雪と氷の祭典、冬季オリンピック。
ウインタースポーツが盛んなヨーロッパやカナダ、アメリカといった国々ではなく、雪の降らない南国・カリブ海の島国から出場し、世界中から注目されたチームがある。
ジャマイカ、ボブスレーチーム。
初出場は、1988年のカルガリー大会。
大会の直前まで資金をかき集め、4人乗り用のソリは、およそ250万円でカナダチームから購入するというドタバタ劇。
2人乗りは30位、4人乗りではカーブで転倒し、拍手の中、歩いてゴールインした。
南国からの参加は大きな話題となり、車輪をつけたボブスレーで坂道を走ったり、巨大な冷凍庫の中で寒さに耐える練習をしたり、その奇抜な練習方法や選手たちの奮闘ぶりを描いた映画「クール・ランニング」は日本でも大ヒットした。
92年のアルベールビル大会では、4人乗りで25位と順位を上げ、3度めのオリンピックとなった94年のリレハンメル大会。
4人乗りで優勝したのはドイツだったが、競技終了後、マスコミが集まったのは、ジャマイカチームだった。
世界のトップクラスといわれる15位以内、14位に食い込んだのだ。
18位の日本、15位のアメリカをも上回る成績で、日本では「あのジャマイカに負けた!」と報じられた。
雪や氷とは無縁のレゲエの国から“氷上のF1”と呼ばれるボブスレーに挑戦したジャマイカのボブスレーチーム。
彼らの本気は、参加するだけのチームから強豪国と戦うチームへと変えた。
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