Athelete News
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16.01.09
夢の実現 さらなる高みへ登る
今週の「ATHLETE NEWS」は、水球男子日本代表「ポセイドンジャパン」の保田賢也選手にお話を伺いしました。


──リオオリンピック出場決定おめでとうございます。1984年のロサンゼルス大会以来、32年ぶりのオリンピック出場ですね。決まった時の心境はいかがですか?

試合が終わったあとも、長い夢を見ているような感じでしたね。試合直後は全然実感がなくて、泣けなかったんですよ。次の日の朝に、やっと実感して泣きました(笑)。
水球に対しての夢が、オリンピックに出ることが目標だったので、”やっと一つ夢が叶ったな”と思っています。

──長いあいだ行けなかったオリンピック、どうして32年ぶりに行けたのでしょうか?

先人の方たちの悔しさを僕らが引き継いで、中には前のオリンピック予選のメンバーもいましたから。前回負けちゃったという人もいて、その気持ちが溜まって、溜まって、今回爆発したのかと思います。

──「ポセイドンジャパン」は、リオデジャネイロオリンピックのアジア予選で4戦全勝、一番の強みは何ですか?

泳力とスピードだと思います。海外の選手は、2メートル、100キロが当たり前なので、力で勝負しても敵わないんですよ。
そこを、泳力と技術でカバーして勝利につながったかなと思います。

──今までと変えたことはありますか?

「パスライン・ディフェンス」と言って、一対一で守るのではなく、みんなパスコースにかぶって、お互いのミスをカバーし合うようなディフェンスシステムに変えました。

──今回、日本代表はラグビーのエディージャパンに負けないくらいのハードワークをしたと聞きましたが?

2ヶ月半ほど、ずっとみんなでキャンプ張って、家にも帰れず……。それぞれの所属チームもありますけど、代表でこのままオリンピック予選に向かおうという形をとりました。
グアム合宿が一番しんどくて、朝10,000メートル泳いで、そのあとウェイトして。午後も3時間みっちり練習して、またウェイトしてという、合宿を10日間ほどやって、選手たちは「グアムやだ」って(笑)。

──その効果は感じましたか?

感じましたね。僕らのディフェンスは体力を使うので、試合中も、”俺らのほうが、絶対にきつい練習をしてきた、グアムを思い出せ!”と、今考えるとしんどかったですね。

──2ヶ月半一緒にいたら、チームワークも育まれますよね

そうですね。その2ヶ月半がなかったら、このメダルはなかったと思います。

──選手の皆さんは、アルバイトをしながら生計を立てていると聞きました

何人かは、今でもいると思います。僕も2年前まで、居酒屋でバイトしながら練習して、昼は定食屋でご飯作ったりして、という生活をしていました。

──毎回、ゲストの方のお気に入りの1曲を伺っています。 保田賢也選手が試合前に聴いている曲や、 心の支えになっている曲はありますか?

僕は、ゆずさんの「栄光の架け橋」がナンバーワンソングですね。
初めてこの曲と出会ったのが、インターハイの入場曲でした。今から試合するのに「これ、なんていう曲だ?」って、それからみんなで、「あの曲、よかったね」なんていう話をしたり……。
たまに、チームでカラオケに行くんですけど「高めるために、これ歌おうぜ」と、みんなで大合唱したりしてます。

──特に気に入ってるフレーズはありますか?

「もう駄目だと全てが嫌になって逃げ出そうとした時も 想い出せばこうしてたくさんの支えの中で歩いて来た」という歌詞があるんですけど、本当に自分だけではなくて、いろんな人の支えがあっての今かなって、本当に感銘しますね。

──リスナーの皆さんにメッセージをお願いします

リオオリンピックでは、一つでも高い順位を目指して頑張っていくので、応援よろしくお願いします!

──最後に、水球を観るときに楽しむポイントってどこですか?

「水中の格闘技」と言われるくらいなので、つかみ合いだったり、水の中で足がついてないのに、ああいう躍動感あることができるのかっていうところを観ていただければ楽しめると思います。
僕なんて、海パン引っ張られたりして、試合の半分は半ケツで泳いでますから(笑)。