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19.11.16
フェアリージャパンの強さ
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今週の「Athlete News」は、元新体操日本代表 フェアリージャパン 畠山愛理さんをゲストにお迎えしました。

畠山愛理さんは、1994年8月16日生まれ。東京都のご出身。
2009年に新体操日本代表「フェアリージャパン」に入り、
2012年ロンドンオリンピックでは団体で7位入賞。
2015年世界新体操選手権では団体種目別リボンで銅メダル。
2016年リオデジャネイロオリンピック出場後に引退。
現在は新体操の指導、講演、メディア出演などでご活躍中です。


──9月に行われた世界選手権で44年ぶりとなる団体総合銀メダル!
さらに、自力でオリンピック出場権獲得! こちら、どれくらいすごいことなんですか?


実は、オリンピックって総合しかないんですよ。種目別がないんです。
なので、総合でメダルを獲得できるということがすごく重要になってくるんですね。
今まで日本は種目別だったらメダルを取れるようになってきてたんですけれども、総合で銀メダルを獲得できたっていうのは本当にすごいことなんです。
総合だけではなく、種目別でロシアを抜いて金メダルというのもすごいです。
ロシアは、私が選手だったとき私たちが最高の演技をして、ロシアがミスをしたとしても追いつかなかったくらいなんです。
なので、技の精度を上げる練習をしてきたと思うんです。一つの技に対してどれだけ成功率を上げていくか。
私が選手だったときよりも濃い練習を積み重ねてきてるからこそ、演技からも自信が感じられましたし、私が選手だったときとはルールも変わって、技の量も増えたんです。
技の量が増えることで一つミスをしたら次の技にも影響してきてしまうんですけど、だからこそ正確でないと一つの演技を最後までやり遂げられない。そういう難しさもあるんです。
そういう難しいルールになっても日本の選手たちは正確に全てやっていました。

──たったの0.5点差での銀メダル獲得! 金メダルが見えていますよね

私は、日本は金メダルを取れるくらいの位置にいると思います!
オリンピックだけではなくて、その前のワールドカップとか世界選手権の結果がすごく新体操って重要になってくるんですね。
東京オリンピックの前の年に総合で銀メダルを取れたっていうところは、世界中に日本は強豪国なんだぞということを伝えられたと思いますし、来年に向けて良い世界選手権になったと思います。
山崎強化本部長も、思ってた以上に選手たちが成績を残してくれたと言っていました。山崎先生はそういう風に感じたかもしれないんですけど、選手たちはこれくらいできるっていう気持ちで臨んだと思うので、来年が楽しみですね。

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──山崎浩子さんは、どのような人物でしょうか?

お父さんみたいな感じですかね。大事な時だけ背中を押してくれる、強い言葉をポンとくれるような先生です。
山崎先生もいろんな話を聞いてくれますし、練習以外の時間では家族みたいに話ができるんですけど、お母さんのようないつでも喋れる存在ではなく、重要な時に言葉をもらいたいというか、心強い存在ですね。

──頼もしい存在ということですね。山崎さんは、2005年にオーディション制を導入し、代表団体メンバーの選び方を変更しました。これはどういうところを重視するようになったんですか?

やはり、海外の選手たちの方が身長が大きいんです。例えると、団体ではバービー人形5人が演技しているような感じだったんですけど、
海外勢と戦うためには日本もダイナミックな演技が必要だということで全日本で優勝というだけではなくて、小さい頃から選手たちを見て集めるということを始めました。

──芸能のオーディションのような感じでやっていくんですか?

そうですね。でも、「この演技をしてください」というよりは「即興で踊ってください」っていう感じです。

──新体操に即興という要素はあるんですか?

即興力というよりも自分を魅せるということですね。
先ほども話をしましたが、気持ちが演技に出てくるので、即興で踊ってくださいと言われたときにすぐ踊れて、先生の前で“私を見て!”とアピールできる子は、たとえ技術が少なかったとしても将来的に伸びるだろうということで選んでくれるかもしれないです。
もちろん技術面も必要ではあるんですけど、オーディションの最初は体重であったり身長、足股の長さ、手の長さを測るところからスタートします。

──プロポーション重視するというと、やはり持って生まれたものがないとフェアリージャパンには入れない。
残酷なようではありますけれども、見た目で採点される競技であるが故、そこに重きを置いたことが今の好成績につながってるんですかね


そうですね。選ばれた選手たちも全国大会で優勝していなかったり、全国大会に出たことない子でも代表に選ばれたりするわけです。
反対に言えば、全国大会に優勝した子でも選ばれなかったりする。
同じように頑張ってきているから、その選手の気持ちはわかりますよね。優勝してるからこそ、誰よりも一生懸命頑張っているわけですから。
そういう子達の気持ちを思うと、選ばれた選手たちは最初すごく周りの目を気にしがちだと思うんです。
でも、その不安な気持ちを押し殺して、せっかく選ばれたんだからその子以上に頑張ろうと思ったからこそ、今年の結果に繋がったと思いますし、今のフェアリージャパンがあると思います。

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──最終的にはトップレベルの技術を手に入れているわけですからね。
そこには並並ならぬ努力があるんだと思います


代表の中でもレギュラーになれる子、なれない子というのがどうしても出てきてしまう。そういう中で、360日くらいはみんなで一緒に共同生活を送るんです。

──ほぼ毎日ですね!

女の子だけの世界で、ずっと新体操だけに全力で取り組んでいます。
みんな頑張ってるからこそ楽しいし、みんな頑張ってるからこそ選ばれた子は落ちてしまった子の分まで頑張ろうって思えるし…。
選ばれた5人は5人だけの気持ちではなくてチーム全体、選ばれなかった子の部分まで気持ちを背負って大きな気持ちで舞台に立っているので、日本の強さはそこにもきっとあるんじゃないかなと思いますね。

──そして番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。畠山さんの心の支えになっている曲を教えて下さい

アリアナ・グランデさんの「Put Your Hearts Up」です。
リオオリンピックまでの練習や、練習前の時間、リオの大会に向かうバスの中などでよく聴いていました。
アリアナ・グランデさんの声とか、ちょっとゆっくりなテンポとかがすごく好きで落ち着く曲だったので、ずっと聴いてましたね。


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