Athelete News
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20.04.11
速く走るために必要なこと
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今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、男子陸上短距離の白石黄良々選手をゲストにお迎えしました。
(※このインタビューは、東京オリンピックの延期が決定する前に行われたものです)

白石黄良々選手は、1996年5月31日生まれ。
現在23歳、鹿児島県のご出身で、株式会社セレスポに所属されています。

社会人1年目の 2019年4月の織田記念国際で10秒19の自己ベストをマークして優勝。
7月のダイヤモンドリーグ・ロンドン大会の男子400mリレーで日本代表に選出され、アンカーを務めて2位に貢献。
秋のドーハ世界陸上でも、200mと4×100mリレーに出場。
第2走者を務めたリレーは、37秒43の世界歴代4位、アジア新記録で銅メダルを獲得。
日本選手4人目となる100m9秒台に加え、200mでも躍進が期待できる選手として注目されています。


──どうしたら速く走ることが出来ますか?

綺麗に走るというのが1番大事なことで、手と足を交互に出す、そのタイミングを揃えることが大事だと思います。練習方法としては綺麗に腿上げ(ももあげ)をする感覚をつけてから走ってみると速くなるのではないかと思いますね。
その場で腿上げをして、ちょっと身体を前に倒して走ってみる。陸上をやっていない人が普段思いっきり走るときって、腿は上がっていないと思うんですよね。
地面を押そう押そうとして足が後ろに流れてしまっているので、そこを腿上げすることによって“足を前に返す”という動きが少し身につくので、その方が綺麗に走れると思います。

──元々足は速いけど、「もっと速く走りたい!タイムを縮めたい!」という人はどうしたらいいですか?

元々足が速ければ、すぐにタイムは縮められると思います。走りに必要な筋肉を付けるというのが大事なのかなと思いますね。

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──どの部分の筋肉が必要となってきますか?

やはり「エンジン」と呼ばれているお尻の筋肉であったり、腿の裏のハムストリングスの筋肉というのは陸上選手にはとても大事なので、そこの筋肉が発達すれば、より速く走れるかなと思います。

──日々の生活の中で鍛えられる方法って、何かありますか?

普段の生活の中だったら、階段とかを有効に使ってみたら良いと思います。
1段飛ばしやちょっとお尻を意識して地面を押して階段を登るなど、そういう事を繰り返しているうちに自然とお尻が使えるようになったり、ハムストリングスの筋肉を使って走れたりとかするようになるので。
やはり大きい筋肉の方が大きい力を発揮しやすいので、とても大事にしてます。職業病じゃないですけど、階段を見ると1段飛ばしをしたくなることがありますね(笑)。

──メンタル部分はどうやって鍛えたらいいですか?

メンタルの状態がブレる時って、たぶん自分に自信がない時が一番多いと思うんです。
試合とかで走るまでに“自分が思い描いた理想の走りが出来ているか”という部分の過程が大事になってくると思うので、それまでに自分の納得出来る練習をやったり、理想としているフォームを完成させておくというのが、とても大事だと思います。
頭の中で、「理想の走り」だったり「理想の結果を達成している自分」というのを常にイメージして、自分に自信をつけるようにしていますね。
「これだけやってきたから大丈夫だろう!」という開き直った気持ちで試合に挑めることがメンタルを保てる方法なのかなって思いますね。

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──スタートのポイントってあったりしますか?

僕もあまりスタートは得意ではないですけど、“なるべく低く、そして足が後ろに流れないように出る”というのを、僕はスタートのポイントにしていますね。
トップ選手って、スタートした時に足が自分の後ろに返ってないと思うんです。自分が足を着いたところとお尻の後ろには壁があると思って、前にだけ空間を作るようにしていますね。

──トップスピードを上げるためにはどうすればいいのでしょうか?

僕は前半のスタートのところで力を余り使わないようにしています。そこで力を温存して周りの選手と変わらない程度で走って、後半残った余力で自分の最大スピードに繋げることが大事なのかなって思います。

──100m9秒台の時代になった日本の陸上短距離界ですが、トップスピードはどの位なんですか?

時速40キロメートル位は出てると思います。それ位の速度で走らないと、9秒台というのは達成出来ないと思います。
ドーハの世界大会のゲームでもそうでしたけど、僕はトップスピードはそれに近い位出てきていると思うので、後は苦手なスタートを改善していければ9秒台は出るんじゃないかと思います。

──番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。白石黄良々選手の心の支えになっている曲を教えて下さい。

BAD HOPの「Double Up」という曲です。

──なぜこの曲を選ばれたのでしょうか。

元々BAD HOPがすごく好きなんです。ラッパーなんですけど、恵まれない環境から自分たちの夢を追いかけて、横浜アリーナでライブをするくらいのすごいアーティストになったので、男として夢を叶えて格好良いなと思いますね。
この曲も“自分達がどういう状況でここまでになったか”というのを歌にしていて、僕もこの曲を聴いて“夢を叶えたいな”と思えたので、聴いています。

──白石黄良々選手が短距離を続けてこられたモチベーションを聞かせてください。

自分が結果を出すことに喜んでくれる人がいるという事と、単純に自分が小さい頃から走ることが好きで、走っていてまだ“楽しい”と思えるので、それがずっと短距離を続けてこれた理由なのかなと思いますね。

自分が今オリンピックを目指しているのも自分だけの夢ではありませんし、応援してくれている家族だったりコーチだったり仲間の1つの夢でもあるので、その夢を見せてあげたいなという部分もあるので、簡単には諦められないですね。

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今週のゲスト、白石黄良々選手のサイン色紙を1名様にプレゼントします!
ご希望の方は、番組公式ツイッターをフォローして指定のツイートをリツイートしていただくか、
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