Message in the Music/Chambers Brothers
ON AIR REPORT / 2022.09.05 update
ブロードキャスターのピーター・バラカンさんが毎日1曲選曲。
時代を超えて、届く、音楽のメッセージを紐解く 「Message in the Music」
今日お届けした曲は、
Chambers Brothers「Time Has Come Today 」 (1967)
元々、ミシシッピの人たちなんですけど、60年代半ばくらいにニューポートフォークフェスティバルに彼らが出ていて、
最初はアコースティックでやっていて、フォーク畑で少し話題に。
そうこうしているうちに電気楽器を使って、もう少しロック寄りに変わりました。
彼らは大手のレコード会社・コロンビアレコード、今のソニーに所属していました。
今日聴いていただいた曲「Time Has Come Today」を、
最初はそのレコード会社のトップの人は出したくないと言ったんです。
この曲、そんなにはっきりしたことを言っているわけではないけれども、
「いよいよ時間なんだ」
つまり、これは公民権運動を進めていかなきゃダメなんだというニュアンス的なもの。
60年代の半ばでは、アメリカの体制は大部分を占めている白人たちはこういうメッセージに対してまだまだ敏感というか過敏でした。
ということで、レコード会社は発売を渋ったんですけど、結局この曲が出たら大ヒットしたんです。
あたまの方の歌詞
もういよいよ時間だ 若い心は好きな方向に行けばいい
もう先延ばしになんかできない 他の人がなんと言おうが関係ない
どうせ俺たちが言うことを聞いてくれないだろう もう時間だよ
そんなことを歌っています。