Athelete News
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16.10.08
4年後の東京オリンピック 掲げる目標
今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、リオオリンピックの陸上男子400メートルリレーで、第2走者を務めた飯塚翔太選手にお話を伺いました。

──4年後の東京オリンピックに向けてお話をうかがっていきたいんですけど
オリンピックの後インタビューで、”100メートルも視野に入れている”と仰っていましたが100メートルに対する思いというのは?


陸上の花形なので、100メートルでオリンピックの舞台に立ちたいというのもあります。
僕の200メートルの記録を向上するためにも、100メートルの絶対的なスピードが必要なんですよ。世界と比べると200メートル前半の記録がちょっと遅いので、そこを強化するのが大事なんです。

──最初のスプリントというか、加速力みたいなものをつけるということですか?

そうですね。それも含めて100メートルに挑戦したいですね。

──今回の400メートルリレーの過程というのは、100メートルの個人につながるんですか?

今回のリレーの走りを個人ですれば、かなり面白いタイムが出るんですよ。
なので、「4人のタイムを割ったら、9秒台くらい出てもおかしくない」と言われる記録なので、今回は個々の壁を破るチャンスでもあったと思うんですよ。

──9秒台を切ってる選手がいないと言われていますけど、誰が9秒台を出してもおかしくない選手が、いま集まっていますよね。

今回の記録は総力がないと出せない記録でもあるので。100メートルに対する9秒台って、そんなに難しいんじゃないんじゃないかなっていう気持ちも察してくれたと思うので、いいきっかけになりましたね。

──具体的に、4人の中で”東京オリンピックまでにこうしたい”という話はされましたか?

「このメンバーで金メダルを目指そう」という話はしましたね。
それぞれ、”個人の9秒台と、僕の19秒台を目指そう”ということになっているので、個々の力を上げようという話にはなっています。

──200メートル19秒台というと、なかなか難しいと思うんですけど。具体的に、”こういう部分を変えていきたい”というのはあるんですか?

前半の100メートルのタイムを上げられれば、僕はいま、前半”10秒3後半”くらいで走っているんですよ。
世界の19秒台の選手は、”10秒2”台で走ってるんですよ。僕より0.1秒速いので、そこを上げることが一番大事ですよね。

──飯塚選手は子供の頃から足は速かったですか?

学校で一番速かったです、僕は身長のわりに体が速く動くんですよ。
185センチあるんですけど、170センチ台の人と同じくらいのスピードで足を回転させたり、速い動きができるのが僕の一番の強みなんです。
小さい頃はお菓子は一口も食べられなかったですね、ジュース禁止、お菓子禁止で(笑)、そういう影響もあったのかなって。
いまは、食事のタイミングとか、寝る時間とか、体第一で考えていますね。

──陸上はすごいですよね、0.1秒、もしくは0.01秒を競うわけですよね

接地の足が1センチでもずれたら遅くなっちゃったりもするので難しいですね。陸上は地味な練習が多いんですよ、見た目は走ってるだけなんですけど、本人はいろいろ考えて走っているんですよ。

──今週も飯塚選手のお気に入りの一曲を伺いたいと思います。勝負の前によく聞いている曲や、心の支えになっている曲を教えてください

モーツァルトの「交響曲第40番 第一楽章 愛よ永遠に」という曲があるんですけど、モーツァルトが大好きで。
これを聴くきっかけになったのは、”モーツァルトの曲が体にいい”という情報を聞いて。
40番前後くらいを聴くと、人間の位置空間把握能力が上がるのと、食事が美味しくなると言われていて。
植物に聴かせると実が大きくなるとか、そういうモーツァルト療法があるくらい良いらしいんですよ。自分の体に良い影響を与えるというのでずっと聴いてて、そしたら曲にハマっちゃって(笑)。

──もともと、クラシックは聴いていたんですか?

全然聴いてなかったですね。大学に入って、これをきっかけに聴くようになりましたね。

──実際に効果は感じましたか?

気分が良くなるんですよ、歌がないので走ってる時も雑音がないというか…集中しやすくなるんですよ。これを聴いて腹筋したりしてますよ(笑)。
自分が大きくなったような気分になって、自身に満ち溢れるんですよね。