Athelete News
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20.05.16
リスナーのみなさんへエール
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今週の「Athlete News」は、2人のアスリートの方が、“リスナーのみなさんにエール”ということで、特別に電話で出演してくださいました。

1人は、サッカーの東京オリンピック世代で、名古屋グランパスエイトの相馬勇紀選手です。
早稲田大学在学中に名古屋グランパスエイトの特別指定選手に登録され、2018年Jリーグデビュー。
去年行なわれたトゥーロン国際では22歳以下日本代表の準優勝に貢献し、大会ベストイレブンを受賞。さらに、12月には日本代表にも選ばれ、初出場を果たされました。

そしてもう1人は、3人制バスケットボール、3×3(スリー・エックス・スリー)の女子日本代表で、トヨタ自動車・アンテロープスの馬瓜(まうり)ステファニー選手です。
ガーナ人の両親を持ち、高校時代は名門・愛知県の桜花学園のキャプテンとして、チームを高校三冠に導きました。
現在は、5人制と3人制バスケットボールの2刀流で活躍され、去年開催された23歳以下の「3×3 ワールドカップ」では、見事金メダルに輝かれました。

練習もままならない今の状況で、どんなことを思っているのか。また、東京オリンピックに向けての思いもお2人に伺っていきました。


まずは、相馬勇紀選手に電話をつないでお話を伺いました。

<名古屋グランパスエイト・相馬勇紀選手(男子サッカー)>


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──Jリーグが中断していて、緊急事態宣言が出される中、なかなかチームで練習はできない状況だと思うんですけれども。

相馬:
そうですね。チームでZoomというアプリを使って、体幹トレーニングなど、室内でできるトレーニングを皆で一緒にやったりしていますね。

──練習をオンラインでやっているんですか!

相馬:
オンラインでやってます。通信もしっかりしていて、ちゃんとできていると思います。

──“オンラインでできるトレーニング”と言ってもなかなか限られてきてしまうと思うんですが、普段のトレーニングにはないトレーニングも取り入れているということですか?

相馬:
それもありますね。(通常時の)練習ではトレーニングに割ける強度が上げられない分、今は代わりに(トレーニングが)できているという感じですね。
再開した時に、皆の身体がひと回り大きくなっていたら、トレーニングの効果かなと思います(笑)。

──東京オリンピックが1年延期になりました。男子のサッカーの場合「23歳以下」という年齢限がありますから、相馬選手も“(年齢制限は)どうなるんだろう?”って思われたりしました?(※相馬選手は現在23歳)

相馬:
気にしないようにはしていたんですけど、“気にしないようにしている”こと自体が気になっているということだと思うので。“出たいな、(年齢制限が)変わらないかな”、と思っていました。

──(東京オリンピックにおける男子サッカーの年齢制限が「24歳以下」に)正式に決まって、ほっとしたというところですか?

相馬:
もう、本当にほっとしましたね。本当にこんな巡り合わせはないと思いますし、僕の場合は早生まれ(2月25日生まれ)だったからこそ出場できたという部分があるので。この1年をプラスにとらえてやっていきたいと思います。

──早稲田大学に在学中から、名古屋グランパスエイトの特別指定選手としてJリーグでプレーされていましたが、やっぱり、“プロ”というのはレベルが違いましたか?

相馬:
謙虚な気持ちは持っているんですけど、最初に入った時の印象が「思っていたより違いがなかった」というか…。

──"できるぞ、俺!”と思ったわけですね(笑)。

相馬:
(笑)。僕の特長がとにかく“フィジカル”の部分にあったので。技術が高い選手とかは大学に比べて多くいらっしゃいますけど、自分のフィジカルの部分というのは、どこのレベルに行っても戦えるものがあると、初戦で感じました。

──逆に、技術面で課題として見えた部分というものもありましたか?

相馬:
ありましたね。プレスに来るスピード感であったり、1つ1つのパスの正確性だったり。ディフェンダーの選手も大学の時とは足の伸びる幅が違ったので、最後の精度や細かいところというのは、最初、課題に感じました。

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──相馬選手には、“爆発的なスピード”と“1対1の強さ”があります。速さだけではない強さ、これはどのようにして身に付けたものなんですか?

相馬:
段階的なものなんですけれど、高校の時からウエイトトレーニングのような、重りを持って身体を大きくするトレーニングをして、大学の頃にはしっかり身体が出来ていたので、(現在は)体幹というか、バランスだったり軸のトレーニングをしています。

──トレーニングに「ヨガ」も取り入れているとか。

相馬:
しっかり重量が重くなった分、そこに“しなやかさ”が付くと、さらにドリブルのキレだったり潜って蹴る動作がやりやすくなるので、毎日ヨガをやっています。

──そして去年6月には、22歳以下の日本代表に初招集されて、トゥーロン国際大会で準優勝、大会ベストイレブンにも選ばれました。手応えはいかがでしたか?

相馬:
自信が付きました。過信にならないように謙虚な気持ちは忘れずに常に持ち続けているんですけれど、決勝でU-23のブラジル代表と戦った時に、1対1で(相手選手を)ほとんど止められたことや、ドリブルの時もけっこう(相手選手を)抜けたこともあって、“あ、いけるんだな”と思いました。

──その半年後の12月にはフル代表にも選ばれました。フル代表のユニホームに袖を通した時のお気持ちは?

相馬:
素直に嬉しかったですね。小さい頃からテレビで観ていた、夢に見た舞台だったので。(ユニホームを)着たら着たで、次は、“そこからどれだけ活躍できるか”というところに目標が変わったので、また頑張りたいと思います。

──そして、新型コロナウイルスの影響で外出ができず、運動したくてもなかなかそれが叶わないリスナーのみなさんがたくさんいますので、ぜひ熱いエールをお願いします。

相馬:
今はとにかく、僕も含めて「感染防止」に努めるのが大切だと思うので、そこは残しつつ…。
ちょっと今、企画を考えていて、僕がヨガをしている動画だったり、“ヨガ教室”のようなものができたらなと思っています。今ラジオを聴いてくださっているリスナーのみなさん、公式LINEやグランパスのTwitterで企画しているので、もし実現したら一緒にやりましょう!

──サッカーを頑張っている子供たちが相馬選手とフィジカルを手に入れられたら素晴らしいことなので、ぜひぜひ実現してください。
最後に、“今リスナーに届けたい歌のリクエスト”をお願いします。


相馬:
Official髭男dismの「115万キロのフィルム」という曲です。

──ヒゲダンさんはお好きなんですか?

相馬:
好きですね。最近よく聴いています。

──新型コロナウイルス収束後、Jリーグ、そして来年の東京オリンピックへの思いをお聞かせください。

相馬:
僕ら選手は、自宅でできる限りのことをしています。そして再開した後は、我慢した分、感動できるようなプレーをしたいと思いますので、またスタジアムで会える日を楽しみにしています。

──相馬選手には“夢”というか“目標”があるんですよね?

相馬:
たくさんあるんですけど、まずは東京オリンピックで金メダルを獲ることと、いつかはイギリスのプレミアリーグでプレーをしたいという夢があります。

──ぜひその夢を叶えて、ゴールを決めた後はヨガのポーズを取っていただきたいなと思います(笑)。

相馬:
「なんだ、この日本人は!?」って注目されるようなヨガパフォーマンスを考えておきます(笑)。



続いては、馬瓜ステファニー選手と電話をつないでお話を伺いました。

<トヨタ自動車 アンテロープス・馬瓜ステファニー選手(女子バスケットボール)>


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──ステファニー選手は、5人制と3人制の“二刀流”で活躍されています。もともとは5人制をやってらっしゃったんですよね。

馬瓜:
そうですね。代表でも、最初は5人制の方でやらせてもらっていました。

──3人制を始められたきっかけというのは?

馬瓜:
(2018年に)アジア選手権大会があったんですけど、その時に3人制で怪我をしてしまった選手がいて、5人制の方から(代わりの選手を)選ばなくてはいけないということで自分を選んでいただいて。その時が初めてで…初めての大会がアジア選手権だったんですけど(笑)。

──いきなりそんな大きな大会で! それまでに練習とか遊びで3×3をやったことはあったんですか?

馬瓜:
全くなくて。ルールも全然わからなくて、前日にYouTubeで確認しました(笑)。色々と調べながら、教えてもらいながら、なんとかやっていったという感じですね。

──(3人制に)声を掛けられた時には、喜び、戸惑い、どんな気持ちが大きかったんですか?

馬瓜:
正直、もちろん戸惑いもあったんですけど、でも、今まで(3人制を)見ていて“楽しそうだな”とも思っていたので、こういうところで参加させてもらえるのはすごく嬉しかったです。

──実際に3人制でプレーしてみて、どうでしたか?

馬瓜:
やっぱりスピード感が全然違いました。5人制だと自分と同じくらいの身長の選手を守ったりするのが当たり前なんですけど、(3人制は)大きい選手でも小さい選手を守ることもありますし、色々と難しい部分はありましたね。

──ご自身のプレーススタイルも、5人制と3人制で変わったりしたところもありますか?

馬瓜:
根本的に“バスケ”という部分では同じなので、そこはあまり変わっていません。5人制でやっていたリバウンドだったりディフェンスだったりという部分を評価されて3×3に呼んでいただいたので、そこは変わらずに統一してできるようにはしています。

──去年開催された23歳以下の「3×3 ワールドカップ」では、見事金メダル! 一昨年は準優勝ですよね。着実にステップアップして、自信になってるんじゃないですか?

馬瓜:
そうですね。一昨年の決勝では相手(ロシア)に歯が立たなくて一方的にやられてしまった部分が多かったんですけど、今年、同じロシアと試合をして、通用することが多くなっていて。普段日本人同士で練習しているとわかりづらいんですけど、海外の選手とやっていると、日本のスピード感には(海外の選手は)ついてこれないんだな、と感じました。

──3×3は、東京オリンピックの新種目になりました。“新種目”ということで注目も浴びるでしょうし、活躍したい、メダルを獲りたいという気持ちも強いんじゃないですか?

馬瓜:
そうですね。普段5人制でやっていますけど、「3×3」も1つの競技として見てもらいたいですし、やっていてすごく楽しいということを、周りに伝えることができたらいいなと思います。

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──Wリーグ(バスケットボール女子日本リーグ)がシーズン途中で中止となりましたが、ベストシックスマンに初めて選ばれました。これについてはいかがですか?

馬瓜:
リーグが中止になったのはすごく残念だったんですけど、そんな中で(ベストシックスマンを)貰えたのはすごく嬉しいことですし、チームの皆がいてこその賞ということもあるので、本当に嬉しかったです。

──そして緊急事態宣言が出されている中、なかなかチームで練習というのはできない状況だと思いますが、現在はどのようにトレーニングをされていますか?

馬瓜:
今は体育館が使えなかったりとかするんですけど、私は体幹トレーニングがすごく嫌いなんですけど(笑)、逆にそこを重点的に毎日やっていますね。
自分を使って(トレーニングを)するしかないので、重りがなかったら水が入った容器を代用したりとか。そういうことを頑張っています。

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──お姉さんのエブリン選手は5人制で代表候補に入っています。当然、姉妹そろってのオリンピック出場、狙いたいですよね?

馬瓜:
そうですね。私たちがここまで来るまでに色んな人に支えてもらいましたし、何より親は自分たちの国籍を変えてまで私たちのことを応援してくれているので、(オリンピックは)そういう人たちに恩返しするための大切な大会でもありますね。
あとは、“アスリートになりたい”という子たちの希望になれたらいいなと思います。

──姉妹そろってオリンピック出場が決まったあかつきには、やっぱり「ブロンコビリー」でお祝いですか? ステーキか、ハンバーグか(笑)。

馬瓜:
そうですね(笑)。皆で集まって、(お祝いが)できたらいいなと思います。
私はハンバーグ派です(笑)。

──今、新型コロナウイルスの影響で外出ができず、運動したくてもなかなかそれが叶わないリスナーの方がたくさんいます。ぜひ熱いエールをお願いします。

馬瓜:
今は大変な状況なんですけど、もしこういう状況にならなかったら、今まで当たり前にできていたことが“当たり前じゃない”ということに気付けなかったと思います。
私自身、毎日のように体育館に行ってバスケができていたことに対する感謝が全然足りていなかったと思いますし、今はそのありがたみをすごく感じています。
これ(コロナ禍)が終わった後は何をしても楽しめるんじゃないかって思っているので、それを楽しみに、今は皆で「STAY HOME」でしっかりと対策をして、皆で頑張りましょう!

──この状況を乗り越えた後に、新たな価値観、生き方というものが、ひょっとしたら生まれるかもしれませんよね。
最後に、“今リスナーに届けたい歌のリクエスト”をお願いします。


馬瓜:
私が届けたいのは、SALUさんの「In My Life」という曲です。
この曲は「2度とない人生を楽しもうよ」みたいなことを言っていて、「“今までの当たり前”が当たり前ではないけれど、後ろを向くのではなく前を向いて生きよう」というメッセージが込められている曲なので、みなさんにもぜひ聴いてほしいなと思います。

──新型コロナウイルスが収束した後、Wリーグ、東京オリンピックでのステファニー選手の目標をお聞かせください。

馬瓜:
コロナウイルスとの戦いを乗り越えて、必ず自分たちで東京オリンピックへの出場権を勝ち取って、そこで金メダルを獲れるように頑張りたいと思います。

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