Message in the Music/The Specials「Nelson Mandela」
ON AIR REPORT / 2022.07.06 update
ブロードキャスターのピーター・バラカンさんが毎日1曲選曲。
時代を超えて、届く、音楽のメッセージを紐解く 「Message in the Music」
今週の選曲は、7/10(日)に行われる(*期日前投票期間は:6/23(木)〜7/9(土))参院選について考えさせられる曲を選曲いただいています。
The Specials「Nelson Mandela」(1984)
今日は、南アフリカ共和国で行われていた人種隔離政策『アパルトヘイト』の廃止を訴え、南アフリカでアパルトヘイト政策の廃止を導き、初の黒人大統領になったネルソン・マンデラさんについての楽曲でした。
The Specialsは70年代の終わりにスカとパンクを組み合わせた独自のスタイルのバンドとしてデビューした。
暫くすると、中心のボーカリスト3人が辞めて、Fun Boy Threeと言う別のグループを結成。
その曲をほとんど作っていた、ジェリーダマーズが他のメンバーを集めて、
スペシャルAKAという兄弟グループ?を結成し素晴らしいアルバムをリリース。
その中に「ネルソンマンデラ」という曲がある。
曲が出た後に、反アパルトヘイト運動が激化して、ネルソンマンデラの知名度が上がった。
彼が70才の誕生日を迎えた1988年にウェンブリースタジアムで開催されるくらいまでになった。
最終的に、1990年に解放されてアパルトヘイトが終止符を打つプロセスが始まる。
あの曲が無ければ、イギリスには彼の存在を知らない人が多かったはず。
当時、サッチャー政権下ではネルソンマンデラがメンバーだった、
ANC<アフリカ国民会議>のことをテロ組織と決めつけていた。
歌を聞いて歌詞のメッセージから影響を受けて
自分の中の何かが変わることが果たしてあるのかと時々疑問に思っていたが
この曲は間違いなく変化を起こした。
強く思っていることをこの歌のように言うべきだと思う。とても重要な作品だった。