Legend Story
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15.10.10
オスカー・デラホーヤ 究極の栄光

ボクシング史上初めて6階級を制覇した、「オスカー・デラホーヤ」。

アマチュア時代は、223勝5敗という驚異的な戦績を誇り、バルセロナオリンピック・ライト級で優勝、プロデビュー後も連勝街道を驀進、次々とベルトを手にした。
その成功ぶりから人々は彼を「ゴールデンボーイ」と呼んだ。

1996年6月7日アメリカ・ラスベガス、1万5千人を超える観客が見守るのは、WBC世界スーパーライト級タイトルマッチ。
23歳のデラホーヤとメキシコの英雄、33歳の王者フリオ・セサール・チャベスが激突。

この一戦は「究極の栄光」と銘打たれ、両者のファイトマネーの合計が中量級では破格の18億円を超えた。

開始2分、デラホーヤの長いリーチを生かしたジャブで、チャベスは、左まゆの上から流血。
その後も左のジャブで試合をコントロールしたデラホーヤ。
2ラウンドからは流血を気にしたチャベスが、早期決着を狙ってラッシュをかけてきたが、そのパンチも完全に読み切った。

そして4ラウンド、なりふりかまわぬチャベスの左アッパーを数発もらいながらもデラホーヤは左ジャブで応戦。
そしてラウンド終了間際、デラホーヤは猛ラッシュをかけた。
ワンツー、右ストレート、左アッパーの連打に、王者チャベスは棒立ち、鼻から流血し顔面が赤く染まった。
ここで、レフェリーが試合をストップ。
デラホーヤの圧倒的な強さに、会場のチャベスファンまでもが大声援を送った。
   
WBC世界スーパーライト級新王者の誕生。
チャベスが初のKO負けを喫したこの一戦は、世代交代を象徴する試合となり、
その後のオスカー・デラホーヤの躍進につながる大きな一歩となった。