Athelete News
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20.04.18
目指すは姉妹で「世界一の金メダル」
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今週の「Athlete News」は、女子レスリング57キロ級 川井梨紗子選手と62キロ級 川井友香子選手がゲストです。お二人の母校、至学館大学に伺ってインタビューをさせていただきました。
(※このインタビューは、東京オリンピックの延期が決定する前に行われたものです)


石川県のご出身の川井姉妹。
姉、川井梨紗子選手は1994年11月21日生まれ、現在25歳。
ジャパンビバレッジ所属。
2016年リオオリンピック63キロ級で金メダル。
世界選手権は2017年から3連覇を達成。
(17年60キロ級、18年に59キロ級、19年に57キロ級で優勝)

至学館大学の妹、友香子選手は1997年8月27日生まれ、現在22歳。
2018年の世界選手権で62キロ級で銀メダル、2019年に銅メダルを獲得。
元レスリング選手のご両親の影響を受け、レスリングを始めた川井姉妹が見据えているものとは?



──まずは、2月に行われたアジア選手権、姉妹そろっての優勝、おめでとうございます! やっぱり、2人そろっての優勝というのは格別な気持ちでしょうか?

梨紗子:
そうですね。嬉しかったんですけど、本番はオリンピックなので「オリンピックでもう1度これ(そろって優勝)をやりたいね」と話していました。

友香子:
国際大会で2人で優勝というのは初めてだったので、すごく嬉しかったんですけど、私たちが目指しているのは“世界一の金メダル”なので、オリンピックに向かってもっと頑張ろうと思いました。

──梨紗子選手はリオオリンピックで金メダルを獲られていますが、その時の“景色”というものはいかがでしたか?

梨紗子:
その時が「世界一」が初めてだったので、“こんなに綺麗な景色があるんだ”と思いましたし、その光景は今でも覚えています。本当に綺麗でした。

──その景色を今度は友香子さんにも見てほしい、と。

梨紗子:
そうですね。本当に見てほしいですね。

──その後、梨紗子選手は世界選手権も3連覇されまして、(日本代表の)キャプテンにもなって、その責任感というのは大きくなってきていますか?

梨紗子:
そうですね。今までは吉田沙保里さんだったり、伊調馨さんだったり、偉大な先輩方がいたので、本当に着いていくだけの立場だったんですけど、そうではなくなって。今度は(日本代表の中で)オリンピックを経験しているのが今のところ私だけなので、私が引っ張っていかなきゃいけないな、というのは感じます。

──その姿を、友香子さんはどういう風に見てらっしゃったんですか?

友香子:
今の私だと自分のことで精一杯で、周りにまで気を遣えない部分があるんですけど、梨紗子は自分のこともしっかりした上で、周りのこともしっかり気にして行動しているので、“すごいな”と思って見ています。

──具体的には、いつ頃から「2人でオリンピック」を目指すようになったんですか?

梨紗子:
「2人でオリンピックを目指そう」となったのは、私がリオの代表に決まったのが2015年なんですけど、その時からですね。
私が代表に決まった後から、「一緒に出よう」じゃなくて、「2人で出れたらいいね。目指せるところまでやってみよう」と話し始めました。

──そうなんですか! その時に友香子さんはどんな風に思われたんですか?

友香子:
その時は私は全然弱くて、全日本でも3位に入れるか入れないかくらいの実力だったので、口だけで「出てみたい」と言ってたんですけど、私がちゃんとオリンピックを意識し始めたのは、リオオリンピックで梨紗子が金メダルを獲る姿を見てからです。
現地で直接この目で見ることができて、やっぱり本当に羨ましいし、憧れだなと感じました。

──そこからまた「東京オリンピック代表」をかけた戦いがありましたが、伊調馨選手と階級が同じというのは、どういった想いがあったんでしょうか?

梨紗子:
“馨さんに勝ちたい”という想いは4年間ずっとあったんですけど、リオの予選の時にはまだ世界チャンピオンになったこともなくて、“ただオリンピックに出たい1人の選手”だったので、怖いもの知らずというか、ただ“勝ちたい”という気持ちだけで試合が出来たんです。

でも、リオが終わってから私が世界チャンピオンになって、初めてチャンピオン側のプレッシャーを感じることになって、東京オリンピックの予選で馨さんと試合をするにあたって「オリンピックチャンピオン同士の戦い」となった時に、自分にもそんな肩書きがついたことがプレッシャーになってしまって、怖くなりました。

──そうだったんですね。そして、その戦いが8ヶ月にも及んだわけですよね。友香子さんは側で見ていてどうでしたか?

友香子:
本当に“凄いレベルの高い戦いをするんだな”って感じていて。自分の姉で身近な人なんですけど、そういう戦いが出来ていて“凄い人なんだな”って思いました。

──去年の世界選手権では友香子さんは3回戦で破れてしまって、そこから敗者復活でオリンピック代表を勝ち取ったんですよね。その“気持ちの切り替え”というのはどうやったんですか?

友香子:
私1人だったら気持ちの切り替えは出来ていなかったと思うんですけど、母が現地まで来て応援してくれて、負けた後もずっと私の側にいて声をかけてくれたので、そのおかげで少しずつ気持ちの切り替えができたんじゃないかなと思います。

──その時、梨紗子さんはどんなお気持ちでいらっしゃったんですか?

梨紗子:
私は友香子の試合を見ていなくて、負けたことを母からの連絡で知って。私の決勝戦が控えているタイミングで負けてしまったんですけど、“姉妹で出たいと言ってるのに、これで私だけ決まっても喜べない”と思いました。
“これからまた厳しい国内予選があるのかもしれない”と思うと、本人が1番落ち込むと思うんですけど、私も落ち込みましたね。

──その時は、何か言葉をかけたんですか?

梨紗子:
何を言えば良いかはすごく迷って、その時にはまだ敗者復活戦があるかどうかもわからない状態だったので、ただ「前を向くしかないよ、泣くのはやめなよ」としか言えなくて。
それで敗者復活戦が決まった時には「1回諦めかけたチャンスがまた来たんだから、ここで決めなきゃダメだよ。本当に後悔しない試合にしなきゃいけないよ」と話しました。

──となると、友香子選手は、そのプレッシャーだったり緊張感というのは相当大きなものだったんでしょうか?

友香子:
敗者復活戦と3位決定戦の時には、負けた時の自分の試合に対しての後悔がすごく大きくて、“もうそんな想いをしたくない”という気持ちが強くて。プレッシャーというよりは”自分のレスリングをやり切る”という気持ちの方が大きかったです。

──実際に、お姉さまとお母さまの声は聞こえたんですか?

友香子:めちゃくちゃ聞こえましたね。本当に声が大きくて通りやすいんで、セコンドの人より声が聞こえて(笑)。

──全力の応援、どんなお気持ちだったんですか?

梨紗子:
友香子に代わって戦うことは出来ないので、私に何が出来るかと言ったら、友香子を心強くマットに立たせてあげること。試合中も声を届けることが力になるんじゃないかなと思ったので、声が枯れるほど応援しました。

──声、枯れましたか。

梨紗子:
枯れましたね(笑)。

友香子:
ガッサガサ(笑)。

──番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。今週は川井梨紗子選手の心の支えになっている曲を教えて下さい。

梨紗子:
倖田來未さんの「Eh Yo」という曲です。

──梨紗子さんは倖田來未さんが大好きなんですよね。

梨紗子:
本当に昔から好きです。この曲は割と最近の曲なんですけど、ちょうど私が明治杯で伊調馨さんに勝って、7月のプレーオフの前に配信された曲で、“あと1つ”のところまで来ている私の状況に寄り添っていたというか。
偶然なんですけど、凄いタイミングで出た曲で、この曲ばかり聴いてましたね。


今週のゲスト、川井梨紗子選手・川井友香子選手のサイン色紙を1名様にプレゼントします!
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