Athelete News
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20.07.25
挑戦することが大好き
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今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、元バレーボール女子代表監督の眞鍋政義さんをゲストにお迎えしました。

眞鍋政義さんは、1963年生まれ、兵庫県姫路市出身。
大学卒業後の1986年、新日本製鐵に入社すると、1年目からレギュラーとして活躍し、新人王を獲得。
その後の新日鐵黄金時代を築かれました。
日本代表としては、1988年、ソウルオリンピックに出場。
2005年に現役を引退され、この年、女子の久光製薬スプリングス監督に就任。
2009年からは女子日本代表の指揮を執り、2012年、ロンドンオリンピックで銅メダルに導かれました。
リオ・オリンピック後に代表監督を退任、現在は、ヴィクトリーナ姫路の球団オーナーを努めていらっしゃいます。

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、今回はお電話をつないでお話を伺っていきました。



──長年女子のチームを指揮されてきましたが、女子の選手を指導する上で心がけていたことは何ですか?

やはり“コミュニケーション”ですかね。特に(バレーボールは)団体スポーツ、チームスポーツですから。私は男性ですから、マメに話をしたり、自分が思ったことはまず私自身が心の扉を開いて話をしないと選手も素直に受け止めてくれませんから、自分の心を常にオープンにしてましたね。

──例えば、“選手が髪型を変えた”ことに気づいたら言う…とか、そういうことをされていたんですか?

なかなか自分では気がつかないので、女性のマネージャーに「選手が髪を切ったり色を変えたりしたら連絡してほしい」とお願いしてありました。だから、女性マネージャーからラインとかメールとか電話で、よく連絡を貰っていました。

──選手の誕生日とかは?

当然、手帳に全部! 書いてありましたよ(笑)。

──選手の所まで降りていって、ということですよね。

やっぱり、そこまでしないとなかなか一体感は生まれませんから、それはよくやっていました。大変でしたね(笑)。

──むちゃくちゃ気を使われているんですね。

でも、監督は“モチベーター”ですから。やはり、目標を達成するために、選手・スタッフのモチベーションを上げるということは監督の仕事と思っていますから、マメにやっていましたね。

──先日、石川祐希選手がセリエA(一部リーグ)強豪のミラノへ移籍というニュースが舞い込んできましたが、眞鍋監督も“石川選手の先駆け”と言いますか、セリエAのパレルモへ行ってらっしゃいましたよね。

行ってましたね。日本人で初めてでしたね。もう20年くらい前ですよ。日本の男子・女子が世界で活躍するためには、やっぱり世界を知らないと勝てませんから。そういう意味では石川選手は世界に行って挑戦していますからね。僕は“挑戦すること”が大好きなんですよ。だから、本当に応援しています。

──眞鍋さんが初めてセリエAに行かれた時は、相当に勇気が必要だったのではないですか?

勇気が要りましたね。それこそいろんなことがありました。全く英語も通じなくて、いきなりイタリア語ですからね(笑)。

──言葉の壁がありますよね。

でも、イタリアは食べ物が美味しかったですね(笑)。

──いわゆる“実業団”だったわけじゃないですか。そこからセリエAということは、実業団を辞めてプロ選手になるということですよね?

社会人が会社を退職して、しかも年齢が36歳でしたからね。今考えるとよく行きましたよね。

──そこ(セリエA)で世界最高峰のバレーボールを体験して、色々と得られたのではないですか?

バレーボールって、よくテレビ中継をしてますよね。指導者も選手も、日本以外の国は、アジアも欧米も全員が“プロ”なんですよ。日本だけが、まだアマチュアスポーツ、企業スポーツなんですよ。
私は当時日本代表でしたから、やはり“世界のプロ選手になりたい”と思って、イタリアに行きました。やはり勉強になりましたよね。36歳でしたけど。

──いつか日本もプロリーグ化してほしいですよね。

男女日本代表がもう1回、ワールドカップや世界バレー、オリンピックでメダルを獲るためには、少なくとも世界と同じ土俵に行かないと厳しいと思いますね。

──現在、日本代表を率いる中田久美監督に期待することはなんですか?

オリンピックでもう1度表彰台に上ってほしいなと思っています。できたらメインポールに(日本国旗を掲げて)、君が代を聴きたいですよね。

──「“東洋の魔女”再び」ですか。今の日本代表はどうですか?

“日本がどうか”というより、世界が強いんですよ。身長も高くて。ですから、男子も女子も大変だとは思いますけど、チームスポーツですからね。何が起きるかわかりませんし、そういう“一体感”も含めて期待しています。

──組織力で対抗しないと、あの体格差はなかなか埋められないですよね。
そして、真鍋さんがオーナーを努めていらっしゃるヴィクトリーナ姫路が、Vリーグで目指すところは?


我々は、5年前に日本で初の女子のプロチームを立ち上げまして。当然、地域でね。特に、姫路、播磨地域という地域の皆さんに応援して貰っているプロチームなので、“スポーツを通して、バレーボールを通して地域を盛り上げて行きたい!”と思って、今やっております。

──そして、それと並行しているプロジェクトが、「ヴィクトリーナ ドリームス」。

「ドリームス」は、今までのオリンピアンの選手が日本中を周って、特に中学生に、バレーボールの色々な指導をしております。

──子供たちにとっては憧れの選手が指導してくれるわけですから、素晴らしい経験ですよね。

そうですね。“少しでもバレーボール人口が増えてくれたら良いな”と思って、やらせて貰っています。

──そうやって裾野を増やしていくことが、世界に立ち向かうことに繋がるんですよね。

そうですね。特にバレーボールは、“ママさんバレー”の人口がすごく多いんですよ。そういった意味でも、今は少子化ですけど、“バレーボールをしてほしい”という思いを持って、オリンピアンたちが日本全国中を色々周って指導しています。

──この番組では、毎回ゲストの方にcheer Up Songを伺っています。今週も、眞鍋さんの心の支えになっている曲を教えてください。

安室奈美恵さんの「Hero」でお願いします。

──この曲はリオオリンピックのテーマソングですよね。銅メダルを獲ったロンドンオリンピックのテーマソングでなくていいんですか?

いいんですよ。やはり、負けてる試合の方が思い出がありますよね。

──負けた時の方が、思い出がたくさん残っていますか?

ロンドンでメダルを獲って、“もう1つ上のメダル”と思ってましたけど、最終的には5位という成績でしたから。
この歌も、良い歌ですよね。

──やっぱり、“5位に終わってしまった”という色々な思いが蘇るのではないかと思ったんですけど。

やはりそうですね。その“悔しい思い”をまだずっと持っていますから、そういった意味でも心に残っている曲ですね。

──なるほど。“そこで終わり”ではなく、その悔しさを胸に新たな目標に歩き出す、という。

そうですね。ですから東京(オリンピック)で、ぜひ、日本の女子バレー、男子バレーは頑張ってほしいですよね。


今週のゲスト、眞鍋政義さんのサイン色紙を1名様にプレゼントします!
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