Athelete News
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15.09.12
野球界の未来を見据えて
今週の「ATHLETE NEWS」は、元・千葉ロッテマリーンズで、現在は野球解説者としてご活躍をされています、里崎智也さんをお迎えしました。


ー里崎さんが引退されたのは去年の9月ですね。野球のしない生活はどうですか?

人生で野球をしない生活が初めてなんですよ。8歳の時から、30年間野球をやってきて。野球がない生活は素晴らしいなと思いますね(笑)。僕は野球に未練がないんですよ、やり切ったという感じがあるので。毎日にプレッシャーがないので楽しくて仕方ないですね。

ー引退セレモニーでは、他を歌っていましたね

あれはファンサービスの一貫で、最後は楽しんで帰ってもらいたいと思ったんです。きっかけは、ボビー・バレンタイン監督がファンサービスに力を入れていたんですよ。今は各球団ファンサービスに力を入れてますけど、当時は画期的で、ロッテが先駆者みたいな感じで色んなファンサービスをやっていました。
ボビーもグラウンドで社交ダンスを踊ったり、何でもやっていい環境だったんですよ。簡単に出来そうなのが歌だなと思って、でも、ヒーローでもないのに「歌います!」じゃ、”やることやってからだよ”となるじゃないですか(笑)。
これはヒーローインタビューだなと思って、初回で満塁ホームラン打ったんですよね。”これは俺、今日ヒーローインタビューだな”と思って、あとの8回を考えていたんです(笑)。

ーそれは、なぜ日曜日だったんですか?

日曜日じゃないといけない理由がありまして、平日は各局、スポーツ番組はニュース番組としてスポーツ枠があるじゃないですか。土日っていうのは、各局スポーツ番組があるんですよ。でも、土曜日だとダメなんですよね。日曜日はサラリーマンの方が電車通勤をしないから、駅の新聞が売れないんです。
日曜日はお昼の試合が多いので、夜のニュース番組に編集が間に合うんです。ナイターだと、編集が間に合わないからカットっていうのが結構あるんです。次の日が月曜日で、朝刊を駅で買ってもらう為ですね(笑)。
一つ大きい問題を忘れちゃいけないのが、月曜日は休刊がけっこうあるんですよ。だから、休刊じゃない事もチェックしておかないといけないんですよ。

ーさすがキャッチャーの里崎さん、頭脳派ですね。その時のニュースと新聞はどうだったんですか?

もう大々的に(笑)。野球の結果よりも、歌の方が大きく取り上げられてました(笑)。

ー毎回ゲストの方にお気に入りの一曲を伺っています。里崎さんが現役時代によく聴いていた曲や、支えになっていた曲はありますか?

BoAの「Best Friend」という曲なんですけど、僕けっこうBoAのファンでライブとか行かせてもらったりしていて。 CDやDVDを車で聴いてたりするんですよ。「Best Friend」の友達をファンとして考えた時に、”みんながいて、どんな時も支え合っているよ”っていう、”いい時も悪い時も一緒だった”という事なんですよね。

ー里崎さんといえば、WBCでも活躍されましたよね。打てるキャッチャーということで、11月には新たな国際大会「WBSC世界野球プレミア12 」が開催されますね。日本はどうですか?

もちろん、第3回WBCでは優勝を逃してますから。優勝をかけてやっていかないといけないですけど、国際舞台は何が起こるかわからないですしね。海外に行って試合することもあるので、そういうことのプレッシャーとか、気持ちの面で優位に立てるかどうかが、僕は勝負だと思います。

ー日本はどういう野球を目指していけば、また優勝できると思いますか?

パワーで対抗しても、ちょっと無理がある所があるので。走力とか、細かい野球をミスなく繋げていく必要があると思います。

ー優勝してた時は、イチロー選手だったり、メジャーリーグで活躍していた選手が大勢いました。最近はメジャーリーグで活躍している選手が少ないですよね。そういう事がどういう風に影響するのでしょうか?

僕、WBCは本当に楽しい思い出しかないんですよ。プレッシャーはまったくなかったんですよね。「楽しい!アメリカで野球!」みたいな(笑)。

ー今回、監督が小久保監督ですよね。監督経験ががない監督が率いるというのはどう思いますか?

僕はあまり関係ないと思いますけどね。監督経験があるから、素晴らしい指揮が振れるのかというと、そうでもないと思います。監督経験がなくても、先頭に立って指揮していくのは僕は十分できると思いますよ。
代表選手ですから、一から選手を育てるわけではないですから、出来上がった選手をどこまでまとめられるか。マネージメント力の方が必要だと思います。

ーそういう意味では、小久保さんはどうでしょうか?

ソフトバンクでもキャプテンを務めましたし、ジャイアンツにもいました。歳も若いですから、選手の気持ちもわかりながら兄貴的存在の監督としてチームをまとめられると思います。

ー国際大会はトーナメント方式で、”負けたら後がない…”というプレッシャーは、里崎さんには無かった…ということですよね

負けるはずがないと思ってやっていたので、終わって「負けちゃったよ」と思う時はありますけど、”負けたらどうしよう…”とは、思ってなかったですね。

ーそれまでは外国の選手と対戦する経験はなかったですか?

まったくなかったです。逆に幸せだったのが、僕はメジャーに興味がなかったので。野球もそんなに観てなかったんですよ。だから、誰も知らないんですよね。知っていたのはジータ、Aロッドの2人は知っていたけど、他は大して分からなかったです。メキシコは4、5人ガルシアがいたんですよ。どれがどのガルシアか分からなかったですから。

ーそれぐらいの心理状態で戦った方が、自分の力は発揮できますよね

相手を過大評価してしまうので。名前を知ってたり、実績を知っていたりすると、大したことないのに”いや、これは危ないからやめておこう”と思ってしまう自分が、どこかにいると思うんですよ。それが、怖いもの知らずじゃないけど、何も知らなかったことで、思い切っていけたのが良かったと思います。

ー最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします

2014年で野球選手は引退しましたが、今後もファンの人を楽しませられるように、野球界に貢献しながら頑張っていきますので、また一緒に頑張っていきましょう!