Athelete News
  • mixi
  • Facebook
  • ツイッター
  • Google
15.07.25
思いが重なるとき、未知数の力が生まれる
今週の「ATHLETE NEWS」は、アスレティック・トレーナーの後関慎司さんをお迎えしました。

後関さんは、ロンドオリンピック サッカー日本代表のトレーナーをはじめ、新体操日本代表チーム、ライフセービング日本代表など、数々のチームでトレーナーを努めていらっしゃいます。


ーサッカー日本代表のトレーナーも務められたということですが、今のお仕事内容は?

「主にやっていることは、選手のコンディションの調整ですね。身体の調整をするということが、一つ大きな仕事の役割です。
いかに選手がケガをしないでプレーが出来るように、予防の為のトレーニングや、またはケガをしてしまった選手に対して、リハビリなどを指導するのがトレーナーの仕事になっています」

ー実際に、オリンピック期間中にロンドンには行かれてるんですか?

「チームとずっと一緒に行かせていただきました。チームが勝つ毎に結束していって、本当に一体感を持って戦えた。僕のトレーナー経験の中でも、素晴らしい経験をさせてもらえました。今でも記憶に残っている大会ですね」

ー当時のチームの雰囲気はどうでしたか?

「試合を重ねる毎に、チームに自信がついていって。観客の方々も、日本の応援が日に日に多くなっていって。日本人の、一生懸命頑張る姿を見ていただいて、応援する数が増えていくなという事を感じながら、選手もやっていたと思います」

ーサッカー以外にも、新体操やライフセービングの日本代表のトレーナーも務めていらっしゃいますね。競技も様々で、個人もそれぞれにい言う事が違って、正解は無いのではないですか?

「何年、何十年やっても、方程式のようなものはまったく無くて。常に答えが無いというのが、この仕事の本当の答えですね」

ーその中でも、選手が”良くなった”と実感される事もありますよね

「そういう時は嬉しいですね。その時に選手が求めていなかったら、効果って全然ないんですよね。自分が良かれと思てやっても、選手が望んでない時に心を込めてやっても全然効果がない。受ける側と与える側が一致して、初めて成果があるんですよね。
オリンピックに行った時は、選手が”こうしてくれ”という強い思いと、”そうしてあげたい”という強い思いが合致して。こういう時は、ものすごい効果があるんだなと感じられた大会でした」

ー後関さんから見て、良い選手の特徴はどんな所ですか?

「いつも、自分の持っている力を最大限に出せるという事が一番大事ですね。私たちも、選手の能力を最大限に出せるようにいます。日本人は、スポーツをやる上で身体的には恵まれていない中で、それを補おうとか改善しようとする努力が日本の特徴です。それが日本のスポーツの価値だと思います。
世界では評価されないような、諦めない、頑張るという事が、世界の大会を経験させていただいて、日本はそういう所で戦えるという確信がありました」

ーゲストの方に毎回お伺いしているのですが、後関さんにとって心の支えになっている曲はありますか?

「Mr.Childrenさんの、「HERO」という曲です。2002年頃に辛い時期があって、仕事が出来なかったんです。その時によく聴いていた曲で、今聴いても原点に帰れる曲ですね」

ー「世界を助ける為に、自分が犠牲になれるか、なれない臆病者の自分」という歌詞は、トレーナーさんの立場のような歌詞ですね

「すごい自分に入って来たんですよね。”つまづいた時には、手を差し伸べる”ということを意識はしていたので、それからは、この曲を聴いてトレーナーの仕事をしているようにしてるんですよね」