Athelete News
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14.11.01
踏みしめる大地、この先に続く道は...


今週の「ATHLETE NEWS」は、2003年パリ世界選手権のマラソンで銅メダルを獲得、現在はマラソン解説でもお馴染みの千葉真子さんです。



ー千葉さんが現役を引退されてから、何年経ちましたか?

「もう8年くらい経つんですよ。引退してからも、千葉ちゃんはいつでも速いんだとか思われるんですけど、引退してからはゆっくり、健康の為に走っているくらいなので、今はのんびりですね」

ー今はどのくらい走っているんですか?

「子供が出来ると子供中心の生活なので、2人もいると中々走れないんですよ。なので、週末にお仕事でゲストランナーとして走る事が多いですね。今は、走るベビーカーというものがあるんですよ」

ーそれは何ですか?押しながら走るということですか?

「バギーランと言いまして、普通のベビーカーよりもタイヤのサイズが大きくて、自転車のタイヤのちょっと小さいバージョンくらいです。大きいタイヤが三つの三輪になっているんです」

【マラソンシューズは体の一部】
ーそれはお母さん達も楽しめていいかもしれませんね

「親子で同じ風を感じながら出かけられるのは良いですね」

ーマラソンを始めようとなった時に、何から用意したらいいですか?

「一番大事なのはシューズです。自分の体の一部というくらい大事なものですから、少しお金をかけて専門のランニングシューズを買っていただきたいと思います。人それぞれ、足の形、左右も違いますから、縦のサイズだけではなく横のサイズなんかも計っていただいて、どれが適しているのか、そういうところも靴を選ぶヒントになります」

ー履いてると感じないというのは、やはり軽い方がいいんですか?

「そういうわけではなくて、ビギナーさんはやっぱり筋力が弱いですから、シューズにサポートしてもらうようになります。分厚い方がクッション性がありますね。走ると、大体自分の体重の3倍の負荷がかかるんです」

ーランニングはどのくらいから始めたらいいですか?

「歩くのに毛が生えたくらいのペースで良いんですよ。最初はお友達とお喋り出来るくらいのペースが良いですよと、アドバイスをしています」

ー走るのに正しいフォームはあるんですか?

「長い距離を走るので、最初はフォームを習われた方が、楽に楽しく、美しい体型になります。間違ったフォームで走ると足が太くなってしまったりするんですよ。足だけで走ってしまうと、太ももとかふくらはぎに筋肉がついて太くなってしまうんです」

ー走り方によって、筋肉のつく所が違うんですか?

「体全体を使わないと、太くなってしまう事もあります。やはり習われた方が近道だと思いますね。気を付けてほしいのは姿勢です。姿勢が悪いと、足だけで走ってしまいがちなので、背筋をすっと伸ばして走っていただくと体全体を使った走りになります。疲れて来ると、姿勢って崩れてしまいがちなので、ちょっとアゴを引いていただいて、背筋をすっと伸ばすと酸素も入ってきやすいんですよ」

ー現在の日本の女子マラソン界を、どの様に感じていますか?

「世界がスピード化していて、このあいだも男子マラソンで2時間3分を切って2分台に突入したんですね。どんどん速くなっているので、日本のマラソン界は取り残され気味なんですけど、6年後の東京オリンピックは真夏に開催されるわけなんですね。日本選手は暑いのが得意なので、暑い中であれば、まだまだ粘るマラソンでも通用するのかなと思います。ただ、世界のマラソンに太刀打ちする為には国内の試合だけではなくて、サッカー選手の様にどんどん海外に出て行く。これが大事かなと思います。海外のチームに入ったり、海外のレースにバンバン出て行くのが大事になってくるのではないかと思います」



ー歴史ある「横浜国際女子マラソン大会」が、今年終了してしまうというニュースがありますね。

「私の時代は、横浜国際女子駅伝から始まった歴史ある大会なので、ちょっと寂しいなという思いもあります。しかし、市民マラソンの方が盛り上がって来てるので、市民マラソンとエリートマラソンが融合したマラソンが今後も盛り上がったら良いなと思います」

ー千葉さんにとって、走る事の一番の楽しさはなんですか?

「走る事で体だけではなく、体を鍛える事で心も鍛えられたように、明るく元気になるのでそこが一番素敵なところだと思います」

ーこれからランニングを始めようと思っている皆さんにメッセージをお願いします。

「みんなに走れとは言わないんですけど、日常生活の中に歩く事でも体操でも良いので、スポーツを取り入れていただいて、心も体もいきいきと過ごしていただきたいなと思います」