Athelete News
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14.08.02
今週は栗原恵選手をゲストにお迎えしました。

今週の「ATHLETE NEWS」は、アテネ、北京オリンピックでバレーボール日本女子代表として活躍した、プリンセスメグこと栗原恵選手をお迎えしました。

藤木「バレーボールを始めたきっかけは何ですか?」

栗原「両親ともに、ママさんバレーに関わっていて、母親が選手、父が監督をしてたので、幼い頃からボールに触れ合う機会が多かったですね」

伊藤「身長が高かったのも、自分の中では良かったとは思ってましたか?」

栗原「バレーボールをするには、すごく良い武器にはなるんですけど、ずっと身長が伸び続けていたので、どこまで伸びるのかなという悩みはずっとありましたね」

伊藤「本格的にバレーボールに打ち込んだのはいつからですか?」

栗原「小学校のクラブチームで始めたんですけど、ちゃんと始めたのは中学校に入って、バレー留学をして兵庫に単身で移りました」

伊藤「それは自分から、その学校に留学しますと言って決めたんですか?」

栗原「声をかけていただいて、その時に自分で行きたいと思って決めました」

伊藤「その時のご両親の反応はどうでしたか?」

栗原「後悔しないように、自分のやりたい事をやりさいと、それだけを言ってくれましたね」

藤木「まだ中学生だと幼い部分もあるし、ホームシックとかにはならなかったですか?」

栗原「練習がハード過ぎて、練習が終わって、帰ってすぐ寝るという生活になってたので、あまり寂しいという感覚はなかったんですけど、たまに両親が泊まりに来てくれて、帰り見送った後に、一人で泣いたりはしてましたね(笑)」

伊藤「一人暮らしをされてたんですか?」

栗原「そうですね」

伊藤「中学生で一人暮らしですか!ご飯とかはどうされてたんですか?」

栗原「同じアパートに、同級生の親御さんがいらっしゃったので、食事の面に関しては助けてもらいながら、家は一人で住んで生活してました」

藤木「しっかりした中学生ですね(笑)」

伊藤「そして、高校が山口県の三田尻女子高校へ入学。一人で他県に行かれたんですね」

栗原「はい、ここでは寮があったので、寮で生活をしてました」

藤木「ちなみに、三田尻高校の練習で、笑う練習というのがあったんですか?」

栗原「中学校のバレーボールが厳し過ぎて、私が感情を上手く出せなくて、ポイントを決めても喜べない選手だったんです。それでは試合の中で、みんなの士気をあげる事に繋がらないという事で、ポイントをとって喜ぶ練習をさせられましたね」

伊藤「その練習はどうでしたか?」

栗原「本当に苦痛で(笑)、鏡の前でも練習しろと言われたんですよ。「決めた!」と先生に言われた瞬間に「やったー!」と喜ぶ練習をしないといけないんですね」

藤木「逆に恥ずかしくて、トラウマになりそうですよね(笑)」

栗原「泣きながらやってました(笑)」

伊藤「高校では1年生の時からレギュラーで活躍して、インターハイ・国体・春高バレー優勝と高校3冠を達成してますね」

栗原「入学して、すぐ私のポジションが空いてて、そこに入れてもらえたんですね。周りに恵まれていたと思います」

伊藤「3冠を達成して「満足した」とはならなかったんですか?」

栗原「優勝した次の日に、普通に練習をやる高校だったので、次の大会を目指して練習が始まってて、満足してる余裕が全くなかったですね」

伊藤「高3で全日本入りをして、選ばれた時はどんな気持ちでしたか?」

栗原「まったく実感がなくて、何故私がテレビで観ている先輩達の中のメンバーに入ってるのかが理解出来なくて、戸惑いが大きかったですね」

藤木「テレビで観てた人達で、みんな年上じゃないですか。どうでした?」

栗原「高校は3歳しか離れてないですよね。一回り年の違う先輩とプレーをするので、最初はガチガチでしたね。でも、そこに立つと年齢関係無く、ライバルという環境になるので、それに慣れるのに必死でした」

藤木「昨日、インターハイ=全国高等学校総合体育大会が開幕しました。バレーボール女子は、7日(木)に開幕します。高校生にとってインターハイはどんな大会なんでしょうか?」

栗原「春高バレーとは違って、チームが出来つつある状況での大会ですね。チームの中での実力差もはっきりしてくると思うので、春高以上に激戦になると思います」

藤木「2004年のアテネ、2008年の北京と2度オリンピックに出場されていますよね。振り返ってみてオリンピックはどんな大会でしたか?」

栗原「ワールドカップとか、世界選手権とか色々な大会があるんですけど、それも全てオリンピックの出場権をとるという事に繋がっているんですね。そういう意味では、オリンピックというものを先に見据えての4年間を、計画的に過ごしていくという大会なので、選手達のオリンピックにかける思いはひと際強いと思います」

藤木「アスリートにケガは付きものですが、栗原選手もケガに泣かされてきましたよね」

栗原「はい、過去に3度オペをしていますね。最初のオペの時は、元の自分のイメージがすごく強く残っていたので、自分の影を追いかける部分が強く、そこで苦しんでいました。3度目になると、自分は新しい状態になっているので、それを受け止めて、新しい自分を作っていかないといけないん、と考えが変わりました」

伊藤「練習が出来ないあいだは、復帰に向けてどんな事をされていたんですか?」

栗原「基本のトレーニングを中心にして、ボールを触ってしまうと、焦る気持ちも大きく出るので、控えながらトレーニングをしてました」

伊藤「心の支えになっていたのは、何ですか?」

栗原「根本にバレーボールが好きという思いが強くあるので、そこだけはぶれないで、もう一度コートに立ちたいという思いだけで過ごしてました」

藤木「バレーボールの魅力はどんなところですか?」

栗原「バレーボールで一番自分を表現出来るのかなと感じています。コートに立ってボールを追いかけてる自分が、素の自分に近いのかなと思います」

藤木「これからの目標を聞かせてもらってもいいですか?」

栗原「今年30歳になるんですけど、これからも現役で頑張っていきたいなと考えています。年齢でアスリートを区切られてしまう事が多いので、その壁を超えて行きつつ、さらに上を目指していきたいと思います」