Athelete News
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16.12.03
限られたチャンス 覚悟を決めて臨む4年後
今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、リオ・オリンピック柔道女子70キロ級金メダリスト、田知本遥選手をお迎えしました。
今週は、田知本遥選手が大好きな音楽の話について伺いました。



──今日は大好きな音楽の話を伺っていきたいのですが、特に好きなアーティストはいらっしゃるんですか?

沢山いるんですけど、先週お話しさせていただいた安室奈美恵さん、森山直太朗さん、BIGBANGとか…。

──幅広いですね、気分で分けて聴くんですか?

集中したい時、リラックスしたい時、テンション上げたい時など、本当に気分で分けてですね。

──好きになるきっかけがあったんですか?

安室奈美恵さんは友達に勧められて、BIGBANGも、同じ柔道の子が歌っていて良いなと思ってライブに行くようになりました。
森山直太朗さんは昔から曲が美しくて聴いていて、このあいだお会い出来て、もっと好きになったという感じですね(笑)。

──9月にお台場で行われた、森山直太朗さんの『スペシャルライブ』&『感謝状贈呈式』がありましたね

お台場であると聞いていたので、個人的に行こうかなと思っていたら、たまたまつてがあってお会いさせてもらったんです。

──どんな方でしたか?

今までは、曲を通しての森山直太朗さんしか知らなかったんですけど、本人に会ったら”あの曲を作る人だな”って、曲通りの美しい方だなという印象でした。

──森山直太朗さんは歌声も素敵ですけど、曲が文学的ですよね

ちょっと共感できたりする部分もあって好きなんですね。
歌詞の言葉の意味…ちょっとひねった言い方とか、直接言わない感じが”あ〜!わかる!”みたいな。

──いつも歌詞を重視されるんですか?

そうですね。洋楽とかもメロディじゃなくて絶対に訳詞を見て聴きたい人なんです。

──森山直太朗さんにお会いした時に、金メダルを持って行ったんですよね

はい、かけさせていただきました(笑)。
「金メダルおめでとうございますなんて、軽々しく言えないですね」と言ってくださって。
最後は、「じゃあ、我々でとったものでよろしいですかね?」と言ってくださって「その通りです」と、本当に面白い方です(笑)。

──急遽セットリストにない曲を歌ってくださったんですよね?

ビックリしました。イベント会場で端から見ていたんですけど、皆さんおられるのに「今日は田知本さんが来てくださって」と言ってくださって。
「『嗚呼』という曲が好きらしいので……」ということで歌ってくださったんです。感動して泣いちゃいました。
5年前に山で聴いていたんですよ、それで精神を落ち着かせていたんですけど。
その時のことを思い出して、”1ヶ月前に生の曲を聴けるなんて思っていなかったよな”と思いながら聴いてたら泣いちゃいました(笑)。
あの時の自分に教えてあげたいと思いました。

──今回のリオオリンピックが26歳、4年後には東京オリンピックがありますけど視野に入れていたりはするんですか?

東京っていうのは、この上ない魅力的な場所なので…なかなか、すぐやめますとも言えないというか、考えちゃいますね。
リオが最後という思いで挑んでいた部分はあったんですけど、終わってみると少し悩んでいる自分もいて、まだまだ葛藤はしていますね。

──自国で開催されることが”選手生命のある中で”っていうのは、限られた人にしかチャンスがないわけですもんね

「東京オリンピック出ます!」と言って、出られるかも分からないですし。
日本は柔道のレベルが高いので、若い子もたくさんいますし、その若い力に勝るベテランの力をつけていかないといけないので、体の面を考えると簡単には覚悟を決められないですね。
リオでは”死んでもいい”と思うような覚悟で挑んだので、じゃあ東京に向けて「死んでもいい覚悟で挑みます!」とは、まだ言えないですね。しっかり決めないと進めないタイプなので。

──また柔道から離れる時間があったりすると、柔道に対する距離感、見え方も変わったりするんでしょうか?

そうだと思います。海外へ行ったりっていうのもいいと思いますし。同じ会社に伊調さんがおられるんですけど、「ゆっくり悩めばいいよ」と言ってくださって。
伊調さんも、その都度考えて目指さされていると思うので、そういう方のアドバイスを聴いて、ゆっくり悩んでいいのかなっていう思いはありますね。

──田知本選手の活躍を見て、”柔道やりたい!”って言い始めた女の子もいっぱいいると思います。
そういう女子柔道家の皆さんにメッセージをお願いします


そうですね。自分を見て始めたっていう白帯の女の子とお会いする機会もあったりして、本当に自分がやったことが誰かの行動の「きっかけになるのは嬉しいなと思います。どうか、そういう子が続けていけるような環境と、本人が強い夢を持ってほしいなと思います。

──今週も、ゲストの方にお気に入りの1曲を伺いたいと思います。田知本選手が試合前に聞いている曲や、心の支えになっている曲を教えてください

森山直太朗さんの「嗚呼」ですね。

──独特な変わった曲ですよね。

そうですね。悟れる曲です(笑)

──サビの部分が、「嗚呼」のリフレインですよね

最初の出だし「どうして」から始まるところが、山の中にいて”どうしてなんだろう?”って本当に思う(笑)。
どうして季節が巡るのかな?とか、そういうことを考えさせてくれる歌というか、自分が思っている悩みとかがちっぽけに思えてくるんですよ。
本当に目の前のことしか見えてないというか、もっと広い視野を広げれば、”オリンピックに挑戦できるなんて本当に嬉しいことじゃないか”って思わせてくれたり、プレッシャーとかも”全然嬉しいじゃん!”みたいな、味わいたくても味わえない人がいるのに、そんなことを不安に思ったりしたら不幸せなやつだなと思って。

──それだけこの曲が壮大で、包み込んでくれる感じっていうことですよね。
最後は、単語の羅列みたいな部分もあるじゃないですか。


面白いですよね、「くるぶし」とかっていうんですけど、

──歌詞としてチョイスしない単語の並びだなと思って、
説明がない分、余計いろんなことを考えるというか、広がりがあって面白いなって


私の解釈的には、「くるぶしすらも愛しい」みたいな。
自然の名前言うじゃないですか、若葉とか、それはもちろん綺麗じゃないですか。
そこにくるぶしを持ってくるというのは、”くるぶしすら、この世界では愛しいものだ”という感じに、勝手に解釈しています(笑)。


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