Athelete News
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18.10.27
怪我を乗り越えて
今週の「Athlete News」は、ブリヂストン所属 競泳 日本代表 萩野公介選手をゲストにお迎えしました。

萩野公介選手は1994年8月15日生まれ。栃木県のご出身。
0歳の時から水泳を始め、小学校低学年から学童新を更新。
中学・高校でも各年代の新記録を樹立してきました。
高校3年の時、ロンドンオリンピックに出場し、
400m個人メドレーで銅メダルを獲得。東洋大学に進学を機に平井伯昌コーチに師事、
リオデジャネイロオリンピックでは3つのメダルを獲得。
そして、昨年、大学卒業後、プロに転向し、
ブリヂストンの所属選手になりました。
夏に行われたパンパシ水泳では200メートル個人メドレーで銅、
400メートルで銀を獲得。
アジア大会2018ジャカルタでは、
200メートルと400メートル個人メドレーともに銀メダルを獲得しました。



──2015年の合宿中に自転車で転倒してケガをされるということがありましたけど、あれは大きな影響だったんですか?

そうですね。怪我をして骨折をしまして、その時は手術はしなかったんですけれども、リオ五輪の後に手術をして。
気持ちもそうですし、体としても大きな転機になった出来事の一つかな、と思っています。

──すぐに手術をしなかったけれども、泳いでいくなかで違和感みたいなものがあったんですか?

手術をした場所は別のところを手術したと言いますか、怪我をしたところを手術してしまうと本番に間に合わないかもしれないということで、手術は回避したんです。
その後、泳いでいたらやはりリオの時も肘はパンパンに腫れてたんですけども、なんとか乗り越えることができて。
その後、2020年東京大会がある中で、4年はちょっと肘がもたないな、と思いまして、周りの邪魔な骨を切除する手術をしました。

──術後の経過はどうでしょうか?

やはり最初はふわふわした感じと言いますか、一度体にメスを入れるとバランスがちょっと崩れるので、自分の中でも不思議な感覚があってやりにくいなっていう部分あったんですけど、最近になって肘も自分の体の一部になってる感覚になりまして、慣れてきたかなっていう感じがします。

──それまでの泳いでる感覚に戻ったっていうわけではなく、怪我だったり手術を受け入れながら新しい泳ぎに変えていったということですか?

そうですね。同じ泳ぎ、同じ体にはもうならないので、今の中でどういう泳ぎがベストかっていうのを先生と考えながら、色々と相談し合いながら進めています。

──逆境の中、平井伯昌コーチの支えというのはやはり大きかったですか?

大きかったですね。リオの前に怪我をしたので、やはり練習ができない時期もありましたし、“大丈夫かな”って自分自身不安になる部分もあったんですけど、「大丈夫だ。俺が絶対良い結果を出させてやる」っておっしゃってくださって、僕自身も先生について行こうと思いましたし、
実際にレースの直前では「やって来い!」という風に言われて、その言葉がやっぱり一番嬉しいと言うか、やる気が入った状態でレースに臨むことができました。だからこその結果だったのではないかな、と思っています。
前までは泳ぐことは技術だけ上げればいいと思っていたんですけれども、やはりそうではなくて泳ぐ前のメンタルですとか、どういった気持ちで試合に臨むかということ。
技術よりも大きな部分かもしれない、と最近は思っています。
そういった部分をサポートですとか、常日頃いろんな話をしながら相談をして、レースに臨むことができるので、ものすごく大きい存在ですし、ものすごく大きな力になっています。

──レースに臨む心境っていうのはどのように変化したんですか?

前までは一人で泳いでいる気がして、自分の泳ぎをするってすごく大事なことなんですけど、
やっぱり誰かのために泳いだりとか、「リオの前に平井先生にメダルを獲らせたい」っていう思いで泳いでいましたし、一人だけでやると4年に一度のプレッシャーに押しつぶされてしまうので、その中で平井先生ですとか、チームのみんなの存在があるからこそ頑張れてるのかな、と思います。

──所属されてるのはブリジストンですけれども、マネジメント会社は北島康介さんが社長なんですね。やっぱり、北島さんの影響ってのは大きいですか?

ものすごく大きいです。自分自身、大学を卒業してどういう風に水泳を続けていこう、どうやって2020を戦っていこう、という風に考えた時に、
2016年の4月にリオ五輪の選考会があったんですけども、その前の2月から3月にスペインでやった合宿がありまして、その合宿で北島さんと最後の一か月を同部屋で過ごさせていただいたんです。
その間にいろんな話をしていただきましたし、それも自分自身にとってものすごく大きな転機の一つでした。
どうやって水泳をやっていこう、と考えた時に水泳というものを価値あるものにしたいっていう風に思ったり、北島さんから頂いた言葉を自分でよく考えてみて、
最終的にどういう風にやって行こうと決めた時に、北島さんにお世話になりながらですけれども、自分も精一杯頑張っていきたいなっていう風に決めました。
競泳でプロ選手は、今まで北島さんしかいらっしゃらなかったので、北島さんにしかわからない心境の部分とかもあると思いますし、その中でかけてくれる言葉っていうのは、やはりすごく大きかったですね。

──そして、そんな中でパンパシフィック選手権、そしてアジア大会の結果をどのように受け止めていますか?

僕自身、去年はすごくもがいて苦しんで終わってしまったので、今年は何か掴んで終わりたいなっていう風に思っていたんです。
パンパシフィックとアジア大会が終わって、レースの中で自分自身をコントロールして良い泳ぎだったりとか、レース展開もそうですし、去年できなかったことができるようになったと思います。
怪我をした後に焦ってしまってあまりよくない時期があったんですけども、そこから泳ぎも安定してきて、普段の練習でできてることを活かしてレースに臨むことができました。
満足する結果ではなかったですけれども、僕自身全力を出し切った結果だと思っています。
望んできた過程だったり、結果っていうものが何か掴めたなっていう風に思っています。

──日本代表でキャプテンを務めていらっしゃいますけど、怪我との戦いの中、代表を引っ張っていくというの大変だと思いますが…。

去年、世界選手権がハンガリーの方であって、リオの時も男子キャプテンではあったんですけど、本当のキャプテンは金藤理絵さんがやっていたので、僕自身、全体のキャプテンというものは去年が初めてだったんです。
プレッシャーで調子も悪いし、結果も出ていないし、リレーで良い結果が出なくてみんなの前で泣いてしまって。後から平井先生に「あれは良くない」っていう風に言われたりもしたんですけど…(笑)。
色々あったんですけど、今年はチームのみんなに引っ張ってもらったりとか、互いに力を共有出来たっていうのがすごく大きかったですね。
なので、日本代表としての結果も悪くなかったかな、と思うので、そういったところが大きいかなと思っています。





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