Legend Story
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16.09.10
パラリンピアン 佐藤真海

2004年9月20日、アテネ・パラリンピック、陸上・女子走り幅跳び。
アテネオリンピックスタジアムのフィールドに佐藤真海は立っていた。

幼い頃からスポーツに親しみ、早稲田大学では憧れだったチアリーディングに熱中。
まさに、学生生活を謳歌している最中、彼女を予期せぬ出来事が襲う。

100万人に1人の難病、骨肉腫を発症し、右足の膝から下を失った。
大学2年、19歳の彼女にとって、それはあまりにも残酷な現実だった。

喪失感に襲われ、生きる意味を見出せない日々…。
そんな佐藤の背中を押したのは、大好きなスポーツだった。
   
リハビリの過程でスポーツ義足に出会い、再び走ることへの希望を見出した。
もともと中学、高校と中距離ランナーだった彼女が挑戦したのは走り幅跳び。
助走、踏み切り、空中体勢、着地、
様々な要素が複雑に絡み合うこの種目に佐藤はどっぷりとハマった。
  
毎日、走り込みと筋力トレーニングを行い、右足を失ってから2年5か月、陸上競技の練習を始めてからわずか1年半で、佐藤はアテネへのキップを手にした。
  
アテネでは9位、北京では6位入賞、ロンドンでは自己ベストとなる4m70cmで9位と、3大会連続でパラリンピックに出場。
育児休暇を経て、今年の春から2020年の東京パラリンピックを視野にトライアスロンへ本格転向した。
  
自ら招致を呼び込んだ4年後の東京パラリンピック出場へ、佐藤真海は、新たな目標へ突き進んでいる。