Athelete News
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18.10.06
ロードレースの奥深さ
今週の「Athlete News」は、元プロロードレーサー 今中大介さんをゲストにお迎えしました。
大会アンバサダーである今中さんに、10月13日土曜日、14日日曜日、大分県大分市内で行われる国際ロードレース「OITAサイクルフェス2018」について伺いました。

今中大介さんは1963年生7月24日生まれ 広島県の出身。
シマノレーシングの選手となり、国内トップ選手として活躍。
1994年ヨーロッパに渡り、プロに転向しイタリアのプロチームに移籍。
1995年ジロ・デ・イタリア、1996年に日本人のプロロードマンとして唯一
「ツール・ド・フランス」に出場しました。
1997年の「ジャパンカップ」を最後に引退し、
1998年より山梨県甲府市に自転車・関連商品の輸入を手掛ける
株式会社インターマックスを創業。
自転車の普及や大会のアドバイザーとして活躍されています。


──国際ロードレース「OITAサイクルフェス2018」の見所について伺いました。

会場は大分スポーツ公園という施設の周りを10キロで周回するコースなんですが、なだらかに上っていって、下っていってとアップダウンを繰り返すコースなんです。
国際レースになったときには海外の選手がものすごいスピードで走って行くので、国内の選手もスピードはあるんですが、最後のスタミナが持つかどうか、ギリギリの攻防っていうのは熾烈なものになると思うので、これは見なきゃいけない、そんなレースになると思います。
それが日曜日に行われる、「OITA URBAN CLASSIC 国際サイクルロードレース」メインのレースになります。
土曜日にも楽しみはありまして、大分駅近くのいこいの道を使って行われる1キロの周回のコースなんですが、
そのコースをハイスピードでぐるぐる周る「おおいたいこいの道クリテリウム」レースは、市民レーサーからプロのレーサーまで様々な選手が参加します。
駅前ですから観客がものすごく多いので、選手のみなさんもやる気になるんですよね。すごいスイッチが入って時速60キロくらいのスピードで走るので観ていると、まるで車の隊列が走って行った後のようにふわっと風が起きます。それをみなさんに感じていただきたいな、と思いますね。

──世界レベルの質の高いレースを間近で観戦できるのは魅力的ですね。
さぁ、そして、2年後はなんと言っても東京オリンピック!
山梨県の道志村、山中湖村が東京オリンピック自転車ロードレースのコースの一部に決定しています。
元プロロードレーサー 今中大介さんはアドバイザーに就任されています。見所について伺いました。


東京オリンピックは、近年のオリンピックに比べると違いがあって、ロードレースコースが通常は、周回コースになっていることが多いんですね。
しかし、今回はUCI国際自転車連合が「富士山を目指して走ればいいじゃないか!」、「富士スピードウェイをゴールにしたいよね」ということで壮大なコースになってしまったんです。
それだからこそ、日本のオリンピックのコースを制覇したいっていうスポーツ選手はいますし、普段とは違うロードレースになるんじゃないかなと思いますね。
例えば、優勝するような選手は平均時速40キロ、6時間くらいで走ります。
6時間ずっともがき続けるっていうのは想像できないでしょうけど、ツール・ド・フランスに出場するような選手はそれをやっているんですよ。
絶好調で仕上げたらプロ選手って6時間全力で走れるんですね。そんな超人的な速さをみなさんに見ていただきたいです。

──富士山周辺を活用した「日本らしさ」を出したコースということですね。
トップオブトップの選手の凄さのお話しがありましたが、日本人初のツール・ド・フランス出場した今中さんだから知っている超人的な選手の裏話を伺いました。


自転車の選手って1年間100レースくらい走るんですよね。今はちょっと少なくなってますけど、多い選手で140レース走ったりします。
自転車の選手ってシーズンに入るとツール・ド・フランスに勝つような選手たちは腕や上半身はかなり細いんです。
ただ、体幹はしっかりしています。細い筋肉で高出力というのが一番望まれるんですね。だから、体脂肪率3%以下の選手もいます。
それでも20日間のツール・ド・フランスを走っていけるし、いかにカロリーを取りながら出力を維持するか、バランスが大事になってくるんです。
有酸素運動って酸素をたくさん取り入れる運動なので、食べたものはちゃんとエネルギーになります。
そこのバランスを極限にしてこそ、ツール・ド・フランスを勝てる選手になっていくので、お尻の筋肉もサラブレッドみたいに見えるんです。上半身まで静脈が浮いてくる状態。
そこまで削ってます。なので、シーズン中は節制は本当に大変!だからこそ輝ける瞬間があるんですよ。

──続いては、元プロロードレーサー今中大介さんのCheer Up Songを伺いました。

ヴァン・ヘイレンの「ジャンプ」ですね。自分が選手になる頃に聴いていた曲なんですけど、
すごく勢いがあるし、小さな事を気にしていても仕方が無いよな、っていうような気にさせてくれる曲なんです。
じっと留まっている時に勢いづけてくれる、押し出してくれる、自分の限界を突き破ることができた、そんな曲です。
レース前っていうのはチームバスの中でみんなでエスプレッソを飲みながら迎えるんです。イタリア人って濃いエスプレッソを飲むんですよ。
エスプレッソメーカーがチームバスに搭載されていて、その香りを嗅いだだけでもスイッチ入りますし、これから厳しいレースを走っていくぞ、という気持ちになっていくんです。そんな時にちょっと聴くのが良いですね。

──最後に自転車の魅力について伺いました!

自転車って子供の頃に感じたような喜びとか、発見というのを大人になっても感じることができるんです。自分なんか毎日ちょっとしか丘までは走って行きますね。
曇っていても、晴れていても、見える景色が何十倍も綺麗に見える。それは汗をかいて頑張って上り詰めたからこそだと思います。
上り坂、下り坂を感じながら、プチ人生を繰り返しているような感じですね。
それが自分の人生の喜びとなって繋がっていきますので、そんな世界をみなさんも味わってほしいな、と思います。






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