな力となった。
発病から半年、骨髄移植手術により、順調に回復。しかし、その一方で、共に病と闘っていた少女は天国へと旅立った。
   
今も早川のバッグの中には、彼女がくれた輪ゴムのアクセサリーが入っている。
背中を押してくれた存在と共に、早川史哉は、これからもピッチに立ち続ける。

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
過去1週間分の番組が無料でお楽しみいただけるradikoタイムフリー
番組を聴いて気に入ったら、SNSで友達にシェアしよう!

1月25日(土)OA分の放送はこちら