6月19日、幕張メッセ。
プロボクサー・井岡一翔が、WBO世界タイトルマッチで日本人男子初の4階級制覇を達成した。
2017年の大みそかに引退を発表し、一度はリングを去った男が去年復帰、
そして30歳にして再び頂点に立った。
井岡は、去年の大晦日、4階級制覇を懸けて、
マカオで36歳のニエテスとタイトルマッチに臨んだが判定敗け、
2度めの4階級挑戦となった今回、
負けたら引退の覚悟でリングへと上がった。
相手は、フィリピンのパリクテ、28歳。
下から4階級を上げてきた井岡と
もともとスーパーフライ級を主戦場にしているパリクテとでは
体格差が歴然。
身長で4センチ、リーチは6センチ劣る井岡は、
序盤、相手の長い距離からのジャブとパワーに苦しむ場面も見られた。
しかし、徐々に相手との距離感を掴むと、
中盤からは井岡のペース、カウンターでのストレート、
さらに懐に潜り込んでのボディブローを的確に打ち込んでいく。
勝負の分かれ目は、第7ラウンド。
パリクテがラッシュを仕掛け、井岡は防戦一方。
長身から打ち下ろすストレート、さらにアッパー、フックと
コンビネーションを打ち込まれ足が止まった。
しかし、下がりながらなんとか猛攻を凌ぎ切ると、
パリクテはスタミナを大きく消耗。
そこから井岡が試合の主導権を握ると、第10ラウンド、
カウンターで繰り出した右ストレートがヒットし、
パリクテの顔が跳ね上がる。
井岡は、一気に前に出てパンチを打ち込み、
ロープに詰めてさらにラッシュをかけたところで、
レフリーが試合をストップ。
テクニカルノックアウトで見事、4階級を制覇。
背水の陣で臨んだ井岡一翔がボクシングの歴史にその名を刻んだ。
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