Athelete News
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15.12.05
負けない心、必ずチャンスをつかみとる
今週の「ATHLETE NEWS」は、車椅子バスケットの強豪・千葉ホークスの植木隆人選手に、お話を伺いました。


──コートや、ゴールの高さは普通のバスケットと同じなんですか?

植木:基本的に、車椅子バスケットも、健常者のバスケットもルールは一緒で、一つだけ違う点はダブルドリブルが無いということなんです。

──やはり、腕の力をすごく使うということですよね。

植木:そうですね。最初は、”絶対届かない”と思っていたけど、練習している間に届くようになってからは、そんなに高くないなと思うようになりましたね。千葉ホークスのみんなは筋トレが大好きで、かなり逞しい体だと思います。

──練習を観ると、ぶつかり合いが激しくてビックリしました

植木:車椅子バスケットの魅力の一つで、よく格闘技と言われるんですよ。”当たり合いを制するものは試合を制する”と言うように、勝ちにつながるんですよね。音が激しいので、それによって観客の方も盛り上がってくれたりするんですよ。

──生活で使う車椅子とは違うものなんですか?

植木:日常の車椅子よりも、タイヤがハの字になっていて、斜めなんですよ。これは旋回しやすためです。
もう一つ理由があって、角度をつけると、ぶつかった時に手を挟まないんですね。そうやって、安全性も考慮してハの字になっているということもあるんですね。

──選手によって車椅子の形も違いますよね?

植木:それも車椅子バスケットの魅力で、いろんな障害の方がいらっしゃいます。
僕のように、腹筋から下がきかない人と、足を切断された方もいらっしゃいますし、かろうじて立てる人もいます。足を切断された方は、体の機能が普通の人と変わらないんです。なので、大きな車椅子に乗って、パワープレイができるようになっているんですね。

──日本代表が、リオ・パラリンピックに出場枠を獲得しましたが、このニュースについてどう思われましたか?

植木: 僕は去年、仁川で行われたアジアパラの日本代表だったんです。”この日本代表の座を譲らない!”と思ってやってきて、アジア・オセアニアの選考合宿に臨んでいたんですけど、残念なことに、そこで日本代表に落選してしまいました。
ものすごく悔しい思いをしたので、そういう思いで観戦していたんですけど、勝った瞬間に”あ、チャンスだ!”と思って。今、リオに向けて準備を続けているので、良いモチベーションになっています。

──車椅子バスケットがリオへの切符を獲得したということは、2020年に行われる東京パラリンピック開催の追い風にもなりますよね。それによって、障害者スポーツへの認知と理解が高まるきっかけにもなりそうですよね

植木: 東京に決まってから、オリンピックだけじゃなくて、パラリンピックもと、舛添知事が言ってくださって。いろんな環境が変わって、認知度も深まったきたのかなと思います。
千葉で、アジアオセアニアゾーンの予選があったんですけど、千葉ではモノレールが車椅子バスケの選手の写真で埋まったんですよね。

──毎回、ゲストの方にお気に入りの一曲を伺っています。植木選手の支えになっている曲があったら教えてください

植木:NANJAMANの「Boxing」という曲なんですけど、どういう曲かというと、チャンピオンが輝かしい成績を残しているんだけれども、年をとるにつれて、衰えて、挑戦者に負けてしまうという曲なんです。
なぜこの曲を聴くかというと、僕は、いつも挑戦者の身でいるので、最後は僕がチャンピオンの座を手に入れると、そのモチベーションを上げる為に聴いています。試合会場に行く時のクルマの中で爆音で聴いていますね(笑)。

──最後にリスナーの皆さんにメッセージをお願いします

植木:僕自身、リオに向けて頑張っていますので、少しでも興味がある人は、ぜひ会場に来て僕のプレイを観て下さい!応援よろしくお願いします!